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IMITATION BLACK

作者:蝶々蛾々
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サヨナラできない黒い人々。  「弟」

 
前書き

これから書くのは、居なくなった人と「サヨナラ」したくなかった

人たちのはなしです。

                                  ※自己解釈です。 

 


ああ、雨が降っている。

いつからだろう。

気付けば、周りの人たちはみんな傘をさしている。

黒い傘。

濡れているのは僕1人。

僕は独り。

今日は12月27日、僕の誕生日。

僕らの誕生日。

本当なら、僕はこんな所にはいなくて、もっと華やかな所で、
華やかな格好をして、華やかな声援を浴びて、華やかな………

「僕は、何をしてるんだろう。」

華やかさなんか欠片もない、黒い空と黒い服と黒い自分。

僕は、鏡音レンという人間は、生来の片割れを突然亡くして、
独りになって、自分を見失って、そして…

みんな嘘つきだ。

双子の姉の、リンの葬式。

親族が集まって、リンを偲んで涙を流していた。

嘘つきだ、本当は悲しくなんかないくせに。


本当なら、今日は僕たちの誕生日ライブをするはずだった。

僕と、リンと、海斗と樂。

4人でやっている、やっていたバンドのみんなで。

でも今、僕はリンの葬式に出ている。

多分、海斗も樂もどこかにいるだろう。

会う気にはならないけど。

リンは「交通事故に遭って」死んだ。

「雨で視界が悪く、車が水でスリップした」ことが原因で。


「嘘つけッッ!!」


気が付けば僕は叫んでいた。

いつの間にか周りには、誰もいなかった。



僕と彼らとの「日常」が歪んだのは、リンの葬式が終わった、そのあと。




 
 

 
後書き

…うわーーー 暗いーーーー

ホント暗いですねぇ。明るさの欠片もない?みたいな。

続き書いて欲しい人いないですよねぇきっと。

でも書きますけどね。懲りずに暗く。 
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