願いを叶える者(旧リリカルなのは 願いを叶えし者)
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蒼也vs管理人格
ー上空
二つの光が激しくぶつかり合い閃光を走らせる。
不規則に動く魔力弾は相手に向かって飛んでいき、それを持ち前の剣で切り払っていく。
大人な管理人格と子供な蒼也の戦いは側から見たら大人が子供に本気を出す…言うところの大人気ない光景だろう。
しかし管理人格は本気を出さざるをえない状況にあった。
何故なら相対する蒼也の実力が知識上、一般的な子供とは遠く掛け離れているのだから。
魔導師という目で見ても一般の者とは明らかに違いが分かるほどに強い。
過去最多の魔法を取り込んでいる管理人格でさえも相対するには本気で挑むことを余儀無くされているのだ。
「くっ!ブラッディーダガー!」
30程の不規則に動く魔力弾。
狂いなく蒼也に向かっていくが全てを切り払っていく。
「……もしかしててを抜いてるの?だったら侵害なんだけど」
自分が強くなりすぎた事を気づいていない蒼也はやれやれと言った感じでため息をついた。
蒼也は強くなった。
修行に置ける的確な指示。
戦闘を長時間行い培ってきた直感、センス、技量。
全てはユウジが行った修行が蒼也を人外へと近付けてしまったのだ。
「まさか此処までとは…恐れ入る。流石はあの方の属騎士」
「だからその属騎士ってなにさ?凄く気になるんだけど」
「……属騎士とはあの方が認めたものしか取り入れない。いわば従者の様なものだ」
ー竜属騎士ー
本来ならば同族間で行われる契約。
例えば竜なら相手もまた竜でならなくてはいけないといった契約の事である。
並ばなぜ蒼也は無事なのか?
ユウジは竜と人のハーフであるためどちらと契約を執行しても問題が無いのである。
属騎士とは契約対象者の魂の色や力で得る能力が変わる上、そこに契約者の力を微量に注ぎ込まれる。
よって蒼也はユウジの修行にも着いていけるのである。
他の人間がやった場合?きっと5分も持たないさ…
もしくは修行内容聞いた時点で逃げ出すかもね☆
「じゃああの時の誓いは契約の……成る程ね」
「まだ他にもあるのだろうが私にはこれくらいしか知ることはない」
「そうなんだ。それはいいとして…まだ続けるの?」
「今はまだ意識があるとはいえもうじき消える。その時は全てを破壊するだろう。今までのように」
「それはないね」
「…どうしてそう言い切れる?」
「さっき君がユウジを取り込んだのは何らかの打ち合わせが合ったからでしょ?
ユウジがあんな素朴なヘマをするわけがないし。
大体ユウジって嘘が下手なんだよね~
あんなバレバレな演技じゃ、僕を騙すのは無理だよ」
「………信頼しているのか」
「分からないとしか言えないね。
まだ出会って数ヵ月の間柄だからさ…きっとまだ僕に隠していることとか有るかもしれないし。
第一人は隠し事の一つはあるし言えないことだってある。
それこそ信頼を持った相手にしか言えないような事もね。
ユウジが話してくれないのなら、それはまだ話すのに信頼が足りないってことだろうし。
信頼を勝ち取れるように……努力していくさ」
「そうか…なら私も全力を出そう。
あの方の騎士であれば…私の全力でも相手には成るだろうからな」
「……上等!セイバー!」
『了解!空破派生、第2の型』
「空破追連!」
剣を二振りし、風の刃を2つ飛ばす。
「盾を」
"ガガン!"と音をたてて弾く管理人格。
「隙!」
瞬間で管理人格の後ろに回った蒼也が面打ちの如く振りかぶる。
「バリアブル・シールド」
管理人格を覆うように薄い光の幕が現れ、蒼也はそれを切り裂いた
「"ガキィン!"なっ……かったうおあ!?」
剣が当たっている場所から刃物が回転しながら飛び出してきて蒼也の頬を掠めた。
「危な!なにそのシールド!」
「知らないのか……これはあの方が創られた物理返還魔法だ」
「バリアブル……物理効かないって……そもそも何で君が使えるのさ?」
「腕はたつが頭が弱いと見える」
「ぐっ………」
「私はあの方の持ってきた魔力によって復活を果たした。ならばその魔力を取り込んだ私が使えない道理はない」
「おっつ…………盲点だった……」
ユウジが出来るんだから当然か……なら!
「それには弱点がある!ここだぁ!」
管理人格が展開する防御魔法を思い切りぶった斬った
「何!?」
と思わせて後ろに回り込み峰打ちを喰らわせた
「その魔法は自分の前方にしか展開できない!」
「ふっ……解ってはいたが…反応出来なかったか…」
「あ、分かってたんだ」
「当然だ。一応は魔導書なんでなっ………がぁ!?ぐぅ!」
「っ!始まったのか!?」
『やった!繋がった!蒼也ん、聞こえる!?』
『大丈夫、聞こえてる!うまくいったんだね!』
『うん!それやからその子を沈めたって!』
物騒なこというね…でもまぁ
「了解!」
「うがぁああああ!」
暴走した管理人格は一直線にこちらに向かってきた。
蒼也は伸ばされた腕を掴みそのまま投げ飛ばす
「甘い!」
「ぐぅあ!?」
「逃がさない!セイバー!」
『final attack function set ready……go!』
瞬間、蒼也は消え次に現れたのは管理人格もとい暴走体の後ろだった。
「瞬神……風水爆破!」
暴走体は無数の剣劇に切り裂かれ、水と風を纏って爆発を起こした。
「まだ終わりじゃない!」
下へと落下する暴走体に更なる追撃。
「空破派生奥技!空破水竜・蒼破斬!」
バシャァ!と音をたてて水が逆巻き、剣に従って竜の形を形成しながら飛んでいった。
「ぐああああ!?」
水しぶきが拡散し暴走体は海へ沈んだ。
「ふぅ………!来た!はやて!」
暴走体が沈んだ辺りから一筋の白い光が立ち上ぼりその中から…
「脱出成功や!」
はやてが現れた。
「お帰り、はやて」
僕ははやてに近づいて告げた。
「ん、ただいまや蒼也ん」
はやてはニコっと笑って返す。
「はやて、守護騎士達は?」
「大丈夫、ちゃんと戻っとるよ♪」
「うわぁぁぁぁん!はやてぇ!」
言うが早いかヴィータが泣きついてきた。ものすごいスピードで…
「どないしたんやそんなに慌てて?」
あぁ、このシーンか…と内心で思った…
「あの野郎が虐めたんだ!バカスカ撃ち込みやがって!」
…期待は裏切られたようだ。
「違うよ!ヴィータちゃんが気にしてる事を言ったからお仕置きしただけだもん!」
となのはちゃんが到着。
なんだろう…ホントならここは感動のシーンだったハズなんだけど…
「ここまでは順調、あとは切り離された防衛プログラムを破壊するだけ」
「赤志さん…」
「だ、大丈夫だよ!ユウジならちゃんと生きてるさ!」
「しかし主はやてが出てきた筈なのにあの方はで出てきていない…まさか夢を受け入れた何てことは…」
「ないない…ユウジはいつも現実を求めてるはずだよ。
だってユウジは毎日が楽しそうだったからね」
「信じよう…取り敢えずは目の前の問題から終わらせよう!」
「「「「「了解!」」」」」
ユウジ、早く来ないと見せ場なくなるよ?
ー10㎞ほど離れたビルの上ー
二人の男女がその光景を見つめながら話し合っていた
「原作より遥かに強いんじゃないかい?」
髪を肩まで伸ばした少年は呆れるかのようにぼやく
「そうね…何故、と言うなら恐らく葵 蒼也か赤志ユウジが原因ね」
「ふぅん?あの青い奴はともかく初っぱなから闇の書に飲み込まれた奴は論外だと思うけどね」
「ま、あんたの言う計画がうまくいけば…」
「あぁ、世界を手に入れる」
「こちらには何人居るのかしら?」
「…18人かな?各世界から呼び寄せたからね」
「本当に便利ね?あなたの特典は」
「ま、始動は闇のかけらからだ。それまでは各自で訓練をさせるよ」
「ええ、それじゃまた連絡くれるかしら?神童 駆 君?」
「ははっ!勿論だよ有栖 麗花さん…それじゃ」"バシュゥ!"
駆と呼ばれた少年は転移を使ってその場を後にした。
「………見てなさい?特典を奪ったこと…後悔させてあげるから…」
麗花は静かに歩いて去っていった…
後書き
いやー、更新遅れてスミマセンm(__)m
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