| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

ソードアート・オンライン ~人形使いの集い~ フェアリーダンス

作者:人形使い
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

あんた、いつの間に

今日も仕事、JR大森駅から無料送迎バスに乗って大井埠頭の倉庫へGo!
いつもと同じように1台40キロのレーザープリンターを担いで梱包して出荷
17:30に無料送迎バスに乗って帰る

帰宅してALOに「リンクスタート」
久方ぶりにマードックでログイン、直後にヨッシーもログインしてきたのでペアを組み
MOEがいないか軽く巡回、するとキノコクエをやっていた迂闊な野郎がいたのでKill
敵の増援が来る前にルグルーの街へと戻る

街の喫茶店で休憩していると「ねえねえ、柔道って面白いの?」とヨッシー
何をいきなりと思いつつ「まあ、それなりにね」と答えてみる
「俺も格闘技を覚えたいんだよね、やってみようかな」
「うーん、大人になってからだと町道場や区民体育館とかの一般開放はつらいよ」
「そうなの?」
「まず町道場は子供がメインだし、区民体育館とかの一般開放は有段者以上が行くところだからね」
「え、そうなの?」
「そりゃ大人の初心者がまったく皆無って事は無いけど、たとえばヨッシーだと近いのは港区とか大田区でしょ」
「港区は地域的に猛者ばかりだし、大田区は少林寺拳法と極真会館の縄張りで柔道場は少ないんだよね」
「へ~、そうなんだ」
「あとは少し足を伸ばして品川区かな、本当は学校講道館が通えるならベストなんだけど」
「学校講道館て何?」
「文京区にある講道館ていう柔道の本部があるんだけど、そこでやってる初心者柔道教室」
「ただし、やってる時間帯が1730-1900」
「うぇ、無理じゃん」
「でしょ、でも通えるならここが最高なんだ」
「生徒全員が同じレベルからのスタートだし、指導員もメジャーな人が多い」
「いいな、それ」
「ただし、初段とるまでに週3回通って2年くらいはかかるよ」
「普通はどれくらいなの」
「学校の部活なんかだと半年くらいで取れちゃう、まあ学校講道館の初段は町道場の2段~3段の強さだけどね」
「なんだそれw」
「やっぱり本部だから他道場の有象無象には絶対に負けないくらいの実力が無いと卒業させないんだ」
「いいな、そこ行きたいな」
「まさか仕事辞める?」
「う~ん、他の現場で17:00くらいに終わるところに移れるなら」
「ぶっちゃけN社の倉庫にもう2年位いるからそろそろ違う派遣したいし」
「いやいや、そんなら派遣じゃなく普通の仕事探そうぜ」
「あはははは」

そんなくだらない雑談をしていたところ他のメンバーがログインしてきた
そして雑談の加わる
「なになに、ヨッシー仕事辞めちゃうの?」とシャルル
「いや、そういうわけじゃないんだけど」
「でも俺達もいつまでもフリーターとかやってらんないよね」
「シャルル達ってフリーターだったんだ?」
「フフフ、秘密がバレたぜぃ」
「今は色々厳しいみたいですもんね、俺も来年3年になるから就職活動スタートっす」
「ジェリルとレイヤーは大学生だったよね、4年生じゃなく3年生から就職活動なの?」
「そうですよ、既にリクルートから就職ガイドとかいうDVDが届き始めてます」
「私のところにもきました」
「俺が学生のときにも来たよ、エントリーシートの書き方とか面接のノウハウとか収録されてるやつだよね」
「それですそれです」
「まあ、就職に失敗したらウチにきなよ、身体が無茶苦茶鍛えられるぜw」
「身体が鍛えられるって何の仕事っすか、土方とか?」
「うにゃ、1台40キロのレーザープリンターを担ぎ上げる仕事w」
「い~や~だ~!」
と言うとりとめもない話に花を咲かせる

さて、そろそろ活動しましょうかねという事で狩りに出かける
以前にルビークエで行った「没落貴族ヴァリエール公爵の館」のそばにある「ラ・フォンテーヌの廃墟」へと向かう
ここはトラップが無数にあるダンジョンでMOEの連中が突っ込んできても容易にあしらう事ができるのだ
ここにいるモンスターのオーク鬼はHP4倍でオールアクティブ・マルチリンクでリポップも早く
非常に狩り難いため、普通のプレイヤーは敬遠して近づいてこないのだ
しかし、そういったモンスターは範囲狩りに極めて最適だったりする
そんなわけで我々は全員が範囲攻撃のできる武器、つまり薙刀や矛戟、戦斧を装備している
もし死亡事故がおきても以前に中華様にもらった「黒羽の扇子」があるから無問題

「ラ・フォンテーヌの廃墟」へ到着し強化魔法のフルバフを掛けてから
内部へ侵入、やはりこういったダンジョンには中華様がいる

スーパーマ、晴夫ハルオ、アラシン、おいしい朝、白ホワイト白、ナマエナシ、oceanblue

なんで中華様ってのはこういう微妙なネーミングセンスなんだろう?

彼らの邪魔をしないように中層へと移動する
一応、他のプレイヤーやMOEの連中がいない事を確認して狩り開始
全員で外周を舐めるように走り回ってウジャウジャいるオーク鬼をトレインして突き当たりの壁面で殴りまくる
攻撃範囲に入っているオーク鬼の数はおよそ30匹はいるのではないだろうか
それを全員で殴る殴る殴る、4~5分くらいかけて撲殺完了
引き続いて今度は対角線に反対側の角まで走り抜けてオーク鬼をトレイン
そして集まってきた連中を全員で殴りまくって撲殺、これを延々と繰り返すのだ

至極順調に狩りが進み2時間ほどたった頃に事故発生
マジンドリンガーにオーク鬼のタゲが集中してしまい、ヒールが間に合わず死亡したのだ
範囲狩りというのは微妙なバランスで成り立っている、7人だと余裕綽々なのに
6人だとまったく歯が立たないという事が往々にしてある
シャルルが「黒羽の扇子」で即座に蘇生させたものの、一旦崩れたバランスは容易に元にはもどらない
引き続いてセイタロウ死亡、タマちゃん死亡、キノッピー死亡と順々に死んでいく
もはや立て直すのは不可能で全員のアバターが砕け散りリメインライトがユラユラと燃えている

こりゃヤバイな、全滅しちゃったよ、仕方ない最寄るかと思いコンソールを開いていると
「みんな最寄らないでね」とシャルル
どうするのかなと思っていると、どこからともなく微妙なキャラ名の集団が現れる

スーパーマ、晴夫ハルオ、アラシン、おいしい朝、白ホワイト白、ナマエナシ、oceanblue

なんだ、さっきの浅瀬にいた中華様じゃん?

彼らは集まっているオーク鬼を一瞬で殲滅、そしてスーパーマが近寄ってきて「hehehe」とか言う
嘲笑いにきたのかなと思っていると、なぜか画面に連合が組まれた事を示すアイコンが表示される
そしてスーパーマが金色の杖を取り出して頭上にかざす
あれはレジェンダリーウェポン(伝説武器)「聖杖 POPE」だ!
そして聞いたことの無い呪文を唱える「Masse greater of resurrection !」

杖から発せられた白銀に輝く閃光が我々のリメインライトを包み込む

そして7名全員が一気に蘇生される

みな口々に「え、え、え、なんで?」
「だってフレンド登録してるもん」とシャルル
「へ?」
「ほら、前に一緒にボス狩りしたじゃん、あの時のメンバーだったナマエナシとoceanblueがいるでしょ」

     ちょwwwシャルルwwいwwwつwwのwwwまwwにwww

さすがリーダー半端じゃないぜ、それでこそ俺達のリーダー
人当たりの良い人だとは思ってたけど、まさか中華様とも仲良くなっていたとは

スーパーマ達に礼を言って狩り再開
2:00になり眠くなったのでログアウトしてシャワーを浴びて寝る 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧