遊戯王GX-音速の機械戦士-
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-知らない天井-
前書き
この頃『SAOの二次が書きたくなる』病に冒されています。
誰か治療法を教えて。
知らない天井。
てか保健室の天井だ。
「起きたか。遊矢。」
この声は…三沢か。
「三沢…今、何時だ?」
「時間で言うと4時だ。君がここに運び込まれて次の日のな。」
三沢が時計を見て答える
「詳しいことは明日香くんから聞いた。廃寮の中で不審者に襲われたんだって?」
不審者…明日香はそう言ったのか。
「明日香くんの方は君が守ってくれたからな。問題ない。君が起きたとメールをしておくよ。」
俺が明日香を守った?
また変な噂が流れそうだよ。どうでも良いが。
「それじゃあ、俺は飲み物を買ってくるよ。」
そう言って三沢は保健室から出て行った。
入れ替わって明日香が走ってきた。
「遊矢!大丈夫?」
「大丈夫大丈夫。もうなんともないぜ。」
俺の一言に明日香は、泣きだしそうになった。
「おいおい泣くなよ!?俺がなんかやったみたいじゃないか!?」
「…私…実は…意識はあったの…だから、あの変な泡とのデュエルも…ごめんなさい!!…あんなことに巻き込んで…」
「気にするな。闇のゲームってのも面白かったし、未来のプロデュエリストとも知り合いになれたしな。」
未来のプロデュエリスト、タイタン。
「…でも…」
「止めろよ明日香。」
明日香の頭にポンと手を置く。
「お前がそんなしおらしいことしても似合わないしな。反応に困る。」
「なっ!!」
「ああ、でもクイーン(笑)には、しおらしい方が良いのかな。」
「馬鹿っ!!」
ぐはッ!!
「闇のゲームより…痛い…」
平手打ちです。
「そ、そんなに強く叩いてないわよ!?」
「つまり、闇のゲームは明日香の平手打ちよりたいしたことないってわけだよ。もう大丈夫。」
「でも…」
「ああ、そういえば、渡すものがあるんだ。まず、これ。サイバー・ブレイダー。」
タイタンが落としたカードだ。
「それと、これ。」
天上院吹雪のサイン。
「これは…。」
「この人、明日香の兄ちゃんだろ?廃寮に落ちてたぞ。」
「ええ…間違いないわ…兄さんは、洒落て10JOINて書いてたから…ありがとう…」
「泣くなよ。泣き虫。」
「なっ…誰が!!」
「はい、これでこの話は終了。」
終了宣言をしたと同時に、三沢が飲み物を買ってきた。
「飲み物買ってきたぞ。遊矢は日本茶が好きなんだよな。」
三沢が飲み物を買ってきてくれたおかげで、闇のゲームについての話は終わった。
「明日香くんは紅茶で良いかな?」
「私の分まで買ってきてくれたの?いただいおくわ。」
「見てくれ三沢。頬にすごい傷が!!」
平手打ちされた頬を見せる。
実際は虫に刺されたほども痛くなかったぞ。
念のため。
「これは酷い…誰にやられたんだ。」
「そこのクイーン(笑)…」
「そういえば遊矢。私のファンクラブに売るつもりだった私の寝顔、PDAから消しておいたわ。」
「そんな馬鹿なァァ!!」
闇のゲームでちょっとダメージを受けたものの。
まあ、元気です。
~数十分後~
「そういえば遊矢、真面目な話があるの!」
真面目な…話…?
「十代たちが退学させられてしまうかも知れないの!!」
な、なんだってー!!……ふざけている場合じゃないな。
明日香と三沢の話を聞くと、だいたい事情は分かった。
俺と明日香が入った廃寮に、何故か十代たちが入ったことになっている。
あそこは立ち入り禁止の場所。何故入ったか取り調べをするために十代と翔を呼んだが、当然二人は入っていない。
査問委員会には、態度が悪いとされて停学処分を受けそうになった時、クロノス教諭が退学を賭けたタッグデュエルに無理やりしたらしい。
「クロノス教諭…良い先生なんだがな。あれがもう少しなんとかなれば。」
「まあ、そうだな。教え方も分かりやすいし。」
三人でオシリス・レッドの寮に向かっていた。
「十代はともかく、心配なのは翔だな。寮に行ったら、『僕じゃ無理だ~隼人くん変わってよ~』って言ってるぜ。絶対。」
「私もそう思ってパートナー私に変えてくださいって頼んだんだけど…断られてしまったわ。」
「それは仕方ないな。クロノス教諭も、明日香くんを退学にしたいわけじゃないからな。」
オシリス・レッド寮遠いな…
「そういえば、俺、翔とデュエルしたことないな。強いのかあいつ?」
「入学試験の時は…確か、オシリス・レッドでギリギリのラインだったわね。」
ギリギリ、デュエルアカデミアに入れるレベルのオシリス・レッドでギリギリって…
オシリス・レッド寮に到着して、十代たちの部屋に行ったところ。
「僕じゃ無理だ~隼人くん変わってよ~」
予想と全く同じだった。
隼人も、十代のパートナーを自分にしてくれと頼んだようだが、却下されたそうだ。
「要するに、勝てばいいんだな。」
「気楽に言わないでよ遊矢くん!!」
「タッグデュエルか…楽しそうだぜ!」
十代はいつも通りだな。
「アニキ、タッグデュエルやったことあるんスか?」
「いや、無い。」
翔は再びもうダメだ~と泣きだす。
「じゃあとりあえずタッグデュエルしてみようぜ。十代と翔、俺と三沢でな。」
「面白そうだな!!やろうぜ!!」
十代はいつも楽しそうで何よりだ。
オシリス・レッドのデュエル場。
俺が三沢とタッグデュエルをするつもりだったが、明日香が、
「ケガ人は休んでいなさい。」
と言われ、隼人と一緒にデュエルを見物することとなってしまった。
仕方ないさ!!
泣きそうな顔して、
「頼むから…」
とか言われて休まない男子はいないさ!!
「三沢!明日香!楽しいデュエルをしようぜ!!」
「遠慮はいらないわ。全力でかかってきなさい!」
「「「デュエル!!」」」
「…デュエル。」
約一名気合いが入ってない奴がいるな。
「私のターン、ドロー!」
明日香のターンからか。
「私はエトワール・サイバーを召喚!」
エトワール・サイバー
ATK1200
DEF1600
「更に装備魔法、融合武器ムラサメブレードをエトワール・サイバーに装備する!」
エトワール・サイバー
ATK1200→2000
「カードを一枚伏せ、ターンエンド。」
「僕のターン、ドロー!」
「お、気合い入ったな翔。」
「翔だって、やるときはやるんだな。」
「僕はパトロイドを召喚!」
パトロイド
ATK1300
DEF1300
「更にリミッター解除を発動!自分フィールド場の機械族モンスターの攻撃力は倍になる!!」
ここでリミッター解除…?
パトロイド
ATK1300→2600
「バトル!パトロイドで、エトワール・サイバーに攻撃!シグナル・アタック!!」
「トラップ発動!攻撃の無力化!!攻撃を無効にし、バトルフェイズを終了させる!!」
「えぇ~そんなぁ~」
「なあ…翔…?」
「十代!タッグパートナーへの助言は禁止だぞ!」
助言したい気持ちは俺にも分かる。
「やっぱり僕じゃダメだったんだぁ~」
すっかり戦意を喪失してデュエル場に『の』という字を書きだす翔。
「…ダメね、これは。」
酷いな明日香。
「気張れ、気張るんだ翔!お前がそんなんじゃあ、十代まで退学になっちまうぞぉ!!」
横にいた隼人が声を張り上げた。
驚いたのは、俺だけじゃない筈だ。
まだ会って少しだが、こんな大声を出す人物だとは思っていなかったからな。
その声は、翔にも響いたようだ。
「よしっ…僕はこれでターンエンド!三沢くん、僕の攻撃力2600のパトロイドを破壊できるかな!?」
そう言った翔の横でパトロイドが爆発する。
「ええっ!!何で!?」
マジか。
「…俺のターン、ドロー。」
三沢もすっかりやる気がなくなっているようだ。
「俺は手札断札を発動!二枚捨て、二枚ドロー!」
三沢も墓地を良く使うから、手札断札を入れているようだ。
「そして、生者の書-禁断の呪術-を発動!墓地の龍骨鬼を特殊召喚!」
龍骨鬼
ATK2400
DEF2000
「更に愚かな埋葬を発動し、馬頭鬼を墓地に送り、効果発動!このカードを除外することで、墓地の赤鬼を特殊召喚!」
赤鬼
ATK2800
DEF2100
赤鬼、招来。
三沢のエースカード。
「バトルだ!エトワール・サイバーでダイレクトアタック!アラベスク・アタック!!」
更に、エトワール・サイバーの効果が発動する。
「エトワール・サイバーの効果!ダイレクトアタックの時、攻撃力が500ポイントアップ!」
エトワール・サイバー
ATK2000→2500
「うわああっ!!」
十代&翔LP8000→5500
「龍骨鬼でダイレクトアタック!」
十代&翔LP5500→3100
「最後だ!赤鬼でダイレクトアタック!」
十代&翔LP3100→300
「ターンエンドだ。」
流石は三沢…と、言いたいところだが。
「三沢!それに明日香!気持ちは分かるが手加減すんな!全力でやれ!!」
「手加減ってどういうことなんだな遊矢。」
「明日香の手札にはブレード・スケーターと融合がある。サイバー・ブレイダーを融合しておけば十代たちのライフは0だ。三沢は、手札に酒呑童子がいる。まだ通常召喚はしていないんだ。酒呑童子を召喚してれば終わりだ。」
「あ…。本当なんだな。」
「なんだよ三沢に明日香!全力で来いよ!!俺のターン、ドロー!」
このピンチをどうするんだ、十代。
「俺は融合を発動!手札のフェザーマンと、バーストレディを融合!」
十代のフェイバリットヒーローか。
「来い!フレイム・ウイングマン!!」
E・HEROフレイム・ウイングマン
ATK2100
DEF1200
「更にフィールド魔法、摩天楼-スカイスクレイパー-を発動!」
オシリス・レッドの寮が高層ビルへと変わる!!
「摩天楼-スカイスクレイパー-の効果で、E・HEROが自分より攻撃力が高いモンスターに戦闘を仕掛ける時、攻撃力が1000ポイントアップする!」
E・HEROフレイム・ウイングマン
ATK2100→3100
「フレイム・ウイングマンで、赤鬼に攻撃!スカイスクレイパー・シュート!!」
ビルの屋上から飛んだフレイム・ウイングマンが炎を出して赤鬼を討つ。
三沢&明日香LP8000→7700
「フレイム・ウイングマンの効果で、赤鬼の攻撃力分のダメージを受けてもらうぜ!」
「ぐあああああっ!!」
三沢&明日香LP7700→4900
「カードを二枚伏せて、ターンエンドだ!」
「私のターン、ドロー!」
明日香のターンだ。
「手加減すんな…か。融合を発動!フィールド場のエトワール・サイバーと、手札のブレード・スケーターを融合!サイバー・ブレイダーを融合召喚!」
出てきたな明日香のエースカード。
サイバー・ブレイダー
ATK2100
DEF800
「バトルよ!龍骨鬼で、フレイム・ウイングマンに攻撃!」
「させないぜ明日香!こっちも攻撃の無力化!!」
攻撃が渦に巻き込まれる。
「やるわね十代…カードを二枚伏せて、ターンエンドよ。」
「僕のターン、ドロー!強欲な壺を発動!更に二枚ドローする!」
翔…良いとこ見せてくれよ。
「…このカードは…」
あるカードを見たとたん、翔の動きが止まった。
数分間。
「マナー違反にも程があるだろ…」
「翔ー!!どうしたんだぁー!!」
隼人の声にハッとなる翔。
「ぼ、僕は、融合を発動!手札のスチームロイドと、ジャイロイドを融合して、スチームジャイロイドを融合召喚!!」
スチームジャイロイド
ATK2200
DEF1600
「バトルだ!フレイム・ウイングマンで龍骨鬼に攻撃!スカイスクレイパー・シュート!!」
フレイム・ウイングマン
ATK2100→3100
三沢&明日香LP4900→1800
「きゃあ!だけど、三沢くんの龍骨鬼の効果を発動!このカードと戦闘した戦士族・魔法使い族は、ダメージステップ終了時に破壊される!」
「えっ!!」
フレイム・ウイングマン、撃破。
「でも、アニキのリバースカード、オープン!リビングデッドの呼び声!フレイム・ウイングマンを蘇生する!」
はあ?
当然、いつまで待ってもフレイム・ウイングマンは来ない。
フレイム・ウイングマンは、融合召喚以外の特殊召喚は出来ない。
つまり、リビングデッドの呼び声では特殊召喚が出来ない。前のテストに出てたな。
「あれ、なんで来ないの…仕方ないなぁ代わりに、スチームロイドを蘇生する!」
スチームロイド
ATK1800
DEF1800
「スチームジャイロイドでサイバー・ブレイダーを倒して、スチームロイドでダイレクトアタックすれば僕の勝ちだ!」
失敗フラグ(説明)ありがとう。
「スチームジャイロイドでサイバー・ブレイダーに攻撃!ハリケーン・スモーク!!」
スチームジャイロイドが黒い雲に隠れ、サイバー・ブレイダーを攻撃した。
が。
「返り討ちよ!グリッサード・スラッシュ!!」
返り討ちにあった。
「サイバー・ブレイダーの第二の効果、相手フィールド場のモンスターが二体の時、攻撃力が倍になる。パ・ド・ドロワ。」
サイバー・ブレイダー
ATK2100→4200
「うわあああああっ!!」
十代&翔LP300→0
決着。
「そんな効果ズルイッスよ明日香さん!!」
ズルイって…
その時、PDAにメールが来た。
保健室の鮎川先生からだ。
文面から察するに、怒っていらっしゃる。
「悪いけど、俺、保健室に用があるから!じゃ、後は任せた!」
鮎川先生の怒りが怖くて、翔のことは三沢たちに丸投げして保健室に急いだ。
あれじゃ、退学かもなぁ…と思いながら。
後書き
初の遊矢以外のデュエルでしたね。
三沢…妖怪デッキ強すぎるなぁ…どうしよう…
感想・アドバイス待ってます!!
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