吾輩は猫である
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無印
吾輩、温泉に行く 後編
どうも、従業員から温泉に入るなと言われたカオスです。
この旅行での一番の楽しみを奪われました。吾輩は今、不貞腐れて廊下を練り歩いてます。ときどき他の客からまんじゅうとか貰えるから激おこからおこに下がったよモグモグ。
それにしても、あの白いイタチは入れて、吾輩は何故入れないんだ。
毛か! 毛なのか! この長い毛が悪いのか! 長いのがいけないのなら今すぐスフィンクスみたいになってやんぞ!
……でも、確実にカオスだってことを分かってもらえないだろうし、「何このハダカデバネズミwwキモーイww」って言われるのが関の山だろうな……。
「フェイトが言ってた通り全然障害になりそうでもなかったな~。あれならジュエルシードも簡単に集められそうだな。それにしても、フェイトも温泉入ればよかったのに私を置いて探しに行きやがって、後で叱らないとね」
前からオレンジ色の髪のないすばでぃ~なお姉さんが近づいてくる。
あのデカイ胸に挟まれたいな……いや、あの健康的な太腿もいいな……あぁ、尻尾をコシコシしたい……。
……いったい吾輩は何を考えてるんだ? 猫になってから色々溜まってるからな~、早く人間になってしたいぜ。何がしたいかって? もちろんナニをだ(キリッ
「ん? なんだいこの薄汚い猫は?」
薄汚いとは失礼な! これでも毎日オラクル細胞をフル活動させて体を浄化してるから汚れ一つ付いてないんだぞ!(全身が口のようなものです)
「あっちに行きな! さもないとガブッといっちゃうよ!」
目の前の女が口を開け歯を見せながらガーガー言ってる。
じと~~。
「な、なんだいその目は、本当にガブッといくからね!」
両手を上げさっきと同じように歯を見せながらガーガー吠えている。もう「ギャオー! ターベチャウゾー!」にしか見えないんだが。
じと~~~~。
「うぅ、そんな目であたしを見るな!」
さっきまでの勢いがだんだん失われてきたが、まだ威嚇できるくらいの気力はあるようだ。俺はただ見てるだけなんだけどなぁ(すっとぼけ)、もう少しでいけるかな?
じと~~~~~~。
「やめてくれ~、そんな目で見ないでくれよ~。あたしが悪かったからさぁ」
勝った。だけど、このままじゃダメだ。……そうだ。
あることを考えつきオレンジ色の女にジリジリと近づいていく。
「な、なんでこっちに来るんだい!」
一歩近づく度に目の前の女が一歩下がっていく、擦り寄れば後ろにすり足で下がっていく。
……なにこれおもれぇ。
「そんな真顔でこっちに来るなよぉ!(涙)」
あら~、涙目じゃないですか。いったい誰がこんなひどいことを!
「あっ」
おっと、ついに後ろの壁に着いてしまったようだ。
ジリジリ近づいてくるに対して壁を背に涙目で首を振りながら「来るなぁ~」と言ってる女をどうするべきかな?
①見逃す。
②慰める。
③お・し・お・き♪
どれにしようかな~♪
①見逃す。
②慰める。
③お・し・お・き♪←
お仕置きしかないでしょう!!!
こんな綺麗なお姉さんを合法的(?)にセクhゲフンゲフン、お仕置きができるなんてなかなかないだろ!?
いつするの? 今でしょうッ!!
キュピーン!
目に怪しい光を灯して見る。
「ひっ」
完全に怯えられてますはい。まぁ、むしろそそる!
吾輩は飛び上がり、怯えるオレンジ色の女に向かって錐揉みしながら突っ込んでいく。
『ヒャッハー! お仕置きの時間だッ!』
「い、いやぁぁぁあっぁあぁぁぁああ!」
◇
「アルフ~、どこ~、アルフ~」
アルフどこいったんだろ……ジュエルシードを見つけたから念話したのに返事がないし、寝てるのかな?
「ん?」
向こうの椅子に見慣れたオレンジ色の髪が見えた。
「あっ、アルフ! 何あっ……た……本当に何があったの!?」
浴衣ははだけており、全身をなんかネバネバした液体でコーティングされたアルフがいた。
「フェ、フェイトォ……あたし、汚されちゃったよ……」
死んだ魚のような目のアルフがこっちに話しかけてくる。
「アルフ! 何があったの!」
「猫が……猫が……うっ」
「猫? 猫がどうしたの! アルフ、アルフゥゥゥゥゥ!」
誰が……いったい誰がこんなひどいことを! アルフ、私アルフの敵絶対に仇(死んでません)をとるからね!
◇
ふう、なかなかprprしがいのある体だったぜ。途中から無駄だと気づいたのか抵抗を止めて受け入れてた気がする。
それにしても、突然犬耳と尻尾が飛び出してきたときは何事かと思ったが……まぁ、久遠みたいな前例もいるし今更驚くこともなかったな。
それにしても、森からジュエルシードの匂いがするな。どうせ風呂にも入れんし、飯まで時間もあるから喰ってくるかな。
森に着きました。
「あぁ、なのはのイカ腹最高だなぁ、そのお腹をトゥントゥンしてペロペロしたいなぁ……アリサのブロンドを食べてぇ~、やっぱ将来下の方もブロンドになるんかな? 俺はそれを剃りたいぃぃぃぃ!! すずかのうなじをなぞりたいよぉ、あぁその腋をクンカクンカしてぇぇぇぇぇぇぇぇ!」ハァハァ
変態がいました。
てかあの変態、衛宮じゃね?
右手に封印したジュエルシードを持ち、左手でデバイスから空中にスクリーンを出し、そこにはなのは嬢、アリサ嬢、すずか嬢の三人が映されていた。
あいつも転生者だよな? 見た目は9歳、中身はいい年した野郎だよな? そんな奴が幼女の入浴を見て息を荒くしてアウトなことを言ってるってことはあのロリコンと同類ってことだよね? これもう免罪符ゲットだよね? カオス、行っきまーす!
「ハァハァ……フェイトのny「そこの変態」ん?」
ネコカオス状態で変態の前に出る。
「なっ!」
どうやら相当驚いてるようだ。この魅惑のぼでぃ~に釘付けみたいだな。
「な、なんで」
驚きのあまり言葉を失っていた変態が我を取り戻し何かこっちに言おうとしている。
「なんでここにゲロ猫がいるんだよ!」
ゲ、ゲロ猫だと……なんて失礼な!
「ゲロ猫とはなんだこの変態が!」
「変態じゃない! たとえ変態だとしても変態という名の紳士だ!」
「てめぇは変態という名のド変態だろ!」
「ひ、否定できない……!」
「いや否定しろよ!?」
自覚あるド変態……だと?
「そんなことよりお前は一体なんだよ!」
「吾輩か? 吾輩はガイアより遣われしロリコンの屠殺者なり! 今からお前はロリコンとして世界から粛清されるのだ!」
嘘だがな。でも、なのは嬢達のために粛清しないといけないのは本当だよ? べ、別にこの変態を喰ったら人型になれるんじゃね? とか考えてないんだからね!
「ガ、ガイア!? い、いやだ! 俺はまだなのは達とイチャイチャしてないんだ! 幼女をペロペロするまで死ねないんだぁぁぁあぁっぁあぁぁぁあああっ!!!」
突然叫びだしたと思うと全身が光り、赤い外套を纏う。そして、パニックになって何も考えられないマスターに変わって周りに封時結界を自動で張る。本当にできたデバイスやで~。
結界に気を取られてる合間にあの変態の両手には白と黒の短剣が握られていた。あれは原作でアーチャーが愛用していた干将・莫耶だ。左手に黒い陽剣・干将、右手に白い陰剣・莫耶を持っているが子供が持つにはさすがに大きい、短剣が普通の剣にしか見えない。
「食らいやがれぇぇぇぇぇ!!」
突っ込んでくるかと思ったがただこっちに投げてくるだけだった。それをなんなく避ける、だがこれの嫌なとこはお互いを引き寄せ合い戻ってくることだ。
「クソッ! なんで当たらねぇんだよ!」
がむしゃらに投げ、狙いも定めずに引き戻しても当たるはずがない。慢心王よりかは厄介だがあまり大差はないようだ。
「壊れた幻想!」
吾輩の周りで飛び回っていた干将・莫耶が突如爆発を起こした。辛うじて後ろに飛び、避けることができた。
そういえばこんな技もあったな。野郎なんてあんまり見てなかったから少し忘れてた。士郎を見るならセイバーのうなじを凝視する。アーチャーを見るくらいなら遠坂凛のニーソを舐めるように見る。野郎を見てもむさいだけだしな。ちなみに嫁セイバーは俺の嫁な、異論は認めない。
「次はこっちの番だ!」
あの変態がアーチャーの特典を貰ったというのならおそらく遠距離攻撃を防ぐ方法はあれだ。丁度防御性能を上げたいと思ってたんだ、喰わせてもらうぞ。
「喰らっときな! カオスビィィィィィィム!!」
目に魔力を集め、黒いビームを相手に放出する。なんとなくこの攻撃は吾輩のお気に入りでもある。
「熾天覆う七つの円環!!」
ビームが被弾する直前、変態の前に光でできた7枚の花弁が展開される。ビームが直撃し、2枚ほど散りながらも確実に攻撃を防いだ。
「ははははは! そんな攻撃じゃ俺はy「いただきまぁぁぁぁぁああす!!!」なっ!」
奴が展開した熾天覆う七つの円環とビームがぶつかりあった瞬間に衝撃はと光りに紛れて奴に急接近した。油断していた変態に避けれるはずもなく突き出していた右手ごと光り花弁を喰いちぎる。
「がぁああぁあああっ!! 手が! 俺の手がぁぁぁぁぁぁああッ!!」
「ムシャムシャパリパリコックン……とっても甘くてクリーミーだった。もっとぷり~ず」
花弁を粗食しながら変態に歩み寄る。
「こっちに来るなぁぁぁぁああああ!」
何十もの投影した武器をこちらに飛ばしてくる。
さすがに多いな、壊れた幻想をされたらヤバイ、まだ無属性はキツイ。
大きく後ろに飛んで避ける。
「壊れた幻想ッ!」
投影された武器が連鎖するように爆ぜていく、爆発が爆発を飲み込んでいきより大きな爆発に変わっていく。
やっば、これはちょっと範囲広すぎでない?
「ハァハァ……もうあれしかないか……」
何かするようだ。目を瞑り、何か唱え始めた。
「I am the bone of my sword」
――体は剣で出来ている。
「Steel is my body, and fire is my blood」
――血潮は鉄で 心は硝子。
あっ、あれ固有結界の詠唱だっけ?
「I have created over a thousand blades」
――幾たびの戦場を越えて不敗。
「Unknown to Death」
――ただの一度も敗走はなく。
「Nor known to Life」
――ただの一度も理解されない。
意外と英語うまいな、練習でもしたのか?
「Have withstood pain to c、c、えーと……create many weapons」
――彼の者は常に独り 剣の丘で勝利に酔う。
カンペ……だと……!? 普通に詠唱失敗だろ。
「Yet, those hands will ne、えっと……never hold anything」
――故に、生涯に意味はなく。
………。
「So as I pray, unlimited bl「なげぇよ!!」ぶべえっ!?」
前半は饒舌に言ってたのに後半はカンペ見まくって長かったからつい殴ってしまった。
「テメェ! こういう詠唱中は手を出しちゃダメって習わなかったのかよ!」
「うるせぇ! 後半カミカミでカンペ見てた奴の詠唱なんて誰が待つんだよ! だから俺は悪くない!」
もう、なんか疲れたな……さっさと喰って戻るか。
「オレ、オマエ、マルカジリ」
「や、やめろ! やめてくれ! 俺はオリs」
バリ、ボギッ、グチャ、ブチッ……ムシャ……クチャ……ゴクリ。
◇
ぶへー、喰った喰った。なんかめっちゃ鉄臭かったなあいつ。
そういや、ジュエルシードどこいった?
「どうしてこんなことするの!」
「あなたには分からないことだよ!」
ん?
「言ってくれなきゃ分からないよ!」
「攻撃しながらじゃ私も言えないよ!?」
……え? 何この状況? 吾輩の食事中に何があったの?
いつぞやの露出系魔法少女に、もう方っぽの魔法少女なんてなのは嬢だし……どういうことなの?
「くっ、サンダースマッシュ!」
「ディバインバスターーー!」
黄色い光線と桃色の光線がぶつかりあう。初めは拮抗していたが徐々に桃色の光線が押し始める、そのまま黄色い光線は押し込まれた。
だがその光線の先にあの露出少女はいなかった。突然なのは嬢の前に現れ黄色い魔力でできた刃をなのは嬢の首元に突きつける。なのは嬢を助けようとカオスビームを放とうとしたが、なのは嬢の持っていた杖から見知った物が出てきた。
◇<やぁ! また合ったね!
またお前か! 最近の騒動すべてお前じゃねぇか!
「あなたの名前を聞かせて」
「フ、フェイト。フェイト・テスタロッサ」
なのは嬢、杖を突きつけながらそれを言っちゃいけないと思うんだ。
「私のn「それじゃ!」あぁ! 待つの! 私の自己紹介聞いてけなのーーーー!」
なのは嬢……どうしてこうなった……おじさんちょっと心配だなぁ。
あっ、久遠たちへのお土産も買わないと。
「なんか面白いことになってるな。……くけけ」
今日の食事
温泉まんじゅう
旅館の飯
衛宮切嗣
熾天覆う七つの円環
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