モンスターハンター ~厄災の狩人達~
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フラヒヤ山脈へ
明星の英雄
フラヒヤ山脈組帰路に
前書き
(´‘ω‘`)遅れました第九話にあたります
「うーし、お前ら準備は出来たか?」
ポッケ村第二十四番集会所兼酒場
この地にやってきていたガイル達は雪山に生える特産物、雪山草をとりに行く準備をしていた。
「おや、ハンター殿。何処へ行かれるのですかな?」
「ああ、村長。雪山草を摘みにと思いまして。」
「そうでしたか、雪山草は知っての通りこの村では薬草としても使われる物。
こちらとしては過剰な採取はやめて頂きたいものじゃのぅ。」
「大丈夫です。この村の方々に支障を来たすほど採取はしません。」
「それを言って下されると安心できるの。では武運を祈っておる。」
ガイル達は集会所の出発口に止まっていた荷車に乗った。
「旦那!今日はどちらまで?」
「あの雪山の麓にあるベースキャンプまで頼むわ!」
ガイル達を乗せた荷車は騒がしく動き出した。
朝焼けがすぎた雪山ベースキャンプ
「うし。今回はドドブランゴの任務もついでに受けてる。
半分に分かれて片方はドドブランゴの討伐。もう片方は雪山草十五個の採取だ。
セージ!お前はドドブラの方に回れ!昨日狩りに出向いたお前なら長期の移動で勘が鈍ってる俺らより良い仕事するはずだ。」
「分かった。僕達は散開してドドブランゴを索敵し、見つけたら牽制攻撃からペイントボール。
採取班のサインがあり次第全員が先に戦闘していた方へ集まり、各個討伐。いいね?」
「ああ、ココにいる奴等は全員同意だ。」
作戦会議を終え、狩人たちは一斉に走り出した。
「…よし、エリアオールクリア。ついてこい。」
三人ほどで行動しているセージ達討伐班
今いるのは雪山のエリア六
「ガウシカがいるが…ッ何だ!?」
突如として起こる地鳴り、後から何者かの咆哮が伝播してきた
「この咆哮…ディアブロスのようだが?
セージさん、何の咆哮か分かりますか!?」
「…何だありゃ?」
セージがエリア八の方を見上げていた。
他のハンター達も視線をやると…
顎から生えた一対の髭や角、蛇腹になった皮膚に背面には濃緑色の大鱗。
手足は短く胴は長く。その姿は東方の国に古くから伝わる青龍を思わせる。
「ガムロスでもネヴィアでもない…クシャやナズチ、テオやナナでもなく。
まるで空を飛ぶラオシャンロンみたいだ…。」
龍は狩人達の存在に気づき、ゆっくりと頭をもたげた。
そして
「ぬぐおおおっ…!」
「物凄い…音圧だっ!」
地響きが地震になり、先ほどよりさらに音が大きくなった。
「あいつも直に調査されるだろうな…。
っと、君達危ない!」
セージ以外のハンターが居る場所に黒い影
大慌てで避けた後に降り立ったのはドドブランゴ。
「あの龍を見て逃げてきたか…ここで会ったが関の山だったな!」
それぞれの得物を抜き、構えを取ったハンター。
ドドブランゴはまるで逃げさせてくれと訴えているように吼えた。
「てやぁっ!」
二人のハンターが同時に斬りかかった。
一人は右腕を集中して、もう一人は尻尾の方を重点的に斬りつけている。
「ぐあっ!」
「ってぇ…!」
ドドブランゴは斬りつけられていた右腕で片方をなぎ払い、バックステップでもう一人を吹っ飛ばした。
「二人とも大丈夫か!?…クソッ、うおおおらあああ!!」
セージが電銃槍フルボルトを雪獅子の右腕に突き立てる。
そして先ほどまで斬りつけていた右腕の傷をえぐり、返す刀で刀身を叩きつける。
「ダイヤルチェンジ、麻痺竜撃砲発射!」
粉末状になった麻痺毒が火薬砲撃によってできた傷に入り込み、ドドブランゴは一瞬で麻痺した。
「セージさん、ナイス!」
吹っ飛ばされたハンター二人も体勢を立て直し、再び斬りかかった。
太刀は肉を切刻み、矢は雪獅子の眉間を捉え、セージのフルボルトは雪獅子の脇腹を突き抉る。
雪獅子は一斉に負った傷に耐え切れず、一度下がって怒り状態になった。
「気をつけろ、手負いのモンスターは怖いぞ!」
改めて身構えるセージ達だったが、雪獅子はハンターの方ではなく
先ほどから空中に浮かぶ正体不明の龍の方を向いた。
「どこ見てんだよぉ!」
一人のハンターが斬りかかった。
だが、
「うわぁぁっ!」
「おいっ、大丈夫か!?」
空に浮かんでいた龍から突如雷弾が降り注ぎ、ドドブランゴもろとも斬りかかったハンターが吹っ飛ばされた。
「…とりあえずドドブランゴは倒した!
もう一匹を探しにいこう!あの龍は今エリア八の上空に居そうだからそっちには行くなよ!」
ハンター達はエリア七に走って逃げた。
「オイオイ…マジかよ。」
「二体同時狩猟ならこういうこともあるだろうな…。」
エリア七に居た残りの行動組であるガイル達。
目の前に居るのは先ほど討伐したドドブランゴの片割れ。
「クソォッ…てめぇら!とりあえず斬れ!
障害は排除するためにあるモンだ!」
狩人達は一斉に斬りかかった。
すると、
―ズシィッ!―
何かの着地音。
「なっ、何だアイツは!?」
雪山の断崖絶壁から颯爽と降り立った何かは
ガイル達の目の前に居たドドブランゴを片手で殴り払った。
殴り飛ばされた雪獅子はピクリとも動かなくなった。
「こりゃヤバイぞ…。」
「この竜…どこかで見た事があるな。」
白銀の鱗、金色の体毛、平たい尻尾に強靭な四肢。
何より目を引くのが頭に生えている二本の角と
キラキラと輝く結晶。
「まさか…ジンオウガじゃねえよな…?」
あまりにもジンオウガに似すぎていた。
その者は先ほど降りてきた断崖絶壁の方へ向き直り
前足を持ち上げて怒涛の咆哮を上げた。
「父さん!大丈夫かい!?」
エリア六でもう片方のドドブランゴを倒したセージ達が合流した。
「セージ!雪山草はもう十分に採ったぞ!
奴に見つかんねえように逃げるんだ!」
セージ達とガイル達はそれぞれ別方向に逃げた。
「も、もう一度言ってくれねえか?」
帰りのギルドチェックゲートでかの者の真相を知った。
「分かった、もう一度言おう。
ソイツの名は冷美竜タンバロン。
白銀の使者と呼ばれている奴だ。
有名な学者のアルフレッドによれば奴は最近見つかったジンオウガと対を成す存在らしい。
生態も非常に酷似していて、学会も注目してるらしいんだ。」
「クッソ、何てこった。」
「それだけじゃあない。ここで話してると色々な情報を耳にするんだ。
何でもココ最近の原因不明の災厄で、リオレウスとイビルジョーが合体したような
竜が居ると聞いた。辺境のワケド村で炎王龍による火災の救助活動をしてた奴らが挑んでもビクともしなかったそうだ。」
「なるほどな…。」
ガイルはポッケ村に居る飲み友達のヒュベルと喋り合っていた。
「おお、そうだ。その五人の中の一人がよ、トンでもねえ奴でさ。
村人が見た話だと、ロアルドロスを振り回して民家の火消しをしてたってさ。」
「そ…そんな奴がいるの…か?」
馬鹿力の持ち主に驚愕するガイル。
「ま、噂話はそんなもんだ。
またポッケに来いよガイル。特上の酒用意しとくからよ!」
「ああ、すまねえな。じゃあなヒュベル!
カミさんによろしく言っといてくれ!」
ヒュベルは片手を上げて、次々と帰ってくるハンター達の受付を続けた
「ヒュベルさんは何て?」
「奴の名は冷美竜タンバロン、ジンオウガと対を成す奴らしい。」
全員がざわつく中
「今はこの雪山草をアルフレッドのもとに届けるのが先決だ。
村長に礼を言ってとっとと出発すっぞ!」
八人のハンターは集会所を出た。
後書き
(´‘ω‘`)やぁ、島原だよ
(´‘ω‘`)遅れてすまない。次はもちょっと更新ペース上げるからそのハンマーは仕舞ってくださぬぎゃああ
(´‘ω‘`)次は第十話、第十話で実質第一章「明星の英雄」は終わります。
(´‘ω‘`)陰龍ネヴィアとの死闘は以降うp予定の「死闘、陰龍ネヴィア!」の章をお楽しみに!
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