インフィニット・ストラトス~IS学園に技術者を放り込んでみた~
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本編
第20話「職員室での出来事」
前書き
大変ながらくお待たせしました。
今回はタイトルの通り、職員室の様子をお送りいたします。
それではどうぞ!!
<職員室>
こんにちは、上から読んでも下から読んでも“やまだまや”になります山田真耶です。
久々の出番なのでちょっと緊張しますって何を言っているのでしょうか私は…?
えっと、今私はクラス対抗戦に向けての資料の制作と来賓される方々の手続きを行っています。
因みに、コレを作る前は織斑君が授業中に急速落下してアリーナに大穴をあけてしまった件の報告書を纏めていました。
はぁ…、この間は叱りすぎてしまいました。
織斑君に嫌われてしまったでしょうか?
でも、今回の件についてはしっかり注意しておかないと、後々大惨事に繋がってしまいます。
以前にも似たようなケースで事故を起こしてしまい、その時のトラウマを克服できずに学園を去ってしまった生徒もいます。
もう、あんな悲しい事故は起きてほしく無いです。
それにしても…
真耶
「織斑君、クラス代表戦ではあんなに凄い動きをしてましたけど、どうしたんでしょうか?」
千冬
「さあな? 私は直接指導をしたわけではないので…(まぁ大方、篠之乃とオルコットの指導の仕方に問題があったのだと思うが…、もうしばらく様子をみるとしよう)」
むぅ、なんかはぐらかされた気がします…。
はぁ…、それにしても教師のお仕事ってこんなにも大変といいますか、忙しいんですね。
いえ、入ってまだ2~3年ですけど、今年は去年以上に忙しい気がします。
早苗
「お疲れ様です織斑先生、山田先生」
麻耶
「あ、鏑木先生!!」
千冬
「お疲れ様です。鏑木先生」
早苗
「これ、差し入れのコーヒーです」
真耶
「わ~、ありがとうございます!」
千冬
「ありがとうございます鏑木先生」
早苗
「いえいえ」
私たちにコーヒーの入ったマグカップを差し出してくれたのは“鏑木早苗”先生で、近衛君たちのクラス担任を務める方です。
私や織斑先生がまだ現役のIS操縦者だった頃からIS学園で働いている方で、私がここに就任した頃から色々とアドバイスをくれてとても助かっちゃってます。
織斑先生がISの先輩なら、鏑木先生は教職の先輩で二人とも私の憧れなんです♪
真耶
「はふ~…美味しいです」
早苗
「フフ、ありがとう。お世辞でも嬉しいわ」
真耶
「そんな、鏑木先生が淹れてくれたコーヒーは何というか疲れが吹き飛ぶくらいに格別に美味しいです!!」
千冬
「ええ、私も同意見です」
早苗
「…これくらい、毎日(50杯くらい)煎れてれば誰だってできますよ♪ ……あの頃はそれくらいが普通だったなぁ…(ボソッ」
あれ、なんでしょう…小さく何か呟いてましたけど……
千冬
「ところで鏑木先生。その書類は…」
早苗
「これですか? これは、先ほどオラクルから届いた依頼の報告書です」
千冬
「ああ、そう言えば夕方頃に1年2組のクラス代表がアリーナの壁を陥没させてましたね…」
あ、2組の担任の方々が気まずそうにしてます。
それにしても本当に、仕事が速いです。
本来ならちゃんとした業者の方に頼むべきなんですけど、こういった小さなことの度に業者の方に頼むのもお金がかかりますし、許可証を作るのも大変です。
昔は一定期間に分けて業者の方に来て頂いてたんですけど、それだとやはり色々と不備があったりしました。
一度来てもらったけれど特に修理することがなかったり、次の整備日がまだ遠いのに大きな修理が必要だったりと色々です。
2年前にオラクルが立ち上がり、最初は知人友人の私物の修理などを行っていました。
それから段々と信頼を得てきて、今ではかなり大きな物事以外は彼らにお願いするようにしています。
かくいう私も125号室……織斑君たちの部屋の扉の修理等をお願いしてます。
ハハ、入学してからすでに5回ですよ? どうやったら木刀で穴だらけになったり真っ二つになったりするのでしょうか?
…そういえば、この間はISの部分展開によって扉が凹む上に付け根が壊れてましたね。
気のせいだと思うのですが、段々と扉が強化されてるような気がするのは私だけでしょうか?
千冬
「恐らくそれは気のせいではないだろう」
早苗
「あの子たちなら喜々として扉ですら魔改造するでしょうね」
人の心を勝手に読まないでください。
はぁ…困ったものです。
扉の修理をお願いするのも一苦労なんですよ?
今回の場合ですと、まずオラクルに依頼して、女子寮への一時期入寮手続きをします。
その為に学年主任、教頭先生、校長先生、理事長のいずれか1名、もしくは5名以上の教員からサインを貰って寮長に提出します。
この時、それぞれの方に「またか…」みたいな顔をされます。
そして教員、またはある程度の権限を持つ方が引率し、扉を修復。
この時他の仕事が一切できず、他の仕事に遅れが出てしまいます。
修理が終わると、学園に提出する用の書類を制作。
オラクルからの報告書を受け取りましたら、その2つを揃えて学園に提出します。
これを業者に方に頼むと倍の工程がかかってしまいます。
なので、よほどの事が無い限りはオラクルに修理を頼むんです。
まぁ、普通は月に何度も扉の修復依頼なんてしないんですけどね…。
織斑君たち知ってましたか?
扉の修理もタダじゃないんですよ?
フフフ……
3組副担任
「(山田先生が壊れた…)」
2組副担任
「(まだ2組でよかったわ…)」
4組副担任
「(何とも言えないわ…)」
あれ、何で他の副担任の方々は憐れんだ目でこっちを見るんでしょう…?
そんな風に見られたら、眼から汗が出ちゃうじゃないですか!!!
早苗
「む、そこっ!」
[ヒュンッ! ヒュンッ!]
女生徒A
「あいたっ!?(コツンッ」
女生徒B
「あうっ!?(コツンッ」
真耶
「っ!?」
ビ、ビックリしました!
急に鏑木先生が何かを壁に飛ばしたと思ったら、そこにカメラを持った生徒が隠れていたんです。
なんでしょうか…最近は忍者が流行ってるんですか?
女生徒A
「う~、今度こそいけると思ったのに…」
女生徒B
「イった~」
千冬
「お前ら…」
女生徒A
「しまったっ!? 撤退よ! (シュバッ」
女生徒B
「あっ、待って置いてかないで~…… (タタタッ…」
真耶
「……今のって新聞部ですよね…」
千冬
「はぁ…、オラクル以外であの様な奇行に走るのは新聞部くらいだろう」
ああ、そう言えば変人集団はオラクルだけではありませんでしたね……。
なんでこの学園は変人が多いんでしょうか?
千冬
「それよりも鏑木先生。僅かな気の漏れから瞬時にチョークを投擲して撃退する。お見事でした」
あ、投げていたのチョークだったんですか…。
早苗
「いえ、私なんてまだまです」
千冬
「またまた、ご謙遜なさって…」
早苗
「本当ですって、私なんて布仏さんに比べたらまだまだですって」
…はい?
千冬
「そういえば、彼女の投擲スキルは素晴らしかったですね」
早苗
「ええ、そうなんですよ。ストレート、ダブル、スロー、カーブ、ペネトレイト、フェイク、サイド、バルカン。他にも投げる瞬間までは数本しか持っていなかったのに、いざ投げると無数のナイフが突き刺さってたこともありましたね」
千冬
「ああ、あれには私は驚いたな」
麻耶
「え、ええ~!? ちょっ、何でチョーク投げにそこまで種類があるんですか!!! というか何で布仏さんはそんなスキルを持っていてるんです!!??」
早苗
「本人曰く…」
虚
『メイドの嗜みです(ポッ///』
早苗
「だ、そうです」
真耶
「何でそこで頬を染めるんですか!? 恥ずかしがるところありました!? というかメイドの嗜みって何ですか!? あれですか、幻想な世界の吸血鬼に仕える方なんですか!? 時間とか停めちゃうんですか!?」
千冬
「落ち着きたまえ山田先生」
真耶
「ですが織斑先生…!」
千冬
「近衛と関わった時点で変人になるんだから、幼馴染ならそれをさらに上に行くに決まっているだろう。現に妹はきぐるみで生徒会長は天然誑しでストーカーだぞ?」
真耶
「……納得です…けど、布仏さんは……、布仏さんだけはまともだと思いたかったのにぃぃぃいいい!!!」
早苗
「アハハ、ちょっと声のボリュームを下げましょうか山田先生。それにさっきのは(半分)冗談ですよ」
麻耶
「グスン…本当ですかぁ?」
早苗
「ええ、(本当は半分事実ですけど…)ですから、引き続き作業の方頑張ってください」
麻耶
「…はい、がんばります」
そうですよね。
鏑木先生は歴代最高クラス(笑)をずっと頑張ってこられたんです。
私も先生を見習って頑張ります!!
ファイト、麻耶!!
[ガラッ]
女生徒A
「あの~、織斑君たちの部屋から異臭がするんですけど…」
静寂
「織斑君が白眼&泡を吹いて倒れてたので、何人かで保健室に運びました」
女生徒B
「篠之乃さんとオルコットさんが大声で喧嘩してて煩いです」
[ポム]
[ポム]
千冬
「山田君、頼んだ」
早苗
「頑張ってね」
も、もう……
麻耶
「もうイヤーーーー!!!!」
千冬
「山田先生、職員室ではお静かにお願いします」
後書き
【特に意味のない補足】
◆125号室の異臭
とある代表候補生がとある少年のために弁当を制作し持ち込んだ結果こうなったらしい。
【あとがき】
と、言う訳で山田先生のお話でした~。
いや~中々ストーリーが進みませんね…(棒読み)
ですが、次回はクラス代表選に突入する予定です。
リアルの方で色々とあってようやく落ち着いて続きをかけられるようになりました。
更新が遅くなってしまいすみません。
まぁ、何があったかというと、会社を辞めて再就職してました。
今は新しい会社で採用期間中で、正社員になれるよう頑張ってます。
目指せ、定収入!!!
それではまた!!
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