銀河鉄道物語 リリカルな異世界[地球]
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無力
『こちらは新銀河鉄道管理局所属空間分岐点レビュース分岐点です。』
現在、僕たちは銀河鉄道管理局保安部の捜査により身動きが取れなくなっていた。
その原因は前局長が破壊した空間シールドのせいである。
このレビュース分岐点にやって来る旧管理局車輌は少なくはない。
また多くもない。
だがここに旧管理局車輌が止まると言うことで旧管理局が安全点検を行っているのだ。
『本日も銀河鉄道をご利用下さいまして誠にありがとうございます。』
そして放送確認。
ずっと同じ放送が繰り返されている。
『地球方面は1ホーム、トレーダー方面は2ホーム、アンドロメダ方面は3ホーム、テクノロジア方面は4ホーム、運命方面は5ホーム、特別急行用は6ホーム、大テクノロジア方面は7ホーム、魔法都市ミッドチルダ方面は8ホーム、999専用は9ホームになります。』
てかここの放送って無駄が有りすぎだろ。
一気に割り当てを流す必要は有るのかよ。
「失礼する。」
中に入って来たのは銀河鉄道管理局保安部の部長と思われる人物。
「私は銀河鉄道管理局保安部部長の西部だ。」
「僕は本日付で局長に任命された夏村咲と言います。ご用件はなんでしょうか?」
「ちょっと頼みたいことが出来たので報告に来た。」
へぇ。
頼みたいことねぇ。
「一体それはなんなんですか?」
「簡単なことだ。・・・使われていな10ホームを私たちの路線用に使わせてもらいたい。」
「えっ?」
どういうこと?
10番線は護衛車両用ホームとして登録されているはず。
それは両管理局が知っているはずなのに。
「本部に問い合わせてみます。しばらくお待ちください。」
僕は急いで本部と通信を取るように試みたが一向に繋がる様子はなかった。
こうなったら仕方がない。今日のところは一旦お引き取りしてもらい、後日お知らせするようにしよう。
そうしないと互いの意見が食い違うはず。
「お待たせしました。」
「それで結果は?」
この人はなんだか気難しそうな感じがするな。
「本部と通信を取るように試みたが一向に繋がる様子はありませんでした。そもそもレビュース分岐点は新銀河鉄道の全技術を導入して造られています。ですので重役の許可なしでは判断できかねます。」
「そうか。今日返答がもらえないならなかったことにしてくれ。」
「良いのですか?何か大切な理由があったのではないですか?」
「気にするな。」
何を考えていたのかは分からないが旧管理局の調査は終了した。
~数日後~
僕は1番線にいます。
理由は旧管理局側と秘密裏におこなわれていた乗り入れ会談の試験運用です。
試験運用と言うことで大テクノロジア発の地球行き。
そしてここレビュース分岐点で車掌交代。
僕は今回だけ特別に車掌を勤めることになったのです。
『新銀河鉄道管理局レビュース分岐点管制室よりお知らせします。まもなく1番線に試験運用乗り入れ車両100が到着します。ご注意ください。』
とうとうです。
僕の一日限りの車両。
今回を逃したらもう見れないと思います。
『ご乗車ありがとうございました。新銀河鉄道管理局レビュース分岐点です。お乗り換えのご連ら・・・。』
放送が流れているなか車掌車から旧管理局の車掌が降りてきた。
私は
「お疲れ様です。」
と。
「本来はすべての区間を勤めたかったが、今の状況では無理を言えないのが悲しいです。」
「気持ちは察します。ですがここからは僕に任せてください。」
僕は車掌車に乗り込みながら言った。
「ええ。お願いします。」
と敬礼をしてから僕はシステムチェックを行った。
もちろん目立った問題はなかった。
『まもなく。一番線の直通地球行きが出発します。しまる扉にご注意ください。』
全自動システムのため僕がなにもすることもなく列車は出発した。
この電車は六両編成。
後から四両は誰も乗っていなかった。
残るは第二車両と機関車両。
僕は恐る恐る第二車両のドアを開けた。
「みなさま。本日は新銀河鉄道銀河副線特別試験運用乗り入れ車両100をご利用いただきありがとうございます。」
あたりを見渡すと乗客は12人しかいなかった。
それもすべての人が時空管理局の制服を着ていた。
「本車両はあと3時間弱で終点の地球に到着します。」
私はご案内が終わったので機関車両に行く前に振り返りお辞儀をした。
私はそこで乗っている人の顔を見てしまった。
あの人たちは多分特務六課。
一様本部に知らせないと。
私が急いで機関車両に向かおうとすると
「ちょっといいですか?」
金髪の長髪のひとに呼び止められた。
一様車掌として仕事をしないといけないので
「はい。なんでしょうか?」
と返答をした。
もちろん僕としてはこの場から離れたい。
「地球に着いてから出発するまでの時間は何れくらいですか?」
そんなことか~。
「はい。地球の停車時間は24時間となっています。それでは失礼します。」
僕は今度こそ機関車両に向かった。
そこで報告していると誰かに付けられていたのが分かった。
そこで僕は車両間移動を封じるシステムを作動させた。
そこで僕はついてきた人のところに近寄った。
「お客様。走行中に席をお立ちになられては困ります。そして仕事かは知りませんがスパイ行為はご遠慮ください。」
僕が見た人は眼帯を付けた女の子だった。
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