阿修羅 無罪の擬態実験。 番外編
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
仮面の裏。
前書き
前世のお話。
夢を見る。
夢かワカラナイ夢を。
異空間と言う所なのか。
ワカラナイ。
・・・
「ここはね。精神世界。アナタのね。」
「・・・だれだ。」
俺が後ろを振り向くと其処には
女が居た。
いままで、人を殺してきた俺が言うのはなんだが。
彼女は酷かった。
顔以外に巻き付けられた包帯の数。
腕、足…
しかし、顔が美しかった。
何を考えているんだ俺は。
「・・・お前は誰だ。」
「・・・私は私。ナツミさ。まあ、無罪って書いてナツミって読むんだけどね。グルグルさんは?」
「・・・俺は誰でもないさ。名前も、世界も存在意義もどうなってもいい。」
「・・・ふーん。悲しいね。」
「何がだ。」
「なーんかないの?楽しみや絶望、悲しみ。そう言う気持ちがないの?」
「・・・そういうお前はあるのか。」
「ないよ。」
といって笑う
・・・何が可笑しい。
「・・・ないなら言う必要はないんじゃないのか。」
「んー。でもね、此所に来る人は何かしら何か持ってるから。」
「・・・なにをだ。」
「悲しみとか?」
「なぜ、疑問系にする。」
「わかんないから。感情が。」
感情がわからないだと・・・?
「・・・うん感情が。昔は持ってたんだけどね。消えちゃった。いったいドコにおいてきたんだろうね」
「・・・おいてきたか。」
「・・・うん。まあ、私でよければ相談に乗るからさまたココにおいでよ。時間だからさ」
ナツミの体が光って行く・・・
よく見ると俺もか。
「・・・ああ。そうする。」
_____________
________
______
___
「あ、起きた。」
「ヤットカ…」
「・・・・夢か」
「何かあったの?オビト」
「コイツノカンガエテイルコトハワカラナイ」
そう言っているゼツの話を無視して
外に出る。
「何処に行くの」
「・・・・外に行くのだが。」
それから、ずっとナツミと会っている。
会うたびに包帯の数が多くなるのはなぜだ。
そのことを聞くと
「あー家庭環境が最悪なんだよ。」
笑って言うものだから本物かどうかワカラナイ。
そしてあの日
「・・・ナツミ。」
いつもいるはずのナツミが居ない。
ドコに居る…?
辺りを見渡すうちにある所に近づく。
泉だ。
泉には何が映るのだろう
そう思った俺は
泉を覗き込んだ。
其処に映っていたのは
屋上か何処か分からない所から突き落とされているナツミの姿だった。
驚いた俺はとっさに泉に手を入れてナツミを掴む。
重い。けど、引っ張らなければナツミが…!
泉からでたものはナツミではなく。
ナツミの魂だった。
勝手に魂が光る。
其処に映っていたのは
ナツミがどうして屋上から落とされたのかだった。
_____________
_________
_____
__
「・・・・」
ナツミにあんな過去があったなんて。
裏切られて、嵌められて、それでも彼女は何もない心で笑っていた。
もう用はすんだかのように彼女の魂は
消えようとしていた。
俺は魂をそのまま輪廻の道の中に入れた。
どうか、俺の居る世界で生まれてきてくれ。
そう思って。
体が光りだす。
もう此所に来ることはないだろう。
「・・・・」
_________
_____
___
_
「ゼツ。」
「なに?」
「ナンダ。」
「・・・俺はトビと名乗る。」
「まあ、別にいいんじゃないの?」
「同感ダ。」
______________
__________
________
______
「名前」
「?」
「名前オシエテよ。
「・・・・ない。」
「名前なんてない。」
「・・・・うーん。じゃあ、つけていい?」
「・・・・好きにしろ。」
「うーん。」
「・・・・・・・」
「・・・・・・」
「トビってのは?」
「・・・いいな。」
この名前は彼女から貰った唯一のもの。
大切にしなければ。
この話の後九尾を里に襲わせ、ナツミを見つけた。
心の中は喜んでいたがまだ子供しかも半身が使えなくなっていた。
このまま、死なせるのは嫌だから
俺の細胞と柱間の細胞を混ぜた人造隊を縫い付ける。
これで、死なない。
また、お前が卒業試験に合格しサバイバル演習を合格したあとに
迎えにくるからな。
後書き
死んだショックで死に方を忘れると言う変な設定で。
ページ上へ戻る