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ロザリオとバンパイア〜Another story〜

作者:じーくw
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第4話 三大冥王






























あの東方不敗との一戦も終わって数日後の事。


「……この男が例の?」


アルカードがある場所で暴れているという情報を掴み行動を開始していた時だ。

後の三大冥王となる【御子神 典明】と出会ったのだ。

彼の持って来た情報。

それはさらに有力なものだった。

だけど、御子神を見て……改めて思う。


(例によって 素顔が見えないな……この人は。)


そう、原作どおり!御子神の素顔はフードによって 目元がよくわからなかった。


目は、光ってるんだけどね……妖しく…… 苦笑




「ええ お久しぶりね。御子神さん……いえ 今は御子神理事長といった方がいいかしら?」

アカーシャも久しぶりだったのか、そう言っていた。



(……理事?……ああ。なるほど、そういうことか。もうこのとき既に陽海学園できてるってことかな?)

ジャックは、そう解釈する。

理事長……。

その言葉から連想されるのはそれしか思い浮かばないからだ。



「ふ…… まだ 学園を立ち上げようと 計画したばかりの段階だ…… 学園の名前すら決まってないよ。名も無い学園に理事だけいても仕方なかろう。」


苦笑しながら 御子神は言った。


(ああ……なんだ、まだだったか)


『アカーシャさん。そちらの方が 最後の仲間の一人の 御子神さん……って事で良いのかな?』

ジャックはアカーシャにそう聞く。

アカーシャは笑顔で頷いた。

その時、

「ああ 君がアカーシャと不敗が言っていた ジャックか……… 見たところ……む?」


御子神は、ジャックをじっと見つめた。



なんだろう?人の顔見るなり 難しそうな顔して。


『……何だろうか?』


とりあえず あまり睨み続けられるのは嫌なんで聞いてみた。


「ああ、気にするな 君は何の妖か気になってな。 見たところかなりうまく正体を隠してるみたいだ。それで眉間に皺を寄せてしまったんだよ。」


それで 初対面なのに ギロリっ っとみてたの?

と思ったが、彼は元々こういう表情だ。

ジャックはそう納得し、


『一応 納得したよ。初対面の相手に睨まれるのには慣れてないモンでな ちょっと警戒した。』


苦笑 しながら警戒を解いた。


そんなときだ。

「……そういえば わたしも貴方の名前しか知らないわね? 貴方はなんていう種族なの?」

御子神が言ったことで、アカーシャも思う所があったのかそう聞いた。


でも…



『あ……んん……。そうだな。でも聞いたら最後一生後悔する事もあるんだよ?』



とりあえず、ジャックは意味深……っと言うより恰好つけてみて言ってみた!


だけど……。



「ふふ……あなたの性格ならそう言うってわかってたわよ!……癖(・)が出てるからね。顔に♪」

アカーシャは、手を顔に当てながら笑う。



(ええ!嘘っ!なんで??)



そんなアカーシャの指摘を受けたジャックは慌てて、顔をピチピチ叩く!

その仕草、あからさまな仕草を見たアカーシャは1ランク上の笑顔を作って。


「ほぉらね? 動揺したっ♪」


楽しそうに笑っていた。


『うぅ……。』

(はぁ…… 敵わないな……この人には……。)



会ってそれほど経ったわけじゃない。

でもジャックはしみじみそう思うのだった。

何よりアカーシャの笑顔に虜にされてしまったのかもしれない。


その妙に、真がしっかりしてると思ったら……。

ちょっと とぼけてみたり……。

その上で鋭かったり……。

何より、アカーシャはすごく素敵な笑顔なんだ。






「話は戻すが、ワシもお前のことには興味があるのぉ。あの術にしても見たことが無いものじゃったし。」


後ろにいた東方不敗も俺に詰め寄ってきた。



「ねー?でしょう? ほらぁ……一緒に戦うもの同士……ここで隠し事はいけないんだと思うんだよねぇ~!」


アカーシャもさらに詰め寄ってくる。


(……尋問だ。)


3人にいつの間にか詰め寄られていた。




うん……

それに流石に、三人同時撃破は無理!

あの東方不敗との一戦…

彼は負けだ!と言っていたが…実をいうと、自分自身の負荷もかなりかかっていた。

まだ慣れてない力というのもあるのだろう…

自然の力…確かに圧倒的だが、その力の原動力は、おそらくは、妖力からなのだろう。

つまりは、妖気が…切れたら…実体となる。直撃もする…。

…つまり、結構練習したり、鍛えたりは必要ということだ。

冥王×3では、あっという間に力が尽きるだろう…

と言うか、何よりアカーシャには攻撃できない。





―――女性を殴るなんて……最低……だからな。



少し、ジャックは昔を思い出してしまっていた。






『はぁー わかった 負けたよ……。』


頭をかきながら話す。

勘弁してほしいと思う。この空気・

それにしても……。


『まったく まるで獰猛な猛獣に囲まれた気分だよ。逃げ場無いし。』

ジャックが3人にそう言って笑っていた。



「ふふ 貴方がカッコつけてるからね こっちも対応しただけよ。それに私達の事は知ってるのに 貴方の事知らないなんて不公平じゃない?」


アカーシャはいつもどおりで笑顔。

だけど、その笑顔の奥は……。


(黒いなぁ…… 苦笑)

「わしらは 結構な付き合いじゃから チームワークは侮れんぞ?」



不敗はしてやったりって感じだ。


「ふむ 私は単純に君に興味が湧いただけなんだがな」


御子神は、2人よりは笑ってないと思うが。 でも、やっぱり苦笑いをしていた。 苦笑



(やれやれ…… くわばらくわばらってこう言うときに使うんだよな…。)




一息ついたところで…

『ふぅ……… 俺の名は もう知ってると思うけど。 ……種族か 難しい内容だ。』

ジャックは皆に話すのだった。






ジャック side






この世界に来たとき。

いや、あの真っ白な空間で女神様に自分の種族 いわゆる設定についてをある程度、決めていた。

女神様は俺のリクエスト通り種族の名は|精霊使い(エレメントマスター)という存在にしてくれた。

元々はそのような種族はこの世界では現段階では全く存在しない。

仮に、俺が死んだあと、新たに発売された ジャ○プSQで出てきたとしても。

ここは所謂|並行世界(パラレルワールド)だから、特に問題はないとのことだ。

物語を紡いでゆくのは、その瞬間を生きてる二次世界の住人だけだから。


そして、その種、|精霊使い(エレメントマスター)とは。


その種族は 存在は確認されても謎の多い種族。


そして、その実滅んでいるという事実も付け加えた。


そのようなイレギュラーはそう量産は出来ないらしい。


強大な力……女神の力でこの世界に干渉し続けると。


世界のバランスが狂ってしまう為……らしいのだ。



その、イレギュラーが存在した事によって起こる歪み、修正はあるらしいが。





確かに、了承して、設定どおりに進んでいる。

だけどそして|精霊使い(エレメントマスター)としての種を……仲間を、家族を失っていると言う悲しみの感情も、書き換えられ共有している。



(悲しい気分になるな……やはり。)



気楽に感情を書き換えた事。

それは今になって後悔していたんだ。











その種が滅んでいると言う事実を仲間に話した



みんなは黙り込んだが 筋違いの同情はよしてくれと頼んだらみんな察してくれた。



『まあ 種族が滅んだのはそれが運命だったんだ。 どんなものでもいつかは 滅ぶ。それが自然の摂理。掟だ。 だが……アルカードだけは あいつのやったことだけは運命って言葉だけでは済ませたくない。だから、オレがかたを付けたい。』


強い決意を……皆に話した。




ジャック side out









アカーシャは同情はやめてくれとは言われても。

軽はずみで聞いてしまったことを、後悔していた。

そもそも、初めて会った時に滅ぼされた、と言う事は聞いている。

だけど、それが自分を除いた全て……とまで思ってなかった。


「……ほんとに。」


もう一度謝ろう、と思ったとき。



『ごめんは いらないよ。俺のせいで又暗くなったな すまない。忘れてくれ。』



そう言ってジャックは笑った。

アカーシャのそんな顔を見たくないから。

それが一番なのかも知れない。




「強いな……貴様は」



御子神はジャックという男の底知れない闇。

そしてそれに勝る決意を見た気がした。

「確かに………のぅ」

見た目はどこにでもいる青年の姿をしている。だが、いったいどれだけの事を闇を持っているのか。

どれほど経験をしているのか。



『強い……か そんなもんじゃないさ。俺なんか……がさ。』



そうつぶやく。





―――………元は。生きる事に疲れただけなんだから…











アカーシャ side










彼の心の闇、 知り合いの村がアルカードにという話は聞いていたけど

ここまでとは。

軽はずみに彼の心に踏み込んだような気がしていた自分に後悔していた



(でも、ここで また、謝ったところで。自己満足だけで、これ以上は……。)



私は 謝るのではなく明るく振舞おうと考えた。これ以上彼に気をかけさせないように。



「さあ 彼の事も分った事だしこの話はおしまい!……ね?」



アカーシャは 話題を変え、今後の行動について話し始めた。

ジャックはそんなアカーシャを見て。

再び笑顔に戻っていたのだった。











 
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