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WvsA‘s ジ・ビギンズナイト

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Sの思い・試練の時

 
前書き
本当に最初期に描いたものを軽く手直ししつつの更新なので話の内容とか文章とかアレです・・

ごめんなさい。 

 
子は燃え盛る本棚が沢山ある空間で目を覚ました…。辺りを見渡しても景色は同じ、おびただしい数の本と本棚が燃えているだけ…。



(私、何してたんだっけ?)



自分の記憶をたどってみる…。













『悪魔と相乗りしてみるかい?』











「そうだ!」



そう、自分はフィリップを助けるために変身をして…



それから記憶がない…

それに…





「ここ図書館にしちゃ…大きすぎよね…」



現在自分のいる場所は図書館と推測するがどこまでも高い天井や道を考えるとあまりにも規模が大きすぎるし、こんな火災になっているのにセキュリティはどうなっているのか?ツッコミ所満載である。



「ぐあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」



「!?フィリップ?」



突然、フィリップの悲鳴が響く…。一体彼に何が起こったのか?



「フィリップ、どこよ!!」



必死に声を張り上げフィリップを捜す翔子。しかし、フィリップは彼女の声には答えない…。



(確かにここら辺…)



彼の悲鳴を便りに走る翔子。だが、辺りを見渡してもフィリップの姿はない。



「うう…」



すると、どこからか呻き声が聞こえる…。よく見ると積み上がった本の山の中から腕が伸びている…。



「フィリップ!!」



翔子は本を振り払いフィリップを引きずり出す。



「ぐぅ…」



フィリップは意識が朦朧としているようだった…。



「フィリップ!!しっかりしなさい!!」



必死に彼を揺さぶる翔子。すると、彼は弱々しい声で喋りだす…。



「翔子…済まない…君を巻き込んでしまった…もしかしたら…と思ったがやはり、ファングの制御は無理だったようだ…」



「そんな事はどうでも良いからここを出るわよ!」



しかし、フィリップは首を振る…。



「僕はここから出られない…なんせ、この空間そのものが僕の一部だからね…。」



「じゃあ、なんでこんな火事になってんのよ!!」



「…ファングの反動さ…おそらく、今、僕の肉体のほうは凄まじい力をふるっているだろう…」













ボクノリセイヲコワシテ…











「僕はいずれ消え失せるだろう…今なら君を元の体に戻せる……早く…」



「でも、フィリップ…」



「言っただろう…僕は…」













ココデキエルンダ…













「さあ、早く…このままだと君の精神も…」



「ふん!」



「え?」



しかし、翔子はフィリップを肩車をする。



「聞いていなかったのかい!?僕を助けるのは無理だ!」



「んなモンやってみなきゃわからないでしょ…。」



「そんな事…」



「だぁぁ!!うるさい!! いい?何事も諦めたらそこで終わりなのよ!それに、目の前であんたに死なれて私だけ助かっても胸くそ悪いだけよ!」



「し、しかし…」













「ママとパパにもらった大事な命でしょ!大切にしなさい!!」









タイセツナイノチ…









フィリップの胸に何かが響いた…。









ボクハタイセツナイノチ…









まるで激流が心の中を満たしていくような感覚だった…。



「翔子…」



「何?」



「願いがあるんだ…」



フィリップは翔子の顔を見つめると自分の願いを喋りだした…



























コノ、アクマトアイノリスルアイボウニナッテクレナイカ?



























「喜んで!」



翔子は真っ直ぐに返した。そして、彼の手を握る。



「「!!」」



すると、今まで燃えていた本棚が何事も無かったかのように規則正しく並び、燃えていた痕跡すら見当たらなくなっている。



「あ…」



気がつくと翔子とフィリップにWドライバーが巻かれている。



そして翔子の右手に紫色のジョーカーメモリが…



フィリップの右手には緑色のサイクロンメモリが握られている。







「いこうか…フィリップ。」



「そうだね翔子…。」





『ジョーカー!!』



『サイクロン!!』



それぞれのメモリのスイッチを押し、Wドライバーにメモリを挿入する翔子とフィリップ。次の瞬間、その空間に二人の姿は無かった





















場所は替わり海鳴病院前…





「てめえ、何者だ!?」



ヴィータが仮面ライダースカルに睨み付ける。



「こいつらの師匠というところだ…」



しかし、スカルはそれを軽く流し仮面ライダーW・ファングジョーカーと脇に抱えている翔子の体を指差す。



「今、師匠と仰いましたね?ならば、アイツを止める方法を知りませんか?」



シグナムがスカルに問う。



「ふん…ぶちのめせというのなら簡単だが、今はそういう問題ではない…。」



「?」



「今はあいつらの試練の時だ…」



スカルの答えはシグナムには理解出来ない。



「それはどういう…」



「「ガアァァァァァァ!!」」



「!!」



そこへW・ファングジョーカーがスカルに襲いかかる…。シグナムは構えるが…



「甘い…」



「「!!」」



何とスカルはファングジョーカーの右手首を片手で掴みそのまま勢いを殺す。



(コイツ…デキル…!!)



シグナムは一瞬でそう判断した。かなり、経験も実力も低くはない彼女だが自分でもこの野獣相手にこずることは間違いない.しかし、スカルは相手の動きを一瞬でしかも片手で封じるという荒業を見せた。これは自分より上の相手かも知れない…。思わずそう考えてしまう…。


(敵に回るとしたら…)



シグナムは自らの武器、レヴァンティンに手を掛ける。



(殺るなら今!)



そして、抜刀で斬りかかろうとするが…



「お嬢さん、俺は敵じゃないぜ…。」



「!!」



シグナムの心を読み先手を打つスカル。シグナムも柄に手を掛けたまま固まる。



「それに…」



すると、ファングジョーカーの変身が解けフィリップが姿を現す。



「あいつらの試練は終わったようだ…。」



そう言うとスカルは抱えている翔子の体を空中に放り出す。



「な!?」



「!!」



突然のことに呆気をとられたシグナムとヴィータだったがシグナムが一瞬でキャッチする体制に入る…。







ヒュン







しかし、同時に翔子のWドライバーに二本のメモリが現れる。シグナムは危機を察知し、後退しようとしたが遅かった。



『サイクロン・ジョーカー!!』



ドライバーのメモリの挿入した部分が左右に弾かれ、が電子音声が鳴り響く。そして、疾風が吹き荒れ翔子の体に左側が黒く右側が緑色の装甲が形成されていく…。



「な!?」



「アイツは!!」



「…」



シグナムとヴィータはその姿に驚く。なぜなら、それは自分たちがかつて戦った仮面ライダーサイクロンと酷似していたからだ…。違いは左側が黒いこと・・・












































「「さぁ、お前の罪を数えろ!!」」



しかし、それは疾風の切り札の戦士、仮面ライダーW・サイクロンジョーカーであった…。



 
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