緋弾のアリア 一般高校での戦い
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第1話 転校初日
前書き
よろしくお願いします!
12月1日。俺、遠山金二は一般人となった。
理子やジャンヌ、ブラドなどとの戦いや、俺のバカな弟との戦いなどがあったのち――俺(と同じくレキ)は武偵高を退学……もとい、東池袋高校という高校に転校することになった。
俺は共学というのに少し不満はあったが、心に希望と嬉しさを多く抱き、校門を通りレキと別れて俺の教室2年2組の扉を開いた。
までは良かったのだが――
黒板に名前を書いてクラスの連中に自己紹介をしたあと、『ゴリ』というあだ名の体育教師が俺への質問タイムを取る。
すると――
「一発芸見せて!」「趣味は?」「特技は?」
といったずっと、面白く回答出来ない質問ばかりされた。
で、みんな、つまんなそうになった。
俺ってつまらない人間だったんだな。まあ、知っちゃいたけど。
HRが終わる直前にゴリが「今日の一時間目の英語は、こないだ結婚して退職なさった先生の代わりに、新しく入った先生が来るからな」と言い、HRが終わる。
そしてゴリが続けて「学校の事で何か分からないことがあったら、遠山に教えてやってくれ」と――俺の隣に座ることになった女子に言い残して去って行った。
で、指示された窓側の後ろの席についていた俺に……
くるっ。――と、その女子が笑顔で振り向いて来る。
「先生も言ってたけど、何かあったら聞いてね。私、望月萌。クラスの委員長なの。他のクラスにも望月さんがいるから、萌って呼ばれてるよ」
サラサラの髪はふんわりのボブカット、色は少し茶色がかっているが、眉毛から見て地毛。穏やかそうで大きな、ふたえの目。色白で、身長は158、白雪や中空地ほどじゃないものの健康的にグラマーな体型をしている。
……いかん、探偵科の習慣で外見をパーツに分けて分析してしまった。
ていうか、分析せずとも分かるが、かわいいな。ツイてない、これは。俺の場合。
「あ、ああ、分かった」
「さっそく何かある?」
「いや……特に」
ぐらいにしか俺は会話が出来なかった。
元々女子がニガテなのと――なんというか、普通に良い子そうだった。
……眩しい。
銃や刃物なんかで薄汚れた俺には、少なくともそう思ってしまった。
変人が多い武偵高でツッコミ役に慣れすぎて、俺はこんな普通の会話も話しずらかった。
俺との会話を終えて、隣に座っている萌は次の授業の用意を始めている。
俺も用意しなければと思い、そこであることに気づく。
……教科書って、貰ったか?
いや、貰ってないよな。なぜ今になって気づくんだ俺よ。遅すぎるだろ。
――と、そんなどうしようか早速困っていた俺に、隣に座っていた萌が気が付いた。
「どうしたの?」
「いや……教科書をまだ貰ってないことに気が付いてな……」
「あー、そういえば先生が遠山君に2時間目の終わりに職員室に取りに来てって言ってたね」
「……そうだったか?」
正直、自己紹介の時の不甲斐なさでほとんど聞いてなかった。
「聞いてなかったの!?」
「……すまん。教えてくれてありがとう」
驚く萌に、素直に教えてくれたお礼と、なぜだか謝罪が口に出た。
そして俺の言葉を聞いて萌は少し悩んだ顔をしてから……
「じゃ、じゃあ、私の見せてあげるよ。ほら、席近づけて……」
――少し恥ずかしそうに、ほんのり顔を赤くしながら俺にそう言ってきた。
「……いいのか?」
「う、うん……」
正直、あまり女子に近づきたくはないのだが……武偵高の勉強では、ほとんどついていけないと思うので授業は真面目に聞いておきたい。
なので、萌の提案は非常に助かるものだった。
……というか、なんで萌は恥ずかしそうなんだ?
と、思いながら席を近づけた所でクラスの扉が開かれ、先生が入ってくる。
そして俺は、その先生を見て言葉を失う。
なぜなら――
入ってきた先生は、俺の妹だったのだ。
後書き
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