妖刀使いの滅殺者
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第9話
前書き
しばらく時間が空きましたが更新再開です
今回はレイVSアスナです!
「おおぉぉぉおお!」
「いいぞー!」
「アスナさ~ん。がんばってー!」
一瞬訳が分からなかった。俺が、ここで、アスナと、デュエルゥウ!?
「がんばってレイ!」
サチよ…俺に拒否権はないのか……
どうにか状況を飲み込み闘技場に目をやるとアスナが申し訳なさそうにしている
「はぁぁぁ…――」
仕方なく下に降りる。どうやら観客の内殆どがアスナの味方のようで、応援の声はすべてアスナに向けられている
「アスナァ、オボエテロ…」
「ご、ごめんねぇ。キリト君を私の攻略パートナーにする代わりここでレイ君と戦えって団長に…」
知らん。売られたケンカだ、買ってやる!
アスナからの≪初撃決着モード≫のデュエルを受諾する
すると上空にカウントダウンが現れ、徐々にカウントが減っていく
3、2、1…
「はぁあああ!」
聞こえてきたのはデュエル開始のアナウンスではなく、一気に攻め込んでくるアスナの声だった
「≪閃光≫の力見せてみろ!」
アスナのレイピアがさっきのキリトに劣るとも勝らない速度で襲ってくる。俺はその斬撃を黒印を抜かずにかわす。しかし戦闘に慣れているアスナは全く動じずに次の動作に移る。
レイピアがライトエフェクトを帯び出した
「いくよッ!」
威勢のいい掛け声と共に初級ながらもアスナの敏捷度によって絶大な威力を持つ、≪リニアー≫が放たれた。しかし俺の動体視力からすれば余裕によけることが可能だ
コンマ何センチかの僅かな動きでかすることもなく≪リニアー≫をよける。それによって生まれる硬直時間を見逃さず、体術スキル≪魂威≫をお見舞いする。右手でアスナを大きく吹き飛ばし、距離をとる
「流石ねレイ君…」
「ほれほれ、もっとコイや」
この時俺はこの世界を心から楽しんでると実感していた――
再びアスナが地を蹴って駈け出す。やはり速い。攻撃はかわせる、が、かわせるだけだ。俺が妖刀スキルをここで放っても恐らく当たらないだろう。しかしそれはあくまでも一般プレイヤーが考えることだ。俺はアスナの連撃をかわしながら黒印に手をかける。「鞘に納めた状態で刀を構える」ソードスキル≪居合・真≫の形だ
その間もアスナはフェンシングのオリンピック選手もびっくりな綺麗な突きをかましてくる。だがしかし連撃をすさまじい速度で繰り出しているためアスナは俺の黒印がエフェクトを帯び始めた事にきづいていない。そして――
「わりぃな、この勝負もらった―」
「!?」
今のひと言でようやく俺の黒印に気がつき、慌ててバックステップをとるがもう遅い。システムに誘導された俺の≪居合・真≫は綺麗に一直線を描きながらアスナの足を軽く裂いた
ちなみになぜ軽くなのかというと、万一クリティカルが出てしまえば防御力の低いアスナならば一撃で死ぬ可能性があるからだ
「…」
「え―――」
「す、すす」
「スゲェエエエエェ!!」
すさまじい大音量が闘技場に響き渡る。それもそうだ。この世界最速プレイヤー「閃光」の異名を持つアスナの攻撃を一撃も当たらずに倒したのだから
少し余談だが俺はこの世界で「最遅」の自覚がある
「あーぁ。負けちゃった…。私の戦闘スタイル、どう?」
「速度についてはなにもいうことは無いな。でもまだ注意不足なとこがあるぞ。相手の動きをよく見なきゃぁ勝てる相手にも負けちまうぜ?」
アドバイスをして歓声を背に受けながらその場をいそいそと立ち去る
途中、ヒースクリフが俺に向けてきた視線がすこし引っかかるものに見えたが今となっては「関係ない」
「レイー!お疲れ、すごかったよ!」
闘技場から出るとサチが出迎えてくれた。その姿を見て少し頬が緩む
「あぁ。もう少し引き延ばしたほうが盛り上がったかな?」
サチはふふ、と言って俺を見た
「でも、かっこよかったよ。一撃決着」
「そうか―ならよかった」
途端に背後から大量の人の気配がした。ハッとして振り返るとそこには、俺に何かを求める眼をしたプレイヤーがあふれかえっていた
「ぜひ、話だけでも…」
「さっきのスキル、妖刀ですよね」
「ええぇとぉ。い、急いでるんで!」
雑誌の記者まがいの行動に身の危険を感じた俺はサチを連れ、ダッシュで逃げだした
後書き
雨の日「レイが帰ってこないので…」
サチ「私が来ちゃいましたー!」
雨の日「わーー」ぱちぱち
サチ「でも、ここで何を話せばいいの?」
雨の日「…」
サチ「…え?」
雨の日「じ、次回予告とかぁ、今回の話の事?」
サチ「疑問形で言われても…」
雨の日「ま、まぁてきとーにしゃべっとく感じで!」
サチ「う、うん…」(大丈夫かなー)
雨の日「じゃ、じゃあ、次回もよろしく!」
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