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インフィニット・ストラトス~IS学園に技術者を放り込んでみた~

作者:壬生咲夜
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本編
  第10話「クラス代表決定戦01」

 
前書き
おまたせしました。
対オルコット戦…前の様子です!
それではどうぞ! 

 
<Aピット内>

あの日(鏡也先輩達によるサプライズ)の翌日。

鏡さんのアドバイス通り、朝早くにアリーナとISの申請を書いた紙(前日に紙だけ貰った)を職員室に出しに行ったんだ。
そしたらすでにほとんどが予約一杯になっていて、何とか借りれたのは試合予定日の二日前だけだった。
そのあと、一旦部屋に帰ってから箒と一緒に飯を食いに食堂へ行ってのほほんさん達と合流。
ISを借りれた日を話して特訓のタイムテーブルの再調整を始め、一日の大体の流れはこんな感じになった。


06時30分:起床。ランニング
08時00分:食堂で朝食
09時00分:午前の授業
12時50分:食堂で昼食
13時30分:午後の授業
15時30分:剣道場
19時00分:食堂で夕食
19時30分:俺の部屋で勉強会
22時00分:のほほんさんたち帰宅。一人で復習
23時00分:就寝



剣道場では箒と竹刀でひたすら打ち合いを続けるが、やはり3年のブランクはかなりきつく、かなり腕が鈍ってた。
昔は均衡とした打ち合いが出来たのに、今では一方的にボコられるか、手加減されての稽古となっている。
正直、男として情けなく悔しい。
この試合が終わったら剣道部に入ろうかな…。


勉強会では自習スタイルで進め、解らないところがあれば教えあうといった感じだ。
もちろん俺は解らない所だらけなので、もっぱら質問を繰り返してたけど…。

のほほんさんの知識の深さに俺たち4人全員が驚いた。
本人曰く、「お姉ちゃんときょ~ちゃんに勉強みてもらってたから~」とのこと。
ただ、話している時にどこか遠くを見ていた気がしたのだが…、教えてもらってたときに何があったのだろうか?
2年に上がったら整備科を選ぶらしく、二人が使わなくなった本などを貰い勉強中らしい。


1週間の内で唯一IS―“打鉄”―を借りれた日には剣道場での打ち合いはせず、ISでの特訓のみをした。
俺が箒と剣道場で打ち合っている間、のほほんさん達が先輩方にアドバイス等を聞いてまわり、それを参考に歩行練習からはじめ、武装展開、空中浮遊と特訓に励んでたんだけど、その結果学食が閉まってしまい夕飯を食べ損ねるというアクシデントが起きて、皆にはそのお詫びとして手料理を振舞うことにしたんだ。
一度、アリーナで解散してから俺らの部屋に集まることになり、皆が来るまでに部屋の冷蔵庫残っていた食材から備え付けのキッチンで料理を作り、皆に食べてもらったら…


本音&癒子&ナギ
「「「美味しい~!!!」」」

と、三人組からは中々の好評。
喜んでもらえてこっちとしても嬉しいな。


「………」

箒はなんだか落ち込んでいたが何でだ?


食後にのほほんさんが持ってきた“タヌキのマーチ”という妙に聞き覚えのあるお菓子を皆で分けて食べながら今日の反省会。
その後すぐに就寝時間となったので他の皆はそれぞれの部屋に帰り、俺は箒が部屋のシャワーを浴びているうちに今日の復習をしてたけど、疲れが溜まったかそのまま寝てしまった。
もちろん、翌日のランニングを終えてからちゃんと浴びたさ。



あ、そうそう、俺が箒と剣道場で打ち合っている間、他の三人は先輩方の話を聞いたり、稽古を見たり、各々で勉強をしたり、学園の探検なんかをしているそうだ。
ただ、のほほんさんは突然ふらっと消えるらしく、どこに行ってたのか尋ねると「きょ~ちゃんのところ~」、「お姉ちゃんのところ~」、「かんちゃんのところ~」と学園内の友人や知人、家族のところに行ってたみたいだ。
いいな、鏡也先輩のところ…。

あと、箒によって穴だらけにされた扉なんだけど…。
訓練開始の日、箒と剣道を終えて部屋に帰って来た時には直ってた。
千冬姉に聞いたところ「いつまでも穴だらけにするわけにもいかんだろう。業者? 簡単にこの学園に部外者が入れるわけがないだろう。オラクル(バカ共)に依頼して直させた。あいつらの腕は一流だし仕事も速いからな。今度会ったら礼を言っておけよ」とのことだ。

若干、箒が居心地悪そうにしてたのをここに追記しておく。


そんな日々を繰り返すこと1週間。
先ほど、のほほんさん達に「頑張って~」、「アリーナで応援してるよ!」、「負けたら承知しないよ!」等と声援を受けてから別れ、いま俺と箒はAピット内にて待機している。

そして、すでに試合開始予定を5分も過ぎているのに、なぜ出撃しないのかというと…

一夏
「…こないな」

「…ああ、そうだな」
一夏
「……いつになったら来るんだろうな」

「…私が知るか」

来ないのだ。
俺の専用機が…。
そもそも何故、素人の俺に専用機が渡されるのかそれについて語ろうと思う。
決して現実逃避では無いぞ…。

―――
――

<1年1組>

千冬
「授業を始める前に…。織斑、お前に専用機が渡されることになった」
一夏
「えっ!? 千冬姉、確か専用機って企業か国家に所属した者にしか渡されないんじゃ…」
千冬
「ほう、一応勉強したらしいな。その通りだが、織斑先生だと何度言えば学習する」

[バコンッ]

一夏
「いっ!?」

またやってしまった。
めちゃくちゃ痛い…(泣)

セシリア
「それを聞いて安心しましたわ!」

だいひょうこうほせい の オルコット が あらわれた。
どうする?

① たたかう
② どうぐ
③ こうかん
④ にげる

なぜに、初代ポ○モン?
とりあえず、②のどうぐでキズぐすりをください。

セシリア
「今度のクラス代表戦。私とあなたでは勝負は見えてますけど、流石に私が専用機であなたが訓練機ではフェアではありませんもの!」

俺の席の前に移動し、言葉を投げてくるオルコットさん。
挑発しに来るのは別に構わないんだけどさ、そんなことをしてると千冬姉に…。

千冬
「オルコット、誰の許しを得て席を立っている」

ほらな?

オルコット
「お、織斑先生、ですが…」
千冬
「さっさと席に着け」
オルコット
「…はい」

そう言ってすごすごと自分の席に帰っていくオルコットさんでした まる
あれ、作文?

千冬
「バカな事を考えるな」

[バコッ]

一夏
「いっ!?」

だから、なんで考える事が…

千冬
「顔に出ている」

さいですか…

千冬
「今回は特異のケースなので、データ収集を目的としてお前に専用機に渡される。試合当日までには届く筈だ。それでは、授業をはじめる」


――
―――

<Aピット内>

といったことが6日前の話。
そして、試合当日になったのだが、未だにその専用機とやらは届いていない。

一夏
「はぁ…」

「一夏……」

本当にどうしよう、もしかしてこのまま失格になるのか?

[ザザッ…]

不安な気持ちに押しつぶされかけていたとき、突如ピットに備え付けられたモニターにノイズが走った。

一夏&箒
「「!?」」

???
『あ、あ~~、え、大丈夫?映ってる?』

最初はノイズが走っていたが、暫くするとノイズは消え、この1週間の内に部屋に訪れ取材をしてきた新聞部の人がモニターに映ったのだった…。




END

【どうでもいい補足】
●タヌキのマーチ
狸の絵柄が描かれたビスケットで、中にチョコレートがつまっている。
間違ってもユーカリの木が好きな動物は描かれていない。

●501号室(一夏と箒の部屋)の扉(初代)
箒の木刀によって穴だらけにされてしまった哀れな扉。
現在はオラクルの部室で改造待ちとなっている。

●キズぐすり
とあるゲームにでてくる回復アイテム。
体力が最大で20回復するぞ!


【没ネタ】
鏡也先輩のところか…

一夏
「男同士(の会話)っていいよな…(ボソッ」
箒&ナギ&癒子&本音
「「「「!?」」」」
一夏
「俺も一緒に行って色々と(話を)したかったよ…」

そう口から零したら、

ナギ
「お、織斑君ってソッチ系の趣味だったの?」
一夏
「え?」
癒子
「ごめん、私BLの趣味は無いんだ…」
一夏
「はい?」

「一夏っ!! そこに直れぇぇええ!!」
一夏
「えぇぇえええっ!?」
本音
「ねぇねぇ、おりむ~(ス…」←どこからかスパナを取りだした音
一夏
「な、なんだいのほほんさん」
本音
「きょ~ちゃんに手を出したらダメだよ~(ピトッ…」←スパナを一夏の頬に当てた音
ナギ&癒子&箒
「「「アワワワ…(ガクガク」」」


いつもののんびりとした口調で語りつつ、どこからか取りだしたスパナを俺の頬に当ててほほ笑むのほほんさん。
そんな彼女の姿に、人生最大の恐怖を覚えました…。

それと背後に怒り心頭な九尾の姿が見えたのは気のせいだろうか……。

ガクブル…


オワレ

 
 

 
後書き
【あとがき】
と、いうことで、セシリア戦直前のお話でした。
以前と何が変わったの?ということなんですが、ほとんど変わってません。
なんか直したりするところあるかな…とおもいましたが、読みなおしててけ思ったのが、ここだとオリキャラs登場しないし、無理に介入させるのもな…と思い、若干の文章変更だけにしました。
それでは失礼します。



 
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