FAIRY TAIL 真魂の鼠
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第七話 空想の館への招待状
前書き
HELLO☆07です☆
今回は最強チーム+シンがとあるクエストに行く。その内容は・・・えぇっ!?
シン目線でいきます。
それでは、第七話・・・どうぞっ☆
シ以外「定例会で『戌』の血を持つ者と戦ったぁ~~~~~っ!!?」
俺はギルドの窓際の席で、定例会で『十二支』の『戌』の血が流れているアビア家の十代目のジュンと戦った事をギルド内で俺の正体を唯一知っているナツ、ハッピー、ルーシィ、グレイ、エルザ、ウェンディ、シャルルに話したら、皆一斉に驚嘆の声を上げた。その声に、ギルドにいた全員が俺たちの方に視線を移す。俺は口元に右手人差し指を立てて「しーっ!」と小さく言う。皆慌てて口を押さえる。
エ「そ、それで、どうなったんだ?」
エルザが小声で聞いてくる。
シ「何とか勝つ事は出来た。」
ル「すごいじゃない!」
シ「でも、かなり苦戦した。ジュンも言ってたけど、『任務達成』の道の終点はまだまだ先だ。ジュンもなかなかだったけど、これからもっと強い奴と戦う事になる。今回の対決は、俺の『任務達成』の始めの一歩だ。」
そう、これからどんな奴と戦うか分からない。ましてや、相手の顔も、強さも、性格も、性別も、何一つ分かっていない相手と戦うんだ。日頃から戦いに備えていかないとな・・・
ナ「何かあったらすぐ言えよ。俺たちも出来る限りの事は力になるからな。」
ハ「あい!」
シ「助かるぜ。」
俺はナツと拳をぶつけ合わせる。
ナ「てな訳で、早速クエストに行くぞーーーっ!!」
ハ「行くぞーーーっ!」
グ「気ィ早ぇよっ!!」
エ「ちょうどいいクエストを見つけてきた。」
シャ「あんたも気ィ早すぎよっ!!」
グレイとシャルルの突っ込みはスルーして、エルザがいつの間にか持って来た依頼用紙を俺達に見せる。内容は、【不気味な館の調査 400万J】と書かれていた。
ル「館の調査だけで400万ッ!?八人で分けると一人50万Jッ!!家賃が払える~♪」
ルーシィは報酬の高額な値段に目をキラキラ輝かせていた。お前は金の亡者か・・・ていうか、館の調査だけでこんなに報酬高くするもんか?
ウェ「この「不気味な館」ってどうゆう意味ですか?」
ウェンディが依頼用紙を指差して言う。
ナ「不気味なんじゃねぇの?」
グ「それ答えになってねぇよ・・・」
シ「まっ、もうエルザが引き受けちまったみたいだから、行く価値はあるだろ。」
ナ「おっしゃーーーーーっ!!行くぞハッピーッ!!」
ハ「あいさー!!」
ナツとハッピーが風のような速さでギルドを飛び出して行った。俺たちも慌ててギルドを飛び出した。だが、この依頼がただの館の調査でない事を、俺たち六人+二匹はまだ知らなかった・・・
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ナ「着いたーーーーーっ!!」
ハ「たーーーっ!!」
調査をしてほしい館は、三階建ての赤と茶色のレンガ造りの館。見た目はどこかの金持ちが住んでいそうな建物。が、昼だと言うのに館の周りだけなぜか不気味な雰囲気を漂わせている。館にはもう五年以上誰も住んでいないらしい。が、一ヶ月ほど前に、この館を買った者たちが現れたそうだ。だが、その館を買った者達はここに住んでから一度も館から出て来ていないらしい・・・
エ「噂だと、館に取り憑いていた悪霊に食べられたのではないかと・・・」
ル&ウェ「ひぃぃぃぃぃっ!!」
ルーシィとウェンディが顔を青くする。俺は「はぁ。」と小さくため息をつき、肩を竦めると、
シ「こんな平和な世界に幽霊や妖怪なんて存在するわけ訳ないだろ。その館を買った人たち、一度も館から出て来ていなかったから、腹でも空かして倒れてるだけだろ。早く調査終わらすぞ。」
俺は館のでかい扉を開けて、館の中へ入った。
グ「幽霊や妖怪は街にはいなくても、俺たちのすぐ近くでは存在するんだよな。」
ウェ「今はいないですけどね。」
館に入ったのと同時に、グレイとウェンディの会話が聞こえたのはたぶん空耳だ。
館の中はとても人が住んでいるとは思えないくらい真っ暗だった。暗がりでも、天井にぶら下がっているシャンデリアだけは見えた。
ル「あ、あのぉ~、だ、誰か、いませんかぁ~?」
闇の中にルーシィの声が響く。それとほぼ同時に、天井のシャンデリアに明かりが点いた。暗闇に目がなれていたせいで、すごく眩しく感じる。俺たちは手で目を覆う。
?「ようこそ。空想の館に。」
上から声がした。手を除けて上を見ると、館の二階へ上がるための木製の階段の所に、六人の男女がいた。六人の男女はまるで一致しているかのようにゆっくり階段を一段一段下りる。
?2「我等、永遠に空想を追う者。」
階段を一段一段下りながら、一人の女が口を開く。
?3「我等、永遠に他人の空想を見続ける者。」
?4「我等、永遠に空想を語り続ける者。」
?5「我等、永遠に現実を嫌う者・・・」
?6「我等、永遠に現実から離れ行く者。」
次から次へと、階段を一段一段下りながら口を開いては何かを呟いていく。が、決して一致は崩れない。そして、
?「そして我等、いつか空想を現実にさせる者。」
六人の男女の中で一番リーダー格っぽい男の声が館内に響き渡り、それと同時に、六人の男女の一致も終わり、階段の一番下・・・俺たちの目の前まで来た。てか、何だこいつ等?
?「ようこそいらっしゃいました。」
?2「招待状をご覧になり、空想の館にいらしたのですね。」
ん?招待状?そんなの持ってないぞ。
?2「スミマセン。いい間違えました。皆さんの場合、依頼用紙と言った方が正しいですかね?」
?全以外「え・・・・・」
俺たちの目が点になる。エルザが荷車に乗せて持ってきた大量の荷物の中をゴソゴソガサガサとあさり始めた。
エ「も、もしかして・・・」
そして、一つのスーツケースの中から【不気味な館の調査 400万J】と書かれた依頼用紙を取り出し、
エ「しょ、招待状とゆうのは・・・これの事か?」
六人の男女に見せた。六人の男女は依頼用紙を見た後、満面の笑みを浮かべて、
?全「間違いなく、招待状です。」
笑顔で、揃って言った。エルザの手から依頼用紙じゃなくて、招待状が音も無く床に落ちる。
?全以外「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!????」
館内に、俺たちの驚嘆の声が響き渡った。
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?「いやはや、驚かせてしまい申し訳ございません。」
六人の男女のリーダー格っぽい男が俺たちに頭を下げる。
ナ「んで、その空洞・・・何ちゃらって何なんだよ?」
ナツが少しムスッとした顔で聞く。後、空洞何ちゃらじゃなくて空想の館。どうやったら聞き間違えるんだよ・・・
?2「少しこの館について説明します。」
?3「この館は、何度も言ってるが空想の館と言うんだ。」
?4「一ヶ月程前に、私達が買い取って、空想の世界に仕立て上げた館なの。簡単に言えば、RFGだね。」
ウェ「RFG?」
何だそりゃ?パスワードか?それとも、金庫を開ける番号か?それとも・・・
?5「パスワードでも金庫を開ける番号でもない・・・RはリアルのR。Fは空想のF。GはゲームのG。この三つの英単語の頭文字を合わせて、RFG・・・」
まさかの略称かよ・・・
?6「更に簡単に言えば、リアルな空想の世界でゲームをするって事だ。そのゲームの最初の挑戦者として、お前等は空想の館にやって来たって訳だ。」
俺達が挑戦者って、もう決まってるのか?
グ「ちょっと待て。この「不気味な屋敷の調査」ってどうゆう意味何だよ?」
グレイが依頼用紙じゃなくて、招待状を拾い上げて指差して言う。
?2「それは挑戦者を誘き出す為に作った偽物の依頼用紙です。皆さんは、まんまとこの偽物の依頼用紙に騙されたんですよ。」
つまり、この依頼用紙は、このRFGって言うゲームに、挑戦者を誘き出す為の偽物の依頼用紙=招待状って事かよっ!?
ナ「冗談じゃねぇっ!!俺達は遊びに来たんじゃねぇんだっ!!」
そう言うと、ナツは足を踏み鳴らしながら扉の方へ行って、館を出て行こうとする。が、
ナ「あ、開かねぇ・・・」
ル「えっ!?」
ナツが思いっきり押しても引っ張っても、館の扉はビクともしない。俺は後ろにいる六人の男女の方に振り返ると、
シ「もしかして、お前等の仕業か。」
?「大正解!!RFGが終わるまで、皆さんはここから出る事は不可能です。」
おいおい・・いくら何でも、そりゃあやり過ぎだろ・・・
ル「どうするのエルザ。」
ルーシィの問いに、エルザは俯いて数秒考え込んでいたが、顔を上げると、
エ「・・・いいだろう。その代わり、報酬の400万Jは渡してもらうぞ。」
?「もちろんです。」
リーダー格っぽい男が頷いた。エルザの後ろで、ルーシィが小さくガッツポーズしていたのは余談だ。
ロ「申し遅れました。僕はこのRFGのゲームマスターであるロット・アペロスと申します。本日はRFGに参加して頂き誠にありがとうございます。」
リーダー格っぽい男、ロットが頭を下げる。黒髪に黒い瞳、黒いマントに黒い革靴とゆう全身黒ずくめだ。でも、ロットの雰囲気だけは桃色だった。
フィ「私はフィーネ・キャシディと言います。以後お見知りおきを。」
丁寧な口調のフィーネはウェーブの掛かった茶髪に緑色の瞳。淡い桃色の花柄のノースリーブのワンピースに、白いレースの半袖パーカーを羽織り、白いサンダルとゆう乙女チックな服装。
ケ「俺はケイ・パーネス。よろしくな☆」
ケイは金髪にくすんだ黄色い瞳。赤や黄色、緑とゆう栄養バランスカラーの服に、黒いダボッとしたぶかぶかズボンに黒いスニーカーとゆうチャラチャラした雰囲気を纏っている。
セ「私はセナ・イングラム☆最初に忠告しておくけど、RFGはすごく難しいからね~♪」
セナは六人の中で一番背が低い。長い赤毛を高い位置でツインテールにし、黄色いリボンの付いたヘアゴムで束ね、大きな赤い瞳がキラキラと輝いていた。胸のところに大きく『HAPPY』と書かれていて、星の模様がたくさん描かれている黄色いTシャツに裾の方が少しボロボロのショートパンツに、厚底スニーカーとゆうこっちもチャラチャラした雰囲気を纏っている。
シイ「シイナ・クリステル・・・」
チャラチャラした雰囲気を纏っているケイとセナとは裏腹に、シイナは長い銀髪を高い位置でお団子を青いヘアゴムで束ね、今にも吸い込まれてしまいそうな深海のような青い瞳。水色のポンチョ風のパーカーを羽織り、灰色のフレアスカートに、黒いショートブーツ。大人っぽい雰囲気を纏っている。
ア「俺はアージン・セイル。お前等、妖精の尻尾の魔道士だよな?」
アージンは青い短髪に茶色がかった瞳。カーキ色のパーカーにチェック柄のズボンに、青いスニーカーとゆう極普通の服装に極普通の雰囲気を纏っている。
エ「いくつかRFGについて質問したい事があるのだが・・・」
エルザが質問する前に、ロットが右手で三と表した。
ロ「RFGは、三つの『掟』を必ず守ります。その『掟』は、挑戦者の皆さんにも関係ある事なので、よく聞いてて下さい。」
すると、隣にいたフィーネが右手の人差し指を立てる。
フィ「一つ、これはあくまでも私たちが作り出した空想の世界。現実の世界では起こりません。」
隣にいたケイが右手の人差し指と中指を立てる。
ケ「二つ、今回のRFGでの出来事は、俺達とお前達だけの秘密にする事。」
隣にいたセナが右手の人差し指と中指と薬指を立てる。
セ「三つ!RFGの挑戦者の命は、私達最作者が必ず保証するっ!!」
セナの迫力に俺は仰け反る。
シイ「RFGの制作には命を賭けてもいい。でも・・・」
ア「RFGは命を賭けてまで挑戦するものじゃあない。たかがお遊びで、命を落とすっていうのは、あまりにも酷すぎるだろ?」
それを聞いたエルザは小さく微笑むと、
エ「それを聞いて安心した。」
ロットに手を差し出す。ロットは一瞬驚いた表情をしたが、すぐに笑顔に戻りエルザと握手を交わした。
ロ「RFGは間も無く開始致します。」
俺は息を呑む。RFGがどんなお遊びか想像は全くつかないけど、きっと楽しいはずだ。こいつ等の事も、信用しても良さそうだしな。そして、
ロ「それでは挑戦者達・・・」
ロットが右手の人差し指と中指をチャッと振った。
ロ「Goodluck!!」
ガタンッ!!
シ&ナ&ハ&ル&グ&エ&ウェ&シャ「えっ???」
突然、足場が無くなった。俺たちが立っていた場所の館の床が内側に開いたのだ。
ナ「うぉぉぉあああぁあああああぁぁぁあああああああああああああああああっ!!!」
ハ「あいぃぃいぃぃぃいいぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃっ!!!」
ル「いぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」
グ「ぬおぉぉぉああぁぁぁああぁああああああああああああああああっ!!!」
エ「うわあああぁぁあぁぁぁぁぁあああぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」
ウェ「キャアアァァァアアアアアアァァアアアアアアアアアアアアッ!!!」
シャ「ひゃあぁあああぁぁあああああぁああああああっ!!!」
シ「うぅぎょおおぉぉぉおおおおおぉぉおおおおおおおおっ!!!」
俺たちはまっ逆さまに落ちて行き、暗い闇の中に再び飲み込まれた。
ロ&フィ&ケ&セ&シイ&ア「RFG・・・開始!!!」
闇の中に、ロット達の声が響き渡った。
後書き
第七話終了致しました~☆
RFG、どんなお遊びになるんだろうなぁ~(←作者だろ。)
次回は遂に始まったRFG!!それはいったいどんなお遊びなのかっ!?
それでは読者の皆さん、Goodluck☆
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