妖刀使いの滅殺者
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第26話
前書き
ルビ振るのがいまだによくわかりません(泣
なので、慣れるまでしばらく読みにくいかもしれません…
「そういや、クラディールは結局どうなったんだ?」
右手で握った黒印で目の前の≪キャノール・トランス≫の剛腕によって振り下ろされた斧を受け止めながらキリトに問う
「…麻痺で殺されかけた。けど、ぎりぎりの処でアスナが助けてくれたよ」
キリトはキリトで左の剣で斧を受け止め、右の剣で≪キャノール・トランス≫の腹部を深く突き刺す
「そういえば、まだお礼言ってなかったわね。ありがとうレイ君」
単発だが高威力の≪リニアー≫をキリトが相手している≪キャノール・トランス≫の背後から頭部目掛けて的確に繰り出した
「ん?礼?」
タゲがアスナに移ったのを目の端で確認し、キリトが連続9連撃スキル≪ナイン・サーキュラー≫の動作に入る
「私の加速をしてくれたの。黒印でぼかーんって」
振り上げた斧を華麗に避けながらもキリトにタゲがいかない様にしている
「ばこーん?よくわからんけど分かった…。で、クラディールは結局俺が…殺した」
セリフがいい始まると同時にスキルが始まり、踊るようにして切り裂き、セリフが終わると共に≪キャノール・トランス≫がポリゴンになる
「…なるほど、ストーカーは消えた、か」
黒印を逆手に構え≪崩落・流≫を発動させ、左右水平に切り裂く。そしてキリトに続いてポリゴンを周りに散らした
「そんな簡単に吹っ切れてるレイがうらやましいぜ。その日なんて俺一人じゃ寝れなかったんだぞ。そうだ、その夜アスナんちに泊ったらアスナが突然…」
剣を左右に軽く振って背中の鞘に納める
「だめーーーーーー!」
と、急にアスナが突っ込んできた。それも、かなりの速度だ
「それ以上は言っちゃだめぇ!」
「なんだなんだ?気になるじゃねぇか」
俺は黒印を大きく上から振り下ろして鞘に納める
「いや、アスナの奴が、うグゅ!」
アスナによって口を塞がれたキリトが情けない声を漏らす
俺はこの時、絶対聞きだす事を心に決めた
「ま、良いや。それよか向こうに3匹同じ奴が居るけど?」
「んー…そろそろお昼だからその3匹倒したら一旦休憩にしよう」
俺とキリトはその提案に乗り、≪キャノール・トランス≫目掛けて突っ込んだ
まず俺が広範囲に攻撃可能な≪居合・真≫で3匹まとめて切り裂く。そのご左右にそれぞれキリトとアスナが駈け出す
全員がある程度距離が取れたところで戦闘が開始した。先手は向こう。≪キャノール・トランス≫は馬だ。何が?と言われても二本脚で立っている馬だ
≪キャノール・トランス≫はハルバートを振り上げる。と、刀身に紫の光が集まる。俺はそれを目視すると同時に横にローリングした。案の定、斧は俺が直前までいた場所に深々と突き刺さっていた
その場から大きく上にとび、クリティカル判定が出やすい頭に黒印で≪氷雷・風≫を叩き込む。≪キャノール・トランス≫の体力バーががくっと減り半分になる
振り下ろされた斧がゆっくりと持ちあがり、空気を斬る鈍い音と共に横に振られる。スキルの硬直のせいで避けられず、武器で受け止めるしかなかった俺は、余波で体力が若干削られた
「はッ!俺に微弱なダメージなんぞ無意味!」
そう叫ぶと同時に遠距離スキル≪風雅・散≫を放つその攻撃は防がれる事なく吸い込まれる。このスキルには隠し効果としてのけ反りがある。つまり、≪キャノール・トランス≫は大きくのけ反ったのだ
その瞬間、俺は黒印を投げた。もちろんスキルではない。しかし筋力値が膨大な数値である俺の投擲はレッドゲージのモンスターを葬るのに十分すぎるダメージを与えた
「うし、一丁上がり!!」
黒印を鞘に納め2人の様子を見る。と
「アスナ!」
「OK!」
俺がソロで頑張っていたっていうのにも関わらずあの2人、タッグでたたかっとる…
「はぁあぁああ!」
「やあぁあ!」
2人のスキルがそれぞれ≪キャノール・トランス≫を葬った
「お疲れ」
「キリト君も」
「…でも、ソロの俺より討伐が遅いのはどうかと思うぞ?」
キリトが頭をかく
「ま、まぁそれは実力の差ってことで…」
「そうだよ!レイ君は強いんだし!」
やれやれだ
俺らは安置に着き、早速アスナお手製弁当を広げた。(何故か超、大盛り)
「いくらなんでも多くねぇか?」
「結婚して初めて外で食べるご飯だから張りきっちゃって…」
「でも、色んなのがくえて良いんじゃないか?」
キリト、のんきだな。これは雰囲気的に「全部食べきれるまで帰れま天」状態だぞ
「ちなみに、全部食べるまで帰っちゃだめよ♪」
セリフの最後の♪が黒い…
仕方なく、いや、ありがたく料理をいただくことにした
「ん!これ旨いな!!パエリアの味だ!」
「よくわかったね!」
「ぱ、パエリア?」
「パエリアってのはな…」
といった調子で会話と共に食事は進んでいった
途中、何度も時間を確認しているアスナが気になったが、それ以上に料理がおいしかったのでまぁ気にしない
その後、俺は2人に比べると圧倒的な早さで料理を平らげていったのだった
「早いねぇ、レイ君…」
「ふふふ、自称早食いスキル保持者だからな」
「それにしても早いな…」
その後、すこし休憩してから攻略に戻ることにした
安置から出て、迷宮区の方に向かう
「ッ!?モンスターとプレイヤー反応!!それも、囲まれてる!」
キリトが叫んだ。俺はすぐにマップを確認してプレイヤーの元に駈け出した
俺の敏捷度はかなり低い。しかし、幅跳びの応用で、かなりの速度と距離で飛ぶことができるシステム外スキル、≪フライ≫だ
「ま、にあえぇぇぇええ!!」
黒印を抜きつつ接近していく。俺の横にはキリト、アスナがスキルの動作をとりつつ走っている
幸い、プレイヤーの体力はイエローにとどまっている
「ハァアアァ!!」
「やああぁぁぁ!」
「う、おぉおおぉぉぉ!」
三人の掛け声とともにスキルが放たれる
その攻撃はプレイヤーを囲むモンスターを一層する程の威力をもってモンスターを葬った
「あ、あの…ありがとうございます――」
黒印を納めながら座り込んでしまった女性プレイヤーに手を差し出す
「大丈夫ですか?」
俺のてを掴んで立ち上がる
「はい…すいません、助けていただいて」
その女性は防具武器共に中々のプレイヤーだったがソロで狩りをするには心もとない
「でも、どうしてソロでこんなところに?」
アスナが尋ねる
「いえ、さっきまでコビン、あっ、旦那と一緒だったんですけどはぐれちゃって…。結婚式費用を稼ごうと思って」
どうやら2人組だったようだがはぐれたようだ
・・・・・・・?結婚式?
「結婚式?」
キリトがあたりにモンスターがいないことを確認して尋ねた
「あ、はい。つい先日分かったクエストで、結婚式があげられるんですよ」
「おぉー。そりゃ興味深い。アルゴの情報といい結婚関係多いな…っと、おめでとうございます」
「ありがとうございます…。じゃあ、そろそろ行かないと心配させちゃうので」
そういって一礼し転移結晶を取り出して街へと帰って行った
「…っと俺らも帰るか」
何気なく呟いたのだがキリトとアスナに猛反対された
どうやら、まだ早いらしい。なにが早いのか聞いてみたのだが、てきとうにはぐらかされてしまった
なので、その後も攻略を続け、結局迷宮区まで着いた・・・・・
余談だが俺のレベルが121に上がったのだった
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