魔法少女リリカルなのは 〜TS少女の最強物語〜
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第38話『夏休み突入!!だが宿題が……』
~ツバサ~
期末テストが終わってから数日が経ち
テストがあった週の次の週の月曜日
夏休みまであと今週の授業と来週の終業式のみとなった
今日の授業は時間割的にはいつも通りだけど
先生の計らいで夏休みの宿題を進めて行っても良いと言われ
今、教室内の生徒達は黙々と夏休みの宿題の問題集をしている
先生がこの宿題を持って来た時は大騒ぎだった
朝、先生が大きな段ボールを担いで教室に入ってきて
何人かの生徒が『その箱何ですか?』と聞き
それに先生が……
「おぉこれか!! これはお前らへのプレゼントだ」
先生のこの言葉に
「みんなプレゼントだってよ」
「おぉ~先生さっすが~」
「やったー…っで何なんだろ?」
「さぁ? まぁ貰えるものは貰っとこうぜ」
一部の生徒は何か貰えると喜んでおり
「あ~…あれか……」
「あぁ…あれだな……」
「俺凄く要らないんだが……」
「はは……当然僕も要らないよ……」
一部の生徒は
小学3年生なら3度目の夏休みとなり
去年、一昨年と夏休みの数日前に先生から渡された物を思い出して
暗い雰囲気になっていて
「ツバサちゃんプレゼントだって何だろうね?」
「何が貰えるのかなぁ~」
「何だろうね?」
「………」
魔導師の3人は先生からのプレゼントを楽しみにしていた
そして先生が弾ボールから一冊の本を取り出して
「よーし楽しみにしている奴もいるからさっそく配るぞー」
そう言って本の表紙を全員に見えるように掲げた
それは『夏休みの敵』と言うタイトルが書かれた分厚い問題集だった
『夏休みの敵』
5教科(国語・算数・英語・社会・理科)の問題を詰め合わせていて
A4サイズで各100ページほどあり、計500ページと言う大容量の問題集である
「先生~知らない人に物を貰うなと親から言われているので
それを受け取るのは拒否させて貰っても構いませんか?」
「僕の家は先祖からの遺言で『人から物を貰うような人間になるな』と言われているので
残念ながらそれを受け取る事は出来ません」
「先生、冗談ですよね?」
「あ~冗談か。まさかあんな分厚いのが『宿題』かと思ったぜ」
「ばかっ!? その単語を口にするんじゃ……」
生徒の一人が『宿題』という単語を口にしたら
「よしっ○○の言う通りこれが今年の『宿題』の一部だ」
先生がこれが夏休みの宿題だと断定した
「先生バカですか? 去年の倍以上あるんですけど?」
「先生俺ん家の近くに良い病院有るんで紹介しますよ?」
「先生…まだ若いと思ったのにもうボケてきたんですね……」
「あ~お前ら文句ばっか言うな
今年は何故か校長先生が張り切って例年の倍ぐらいになっているだ
俺は悪くないぞ? 言いたい事があったら校長先生に言え」
みんなが口々に文句を言うけれど
先生は全て校長先生の仕業で俺は関係無いと言って目を逸らした
「と、とりあえず配るぞ」
そして先生は一番前の席の人達の机の上に
『ドスッ』と問題集を置いて後ろに配るように言った
手元に来た人から順に中を『パラパラ』と捲って溜息を吐いていた
「今日の1,2時間目の授業は自習だから
夏休みの間、楽をしたいなら少しでも進めておけよー」
先生はそう言って教室から出て行って
教室に残された生徒達は
『自習だぁ』と言い友達と喋っている人や
黙々と『夏休みの敵』に挑んでる人や
寝ている人や読書している人など様々だった
そしてボクの隣と後ろの魔法少女達は
「なのは……毎年こんなのやるの…?」
「今年は多すぎるの……」
「来年転入してきたら良かったなぁ~」
宿題の多さに少しテンションが下がっていて
3人でお話しをしていたんだけど
「ツバサ何してるの?」
「宿題……」
「手の動きが見えないの……」
「頑張ってる……」
「あとどれぐらいで終わりそう?」
アリシアがどれぐらいで終わるか聞いてきたので
「30分ぐらい……」
のんびりやってるから『30分』と答えた
それを聞いた3人は
「「「…………」」」
驚いたような顔で見ていた……
ボクにしては遅いから驚いているのか
それとも普通に考えて早すぎるから驚いているのかはわからないから
固まっている3人に
「遅すぎる……?」
そう聞いてみると
「早すぎるの!!」
「30分で出来る量じゃないよ!?」
「ツバサあとでうつさせて?」
「姉さん駄目だよ?」
「フェイトのイジワル……」
「頑張って……」
そんな会話をしながらも
ボクの手は動き続けていて
1時間目の終了のチャイムが鳴る前に
「終わり……」
『夏休みの敵』をクリアした
そして先生が教室に戻って来て
「どうだ? みんな宿題は進んでいるか?
2時間目の自習でも出来るだけ進めとけよ」
それだけ言って教室から出て行こうとしていた
ボクは『夏休みの敵』も終わったしどうしようかと思っていたら
「せんせーツバサ宿題終わったらしいよー」
アリシアが先生にそう言った
すると先生とクラスメイト達は
驚きの表情を浮かべながら此方を見て
「不知火…本当に終わったのか?」
先生の言葉にボクは頷き
『夏休みの敵』を持って先生の所へ行き、渡した
受け取った先生はパラパラと『この量を40分程で……』とか呟きながら
ページを捲って行き、最後までザッと見た後
「何人かの生徒が『写させて』とか言いそうだから預かって置いてもいいか?」
そう聞いてきたので
「大丈夫……」
ボクはそう答えて席へと戻った
この時、残念そうな顔をしていた生徒が数人……
ボクの席の後ろにいるアリシアも残念そうな顔をしていた
そして2時間目……
ボクはカバンから原稿用紙を取り出して書き始めた
すると『夏休みの敵』をやっていたなのはが
「ツバサちゃん何してるの?」
ボクが何をしているかを聞いてきたので
「読書感想文……」
「えっ……本は?」
「今まで何冊も読んだ……」
「覚えてるの?」
「一字一句完全に……」
「………」
なのはが黙ったので
ボクはペンを走らせ読書感想文を書いて行き
授業の終わり頃に教室に戻って来た先生に提出し
その後の授業は通常の授業が普通に行われて行った……
次の日からの授業でも自習時間が数時間あって
ボクは夏休みの宿題を次々に終わらせて行った……
現時点で終わっている物
・『夏休みの敵』…500ページの問題集
・『読書感想文』…400字詰の原稿用紙5枚分
・『ポスター』……テーマは防火
・『習字』…………書く文字は『希望』
・『自由研究』……爪楊枝で小さな城を作成
残っている物
・『絵日記』…適当に書いてもいいが保留
・『植物の観察日記』…同上
・『リコーダーの練習』…練習する必要性無いけど……
・『ラジオ体操カードの提出』…これは諦める予定
そして数日が経ち終業式の日になった
全校生徒が体育館に集まって
校長先生の為にならない長い長い夏休みの注意事項などが終わり
教室に戻って先生から通信簿が配られた
ボクの成績は5段階評価で『3~5』の数字が並んでいて
『5』は音楽や図工等の授業
『4』は国語や算数等の授業
体育だけはプールの授業を全て見学していた為『3』だった
そして先生のからのコメントには
『授業中に寝ている事が多々ある』とか
『テストで手を抜いているのでは?』とか書かれていた
「ちゃんと親に見せろよー」
先生が生徒全員にそう言っていたので
とりあえずネオにでも見せておこうと思った
「また夏休み中にある登校日で会おう」
先生はそう言った後、最後に
「霧島を見かけたら学校に来るように言ってくれ……以上!!」
この言葉を最後に1学期が終了した……
~side out~
~なのは~
終業式の次の日……夏休みの初日なの
今日は朝早くからラジオ体操をする為に近くの公園に集まってるの
アリサちゃんとすずかちゃんは違う地区だから居ないけど
ツバサちゃんとフェイトちゃんとアリシアちゃんは同じ地区なの
でも……
「ツバサちゃんが来ないの……」
「来ないね……」
「眠い……帰っていい?」
「駄目だよ姉さん…」
集合時間になってもツバサちゃんが来ないの……
携帯でメールを送ってみたけど返信は無くて
念話で話しかけてみても反応が無かったの……
「ツバサちゃんどうしたんだろ?」
「うーん……」
「寝てるんじゃない?」
「「あぁなるほど」」
アリシアちゃんの一言で納得出来たの
その後ラジオ体操が終わるまでの間にツバサちゃんがやってくる事は無かったの……
お昼頃携帯が鳴って見てみると
『おっはよー(^O^)/』
ツバサちゃんからのメールだったの
どうやら今起きたみたいなの……
『ラジオ体操ちゃんと出ないとダメだよ』
私がそう返信すると
直ぐにメールが帰って来たの
『ラジオ体操は諦めてるよ~
起きれる気がしないもん(-_-)…』
「…………」
どうやらツバサちゃんはラジオ体操に出る気が無いようなの……
その後、お昼ご飯を食べた後に私の家で宿題をやろうと言う話しになり
フェイトちゃんとアリシアちゃんも呼んで
私の家で宿題をやる事になったの
ツバサちゃんは既に大体終わってるけど……
1時間ぐらいすると
家のチャイムが鳴ってフェイトちゃんとアリシアちゃんが来たの
その5分後ぐらいにツバサちゃんも来て
今日のメンバーが集まったの
ちなみにアリサちゃんはとすずかちゃんは誘ったんだけど
家の都合で来れないとメールが来たの
とりあえず全員揃ったので
私の部屋で宿題を進めて行く事にしたの
あっユーノ君は宿題の邪魔だったので
お姉ちゃんに相手をして貰ってるの
偶に聞こえてくる悲鳴は気のせいなの
テーブルの周りに
私とフェイトちゃんとアリシアちゃんが『夏休みの敵』を開いて座っていて
ツバサちゃんは私のベットの上で漫画の本を読んでいるの
「ツバサちゃん…この問題なんだけど……」
私はよくわからない問題が出てきたのでツバサちゃんに聞こうと
『夏休みの敵』をツバサちゃんに見せようとすると
「何ページの何問目?」
ツバサちゃんがそう聞いてきたので
「16ページの3問目だよ?」
私はそう答えたの
すると……
「あぁ理科の問題か
それなら理科の教科書の31ページを見たら直ぐわかるよ」
そう言われたので私は理科の教科書の31ページを開いて見てみると
今、悩んでいた所の事が書かれていたの
私は驚いて
「ツバサちゃん暗記しているの?」
そう聞いてみると
「一通りは覚えているよ~」
ツバサちゃんは漫画の本を読みながら
軽い感じで返してきたの……
そんな感じで1時間ほど頑張った所で
私は飲み物を取りに1階の台所に向かったの
すると2階の私の部屋から
「なのはー消しゴム貸してー」
アリシアちゃんが言って来たので
「机の引き出しの中にあるから使ってー」
私もアリシアちゃんに聞こえるように大きな声で言ったの
そして4人分のジュースとケーキを持って階段を上っていると
部屋からフェイトちゃん達の声が聞こえてきたの
「ツバサこれ……」
「何? あぁ懐かしいね」
「何それ?」
何の話しだろうと思いながら部屋に近づいて行くと
「何でなのはがツバサの裸の写真を……」
「にゃーーーそれは違うのーーーー!!」
アリシアちゃんの言葉で部屋の中で何をやっているかがわかって
私は急いで叫びながら部屋の中に入ったの
すると私の思っていた通りアリシアちゃんの手には
数か月前に温泉旅行に行った時の写真……
ツバサちゃんの浴衣が着崩れて色々見えちゃってる写真を持っていたの
私は持ってきたジュースとかをテーブルの上に置いてから
アリシアちゃんの手から写真を奪い取ったの
そしてみんなの方を見ると
「えっと…ごめん…こういう時どうすればいいのか分からない……」
フェイトちゃんはそう言って目を逸らして
「笑えばいいと思うよ」
ツバサちゃんはそんなフェイトちゃんにそう言ったの
「「あはは……」」
するとフェイトちゃんとアリシアちゃんは乾いた笑いを見せて……
「言い訳させて欲しいの!!」
ってこのままじゃ駄目だと思い私は2人に
この写真を受け取った経緯と何故机の引き出しの中にあったのかを説明したの
「なるほど……」
「そーなんだ」
「そんな事もあったね」
頑張って説明したかいもあって
どうにかフェイトちゃんとアリシアちゃんに納得して貰った後
「あの時何で私にこの写真を渡したの?」
ツバサちゃんに聞いてみたら
「面白そうだったからかな」
そう言われたの……
その後、『捨てても良いか』と聞いたら
『ダメ☆』と言われた為
この写真は当分の間また私の机の引き出しの中に眠る事になったの……
後書き
やっと夏休みに突入出来ました。
夏休みの宿題ってめんどくさいですよね。
まぁ作者は社会人なので宿題は無いです。
当然夏休みも無いですけどね……
やっと引き出しに眠る写真を召喚出来ました(笑)
覚えていた人とか居るのかな?
銀髪君は……どうしよっか?
一応夏休み中か終了後には帰ってくる予定
次回はみんなで旅行に行く予定です。
まぁ適度に進めて行ってのんびりAsに入りたいと思います。
次回『夏だ! 海だ! 別荘だ!!』
ページ上へ戻る