リュカ伝の外伝
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リュカ一座 ACT2
【シンデレラ】
あるところにシンデレラという少女が居りました。
彼女は継母と義姉達に虐められ毎日を惨めに生きています。
そんな彼女等にお城から舞踏会のお誘いが舞い込んできて、欲望丸出してどよめきました。
継母:スノウ「きっと王子様ってリュー君よ! どうしましょう……私が狙っちゃっても良いのよね!?」
義姉A:ピエール「ふざけるな! 私がアタックするに決まっているだろう!」
義姉B:マリソル「ちょっと! 私だってリュカさんは大好きなんですからね! 絶対に譲りませんよ!」
あれ? 配役間違ってんじゃね! と言うツッコミは受け付けません。
継母:スノウ「シンデレラ! アンタは家の掃除をしてなさい!」
義姉A:ピエール「そうだぞ。綺麗なドレスも、格好いい甲冑も持ってないお前は、行くべきではない」
義姉B:マリソル「だいじょうぶ! ご馳走はタッパに入れて持ち帰ってくるから」
シンデレラ:マリー「ふざけないでよ年増共! 舞踏会に行けないのは兎も角、何で私が掃除をしなきゃならないの!? アンタ達がメインで散らかしてるんだから、片付けるのはアンタ達でやりなさいよ!」
継母:スノウ「しょ、しょうがないじゃない……こう言うストーリーなんだから……」
義姉A:ピエール「そ、そうだぞマリー。台本通り劇を進めなければ……なぁ?」
義姉B:マリソル「そ、そうよ……それに私達も散らかしてないからね!」
シンデレラ:マリー「うるさーい!! 私の方が意地悪義姉の役が似合っているのに、こんな配役許さ~ん! イオナズン」
こうして一つの家庭が地上より消え去ったとか……
めでたしめでたし
ティミー「めでたくないよ! 全然ダメだよこんなんじゃ!」
【シンデレラ改】
あるところに……中略……
継母:ルビス「王子様に気に入られる様に、貴女達はおめかしをしなさい」
義姉:リューラ「はい……お母様……」
義妹:マリー「ま~かせて!」
継母:ルビス「貴女はお城へ行くのにそぐわないので、お留守番ですよシンデレラ」
シンデレラ:リューノ「ずっる~い! 私も舞踏会に行きたいのにー!」
義妹:マリー「アンタは家で掃除でもしてなさいよ! 台所にバナナがあるから、下の口で食して、自分を慰めるのもありじゃなくて、お~ほっほっほっほっ!」
シンデレラ:リューノ「い、妹のクセに生意気ねアンタ! 何より下品すぎるわ……喋るんじゃないわよ」
継母:ルビス「と、兎も角……私達はお城に行ってくるから、大人しくしていてね。お願いだから面倒事を起こさないでね!」
意地悪な継母と義姉妹は綺麗に着飾ってお城へと行ってしまった。
家に残されたシンデレラは……
シンデレラ:リューノ「私だって舞踏会に行きたかったのにぃ!」
大変悔しそうに地団駄を踏んでおります。
するとそこに……
魔法使い:ポピー「お困りのようね……私が何とかしましょうか?」
シンデレラ:リューノ「ん? 何アンタ……魔法使いのババア?」
(ゴスッ!)
魔法使い:ポピー「ババアじゃないわよ! 口の利き方に気を付けないと、木っ端微塵に吹き飛ばすわよ!」
突如現れた魔法使いの美女……
彼女は優しくシンデレラに魔法をかけ、綺麗なドレスを纏わせました。
シンデレラ:リューノ「いたたたた……ねぇ、魔法を使われる度に頭を殴られるの?」
魔法使い:ポピー「何か不満があんの?」
シンデレラ:リューノ「……いえ、義姉さんには逆らいません……」
魔法使い:ポピー「良し! ……あとは馬車ね。……おいウルフ! ちょっとこっち来い!」
前ネズミ:ウルフ「え、俺!?」
魔法使い:ポピー「そうよ……狼なんだからネズミもやりなさいよ! ついでに馬も!」
前ネズミ:ウルフ「何でだよ!? パトリシアが居るんだから、もうそれで良いじゃんか!」
(ゴスッ!)
魔法使い:ポピー「うるさいよ! アンタは馬になってカボチャを引っ張りなさい」
現ウマ:ウルフ「横暴だよ……それに何で何時までもカボチャなんだよ!? コレこそ魔法で馬車に変えてくれよ」
魔法使い:ポピー「ちっ……うるさいわね。分かったわよ!」
(ゴスッ!)
現ウマ:ウルフ「あいた! 何で俺を殴るんだよ!?」
魔法使い:ポピー「カボチャなんて殴ったら手を怪我するでしょ!」
暫くの間、魔法使いの美女とウマの言い争いは続いたが、『早く行け!』とドスの効いた声で魔法使いの美女に言われた為、ウマもシンデレラも震えながら従いました。
現ウマ:ウルフ「さて、着いたな。おいシンデレラ……俺は此処で待っているから、存分に楽しんでこいよ。でも0時に魔法が切れるらしいから、それまでには戻って来いよ」
シンデレラ:リューノ「何よ、その不親切な設定は!? お城の舞踏会が0時までに終わる訳ねいじゃない! 分かってんの?」
現ウマ:ウルフ「俺に言うなよ……さっきのサディステック魔女に言えって!」
シンデレラ:リューノ「義姉さんにそんな事言えないから、アンタに文句を言ってるんでしょ!」
心優しい魔法使いの美女に感謝の言葉を述べながら、シンデレラは舞踏会場へと入って行く。
そこで見たのは、豪華絢爛なダンス場……
離れたところには色取り取りの食事が沢山置いてあり、見慣れた人々が食事に夢中になっている。
シンデレラ:リューノ「……あの、何で舞踏会に来たのに、踊らず食べてばっかりなの?」
義姉:リューラ「だって……アレ……」
義姉が指差した先には、この城の王子様がダンスの相手を捜して立っておりました。
王子様を見たシンデレラは、駆け足で近付き……
シンデレラ:リューノ「お前か~い! お前が王子か!!」
とドロップキック!
王子様:ティミー「いってぇ~……何だよいきなり……しょうがないじゃん実際に王子なんだから!」
シンデレラ:リューノ「うるせー! アンタの為に私は後頭部を殴られたのか!?」
王子様:ティミー「きっと配役に問題があると思うよ」
シンデレラ:リューノ「ちょ…しんじらんない……通りで継母や義姉妹が興醒めしているワケよ……」
王子様:ティミー「相変わらず酷い事を言うなぁ君は……口が悪すぎる。……もしかしてオチが『ツンデレラ』なんて事はないよね?」
え!?
……………こ、こうしてシンデレラは幸せに暮らした様な気がします。
めでたしめでたし!!
魔法使い:ポピー「アンタ最悪……オチ言うんじゃないわよ」
王子様:ティミー「だ、だって……」
後書き
ACT3はウサギとカメ
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