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ハイスクールD×D ~銀白の剣士~

作者:strik
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第2話

 
前書き
約一か月ぶりの更新・・・・・・・お待たせして申し訳ありませんでした。<(_ _)>

もう少しで夏休みに入るので、これからは更新できるはずです。

とはいっても、夏休みに向けて、魔女と百騎兵、ドラゴンズクラウンなどを購入する予定ですので、どうなるかは・・・・・・微妙です。

まあ、毎日とはいかなくても、二日か三日に一遍は更新するよう努力します。 

 


Side 渚


 生徒会メンバーとの顔合わせも終わり、球技大会当日。夕方から雨のようだが、大会が終わるまでは大丈夫なようだ。

そして、僕たちは思い思いの方法でリラックスしている。アーシアさんは朱乃先輩に手伝ってもらってストレッチ。小猫ちゃんは球技のルールブックを読んでルールの最終確認をしている。祐斗は・・・・・・今日も何やら考え事をしているみたいだ。

 そうそう、兄さんは朝の修行の成果が出て、『赤龍帝の籠手(ブーステッド・ギア)』が二段階目になって、力の譲渡ができるようになっていた。レーティングゲームが終わってから一層修行に力を入れていたので成果が出たようだ。

 僕の方は正直微妙だ。魔力のコントロールなんかは上手くなっているが、強くなっているかと聞かれると返答に困る。それにグレイフィアさんが言っていた、『魔力融和』なるものの存在が気になって、修行になかなか集中できない。

 そして、リアス先輩は部活動対抗戦の種目を確認に行っている。ん? 帰ってきたみたいだ。

「ふふふ、勝ったわよ、この勝負」

 リアス先輩は不敵な笑みを浮かべている。

「部長それで種目は?」

 兄さんがリアス先輩に質問した。そういえば、最近夜に何かしているみたいだったけど何をしてるんだろう?

「ドッジボールよ。この勝負貰ったわ!」

 ピースサインをしながら、リアス先輩は言った。兄さんの顔色が少し悪くなったような気がする。なにか心配事でもあるのだろうか?





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 現在、僕はテニスコートに来ている。

「リアス先輩! がんばってください!」

 フェンス越しに、エールを送った。テニスウェアが刺激的である。

 リアス先輩はクラスの代表として、他クラスの代表とテニスで勝負しているのだ。

「おくらいなさい! 支取流スピンボール」

「甘いわ! グレモリー流カウンターをくらいなさい」

 リアス先輩はボールを打ち返そうとするが、ボールは突然軌道を変えて落下した。

 おい・・・・・・・どこのテニプリですか? あり得んだろ今の落ち方は・・・・・・・・。

「やるわね、ソーナ。さすが私のライバルだわ」

「リアス。負けた方がトッピングを全部つけたうどんを奢る約束、忘れてないわよね?」

「ええ、私ですらまだ試してないそれをあなたに先を越されるなんて屈辱だわ」

 賭けの内容がいささかしょぼい気がする。上級悪魔で爵位もちなんだよね、この人たち?

 まあ、悪いことではないんだろうけど、若干イメージが崩れそうです。

 結局二人の試合は、かなり長い一戦となり、最終的にはリアス先輩と会長のラケットが壊れたことで、同位優勝ということになった。ラケットが壊れるとか普通におかしいよね?





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 そして、ついに部活動対抗戦の時間になった。祐斗は相変わらずだが、他のみんなはやる気に満ちている。

「あなたたち、気合を入れなさい」

 リアス先輩が喝を入れた。しかし、あんなにテニスで動いたのに元気ですね・・・・・・。さすが悪魔。

「みんな! これ巻いてチーム一丸になろうぜ!」

 兄さんがそう言って配ったのは「オカルト研究部」と刺繍されたハチマキだった。夜中に何かしていたのはこれを作っていたようだ。

「意外に器用だね。兄さん」

「練習したんだよ、練習」

 特別優れているというわけではないけど、それなりの出来映えだ。渡された鉢巻を額に巻きつける。

「・・・・・・予想外の出来映え」

 珍しく小猫ちゃんが兄さんを褒める。みんな手に取って頭に巻きつけた。祐斗だけは相変わらず、心ここにあらずだったが兄さんに言われて、ハチマキを巻いていた。

『オカルト研究部のみなさんと野球部のみなさんはグラウンドへお集まりください』

 放送で呼び出された。いよいよ、僕たちの戦いが始まるようだ。





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 球技大会はオカルト研究部の勝利で幕を下ろした。ドッジボールは終始兄さんが集中的に狙われて大変そうだった。兄さんの息子にボールが当たるというハプニングもあってアーシアさんが治療を施すと言うこと起き、兄さんの弔い合戦(別に死んではいないけど)みたいな空気で戦い勝ったのだ。そして今――—

―バンッ!

「どう? 少しは目が覚めたかしら」

 試合中、何度もボケッとしていた祐斗がリアス先輩に叩かれた。みんな一丸になってやっている中一人だけ非協力的だったんだから仕方ないだろう。

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

 当の祐斗は無表情のままで、何も言わなかった。

 しかし、唐突にいつもの祐斗の顔に戻る。

「もういいですか? 球技大会も終わりました。練習もしなくていいでしょうし、夜の時間まで休ませてもらっていいですよね? 昼間は申し訳ございませんでした。どうにも調子が悪かったみたいです」

「木場、お前マジで最近変だぞ?」

「キミには関係ないよ」

 兄さんが祐斗に言ったが、祐斗は作り笑顔で返している。

「仲間だろ? 俺だって心配だ」

「仲間か」

 祐斗は消えそうな声でつぶやいた。

「そうだ、仲間だ」

「キミは熱いね。・・・・・・イッセーくん、僕はね、ここのところ、基本的なことを思い出していたんだ」

 祐斗が話し出した。

「僕が何のために戦っているか、ね」

「部長のためじゃないのか?」

 おそらく、それが理由じゃないだろう。そんな理由だったらわざわざ悩む必要はない。

「違う」

 予想通りの否定の言葉だった。

「僕は復讐のために生きている。聖剣エクスカリバー。それを破壊するのが僕の戦う意味だ」

 強い決意がその言葉には込められていた。


Side out





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Side 祐斗


 土砂降りの雨の中を傘もさささずに歩く。頭を冷やすにはちょうどいいだろう。

(喧嘩してしまった、部長と)

 自分を救ってくれた恩人。『木場祐斗』としては失格だろう。

 僕は聖剣への復讐を忘れたことはない。仲間もできて、生活も得て、名前を与えられ、生きがいももらった。だが、思いを果たすまでは、同志たちの分を生きていていいなんて思ったことなどない。

 そんなことを考えながら歩いていると、いつの間にか目の前に神父がいた。僕の大嫌いなものの一つ。

 しかし、その神父は腹部から血をにじませ、口から血を吐きだすとその場に倒れた。

「――ッ」

 異常な気配を感じて、魔剣を創り出してとっさに防御した。

 剣と剣のぶつかり合う音が響き、雨の中に火花が舞う。襲撃者は先ほど死んだ神父と同じ格好をしていた。

「やっほ。おひさだね」

 嫌な笑みを浮かべているのは、かつて戦ったフリード・セルゼンだった。

「まだこの町に潜伏しているとは・・・・・・・。今日は何の用かな? あいにく今日は機嫌が悪くてね」

 怒気を含んだ声で言ってみても、彼は嘲笑うだけ。それがさらに僕の神経を逆なでる。

「そりゃまた都合がいいねぇ! すんばらしい!」

 ふざけた口調は健在のようだ。おちょくっているのだろうか? そんなことを考えながら左手にも魔剣を創ろうとすると、彼の剣が聖なるオーラを発し始めた。

(! これは・・・・・・・この光は!! あのオーラは!!)

 忘れもしない。僕が憎んでやまないものだった。

「神父狩りも飽きてきたところでさ、ちょうどいいや。お前さんの魔剣と俺様のエクスカリバー、どちらが上か試させてくれないかい?」

 そう、彼の持つ剣は僕が憎んでやまない聖剣エクスカリバーだった。


Side out


 
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