| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

バカとテストと召喚獣 ~失った少年~

作者:一騎
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第1章 僕と文月学園。
  十一時間目  Aクラス戦!!

 
前書き
やっとAクラス戦! 

 
「織斑、遅刻反省文はまだか?」
「もうちょっと待ってください...」
鉄人の前で、反省文という、逃げ出したいけど、逃げられないという地獄。
理由は遅刻。しかも寝坊。
今日がAクラスとの戦争日なのに...
「先生、終わりました」
「そうか」
反省文を書き終えて、先生に差し出す。
多分、もう、作戦会議が始まっているだろう。
「今後は気をつけろよ」
「は~い」
適当に鉄人に返事をして、教室へダッシュ。
『システムデスクだ!!』
「遅れてごめん!」
しまった。もうすでに終わってしまったようだ。
「どうしたの、蒼空」
「いや、ちょっと、寝坊しちゃってさ...」
「お前ちょっとここで土下座しろ」
―☆―☆―☆―

「一騎打ち?」
「ああ。Fクラスは試験召喚戦争として、Aクラス代表に一騎打ちを申し込む」
恒例の宣戦布告。
少しだけ雄二から説教され、その後、雄二から作戦を聞き出し、今に至る。
「う~ん、何が狙いなの?」
いま、雄二と交渉の席についている木下優子さん。
ま、僕は秀吉の方が断然好きだけど。
.....今、一瞬睨まれた気がする。
「もちろん、俺たちの勝利が狙いだ」
はっきり言って、1度聞いているので、凄くどうでもいい。
…...そういえば、最近明久達から哀れみの眼で見られてる気がするんだけど......気のせいだよね!
などと、考え事しているうちに、
「よし、交渉成立だ。一旦教室に戻るぞ。」
「そうだね。みんなにも報告しなくちゃいけないからね」
交渉成立したようだ。
雄二たちについて行き、Aクラスを後にする。


―☆―☆―☆―

「では両名とも準備はいいですか?」
立会人は、学年主任の高橋先生。
ちなみに最初はほぼ聞き流していたため、訳がわからず雄二に聞いたところ、二度目の説教と一緒に教えてくれた。
「ああ」
「......問題ない」
会場はAクラス。ま、こっちのほうが広いからやりやすいけど。
「それでは、1人目の方、どうぞ」
「アタシから行くよっ」
向こうは、秀吉の姉の優子さん。
こちらは、
「ワシがやろう」
その妹の秀吉。
なるほど、姉妹対決か。
「ところでさ、秀吉」
「なんじゃ?姉上」
「Cクラスの小山さんって知ってる?」
「はて、誰じゃ?」
確か、小山さんて言うと――
「じゃーいいや。その代わり、ちょっとこっちに来てくれる?」
「うん?ワシを廊下に連れ出してどうするんじゃ姉上?」
この前、秀吉が木下さんの真似をして、罵倒しまくった人なんじゃ...

『姉上、勝負は――どうしてワシの腕を掴む?』
『アンタ、Cクラスで何してくれたのかしら?どうしてアタシがCクラスの人たちを豚呼ばわりしていることになっているのかなぁ?』
『ハッハッハ。それはじゃな、姉上の本性をワシなりに推測して――あ、姉上っ!ち、ちがっ........!その関節はそっちに曲がらなっ.......!』


ガラガラガラ

扉を開けて木下さんが戻ってくる。
にこやかに笑いながら来る木下さんは正直すっごく可愛いと思う。
ただ――
「秀吉は急用が出来たから、帰るってさ♪代わりの人出してくれる?」
返り血を拭いてなければ。
ま、秀吉がいなくなっちゃったんじゃしょうがない。
「じゃ、僕が行くよ」
名乗り出る。
「じゃあ、頼む」
「ラ~ジャ」
適当に返事をしながら、木下さんのところへ行く。
「対戦教科は何にしますか?」
「日本史で」
やっぱり、
現国で挑んでくれるほど優しくはないか。
「あなたが現国以外はバカって情報があるからね。ここはこっちで行くよ。《サモン》」
「ま、読めてたけど。勉強しといてよかった。《サモン》」

『Aクラス 木下 優子 vs Fクラス 織斑 一騎
 日本史  389点   vs       132点 』

「!」
木下さんが少し動揺したのがわかる。
多分、60点以下と思ってたんだろう。

「それでは、始め!」

高橋先生の合図とほぼ同時に、木下さんが突っ込んでくる。
点数が有るからかなり早いけどそんなのは当たらない!
当たる瞬間、少し左に避けて、無防備な背中に思い切り木刀を叩きつける。普通の召喚獣なら、この一撃で終わりだけど、

『Aクラス 木下優子
      382点 』

これしか減らない。
おまけにこっちの木刀はさっきの一撃で、折れた。
どれだけ硬いんだ?あの鎧。
武器がなくなってしまったので、素手で攻撃するしかないが、逆にこっちもダメージを受けるだろう。
木下さんの召喚獣が攻めてくる。
向こうの武器が片手剣なので、防御はできない。
避けるしかないか。
さっきと同じように当たる瞬間右側に少し動く。
と、木下さんの召喚獣が、急にストップ、こちらに斬りかかる。
「!」
流石に避けきれず、左肩を浅く切られる
「痛!」
浅くでこの痛みって、どうすればいいんだろう。

『Fクラス 織斑 蒼空
      102点  』

結構削られている。防御もできない上に、かわすのもきつい。
一体、どうすればいいんだ!?


――30分後――

「「ハァ......ハァ......ハァ......ハァ......」」
長い戦いに、僕も、木下さんも疲労していた。
何回も木下さんの鎧を殴りつけたりしたため、フィードバックによるダメージで、僕の足元には血だまりができている。

『Aクラス 木下 優子 vs Fクラス 織斑 蒼空
 日本史  98点          21点  』

どうにかここまで減らしたけど、正直フィードバックも体力も精神もキツイ。
召喚獣は、さっき木下さんの猛攻をくらったせいで左腕がない。
右手は、傷だらけ。
この状態でまだ動けるのは正直すごい。
「いい加減っ倒れて!」
向こうも、疲れで、さっきみたいな、追撃はできない。
ギリギリでかわす。
もう、アレを使うしかないのか...?
再度斬りかかってくる木下さん。
しょうがない、使うしか勝ち目はない!

「明久たち!今すぐさがって!」
明久たちに警告をする。
明久たちが離れていく。どうやら警告に従ってくれたようだ。
「まだ、作戦でもあるのかしら?」
木下さんが息を切らしながら聴いてくる。
「うん、できるだけ、使いたくは、なかったけど、こうなったら、使うしかない!」
木下さんが距離を開ける。
今回はBクラス戦で使ったアレじゃない。
「うおォォォォォォおォォ!」
雄叫びを上げながら、木下さんに突っ込ませる。
「!」
木下さんが剣を振り回す。
右足がちぎれる。
が、まだだ!
左足のみで跳躍し、木下さんへ突っ込む。
顔面を掴む。
作戦成功
あとは、発動キーワードを言うだけ。
「......『フルバースト
     全点 解放 』 」
直後、銀の腕輪の効果が発動し、大爆発を起こす。
倒れ込みながら点数を見る。

『Aクラス 木下 優子 vs Fクラス 織斑 一騎
 日本史   0点   vs      0点   』
どうやら成功したみたいだ。
「あとはよろしく.....」
そのまま倒れこみ、意識はなくなっていった。

「ん?」
気がついたら、保健室のベッドの上で寝ていた。
「あ、気がついた?」
明久の声。
ゆっくりと上体を起こす。
まだ体は痛むけど。
「明久?勝負はどうなったの?」
「ん?蒼空のあと、僕が戦うことになったんだけど、すぐに負けちゃってさ、今、0勝1負け1引き分けだけど、多分ムッツリーニが勝つから今は1勝してると思うよ」
「そっか...」
どうやら僕と木下さんは引き分けになったらしい。
まぁ、引き分けを狙ったんだけど。
「じゃあ、あと姫路さんと雄二か。姫路さんは勝てるだろうけど、雄二の作戦は通用するかな?」
「きっと、大丈夫だよ」
「そっか、じゃあ、見に行こうか」
無理矢理立とうとする。が、
「痛!」
頭がかなり痛い。
多分倒れこんだ時に打ったんだろう。
今、気づいたけど、体中包帯だらけだった。
「明久、松葉杖とってくれない?」
「わかった」
一応、松葉杖持っていくか。
足が無傷なはずないし。


――数分後――
Aクラスに松葉杖を付きながら(やっぱり普通に歩けなかった)行くと、今姫路さんと久保君(?)の勝負がついたところだった。
これで2勝。あとは雄二が勝てば勝利だ。
「お、蒼空、明久戻ってきたか」
「どうにかね」
雄二の言葉にちょっと笑ながら答える。
実際、体中がすごく痛いけど。
「雄二頼んだよ」
ここで、雄二が負けたら終わりだし。
「雄二、あとは頼んだよ」
明久からも応援の声。
「ああ、任された」
明久と雄二が握手。
「.......(ビッ)」
ムッツリーニが歩み寄ってきて、ピースサインを雄二に向ける。
「お前の力には随分助けてもらった。感謝している。
「..........(フッ)」
ムッツリーニは口の端を小さく持ち上げ、元の場所へ戻っていった。
「坂本くん、あのこと、教えてくれてありがとうございました」
「ああ。明久のことか。気にするな。あとは頑張れよ」
明久のこと?何を教えたんだろう?
明久の方を振り返ってみたけど、明久もわからないらしく、首をかしげている。
「はいっ」 
 

 
後書き
今まで結構丸写しだったんだけど、思った。

一撃で木刀壊れないだろ......。(まぁ、あえて直さなかったけど) 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

感想を書く

この話の感想を書きましょう!




 
 
全て感想を見る:感想一覧