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Fate/magic girl-錬鉄の弓兵と魔法少女-

作者:セリカ
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無印編
  第二十五話 困惑

 なのはとフェイト、二人ならできると思っていた。
 そう……やるとは思っていたけど

「二人ともふざけた魔力だな」

 魔力だけじゃなくて威力もだが、まさかここまでとは思わなかった。
 九歳でこれなんだから、これが大人になったらと思うと将来が恐ろしいな。

 そして、二人の間に浮かぶ六つのジュエルシード。

 ジュエルシード越しに見つめあう二人。

 その時、なのはの表情が変わった。

 まるで本当の気持ちに気がついたかのように、憑き物が落ちたように

「友達になりたいんだ」

 静かにだがしっかりと紡がれたなのはの言葉。

 なのはが本当に願った事。
 それをようやくフェイトに伝えることができた瞬間であった。

 だが次の瞬間には黒雲が広がりなのはとフェイトが向かい合う場は乱された。
 感知用の結界外である海でも十分に察することができる魔力。

「ちっ、いいところで邪魔をするか」

 プライウェンで空を翔る。
 凄まじいスピードで魔力が高まり、雷鳴が鳴り響く。
 しかも悪いことに魔力はなのはとフェイトの真上だ。
 間に合うか

 なのは達の上で急制動を掛ける。
 足場にしていたプライウェンを右手に持ち、上空に向ける。
 それと同時に空が激しく光る。

 来る!

空航る聖母の加護(プライウェン)!!」

 降り注ぐ巨大な雷が聖楯とぶつかり合う。

 聖楯プライウェン
 この盾には大きな特徴が二つある。
 一つは魔法の船として空を翔ること。
 そしてもう一つが使用者を守るためではなく、使用者が他者を守る時にその真の力が発揮されることにある。
 すなわち、他者を守る事により十全の能力が発揮される聖楯。
 それがプライウェンである。

 なのはとフェイトを守るために真名を解放された聖楯。
 本来なら雷を受け止めて霧散させるはずであった。

 だが実際には

「ちっ!」

 雷は聖楯に弾かれ周囲に小さな雷となり降り注いだのだ。

 なぜ雷が霧散しなかったのか?
 理由は単純にプライウェンの能力が関係している。

 盾にして船のプライウェンであるが、盾と機能すれば船の、船と機能すれば盾の機能が使えない。
 そして、今俺がいるのは海の上、空である。
 つまりは空で支えを失い、雷とぶつかり合えば、踏ん張ることができず、弾き威力を弱めることしかできなかったのだ。

 小さな雷に打たれバランスを崩し、海に落ちていくなのはとフェイト
 そして俺自身も雷と聖楯がぶつかり合った衝撃でかなりの速度で落ちていっている。

 まさかここまで大規模な事をしてくるとは思わなかった。
 今回は完全に俺のミスだ。

 空で身体をねじり、再びプライウェンに乗り、空に浮かぶ

「なのは! フェイト!」

 バランスをとると同時になのはとフェイトに視線を向ける。

「私は大丈夫!」

 高度こそ落としたがしっかりと手を振るなのは。

 フェイトの方はアルフに抱えられていた。
 ジュエルシードの開放と封印で体力が尽きたのだろう。

 アルフも俺達を一瞬見ると一気に高度を上げる。
 その先には

「ジュエルシード!」
「あっ!」

 俺となのはが声を上げるがすでに出遅れている。
 アルフがジュエルシードに手を伸ばす。
 だがそれを阻むものがいた。




side アルフ

「友達になりたいんだ」

 なのはの言葉は私にとっては予想外だった。
 なのはは知ろうとしてくれていた。

 フェイトの苦しみを、悲しみを

 だけどそれを邪魔したのはあのババアだった。

 フェイトに誰かの手が差し伸ばされるのが気に食わないとでも言っているかのようなタイミング。
 だけどフェイトに手を差し伸ばしてくれたのはなのはだけじゃない。

「ちっ、いいところで邪魔をするか」

 悪態を吐きながらもフェイトに落ちる雷を防がんがために空を翔る士郎。

 士郎が今まで空を飛ぶために使っていたモノが盾となり雷を弾き、小さく分かれ降り注ぐ。
 その小さな雷に打たれたフェイトが落ちていく。

「フェイト!!」

 普段ならこの程度の魔法を受けたとしても落ちたりはしない。
 やっぱりジュエルシードを覚醒させるために無茶をし過ぎてる。
 フェイトを抱きかかえ、士郎となのはを確認する。
 よかった。
 二人も無事みたい。

 本来ならここで逃げるのが最善なのだろう。
 けどこの状況でジュエルシードを手に入れることができなかったらあのババアがフェイトにどんな事をするかわからない。

 だからたとえ危険でもジュエルシードに手を伸ばす。
 だけど

「なっ!」

 それを阻むものがいた。
 黒いバリアジャケットにデバイスを持った管理局の執務官

「邪魔を―――」

 なんで

 なんで邪魔をする!

 私はフェイトを守りたいのに

 フェイトに幸せになってほしいのに

 その少しの可能性を掴むために伸ばした手を

「―――するなあ!!!」

 阻むな!!

 怒り任せに魔力弾を叩きつけて執務官を弾き飛ばす。
 でも

「っ! 三つしかない」

 そこにあるのは半分だけ。

 執務官の方に目を向ければ三つのジュエルシードを持っており、私の目の前でデバイスの中に消えた。

 力づくで奪い取りたい。
 だけど

「う……」

 私の腕の中のフェイトの力のない声が私の頭を冷えさせる。
 ここは逃げないと

 フェイトを抱えながら戦えないし、士郎やなのはもいる。
 一対三じゃ勝ち目がない。

「わああああっ!!!」

 行き場のない怒りを魔力弾に込めて海に叩きつける。
 そして、ジュエルシードを掴み離脱した。




side 士郎

 アルフは水飛沫を目隠しに離脱したか。

 ジュエルシードの回収は三つ。
 つまりはなのはとフェイトの初めの約束通り半分ではあるからまあ良しとしよう。

「リンディです。これからそちらを回収いたします」
「あ、はい」

 リンディ提督の言葉にどこか悲しげななのは

 無理もないだろう。

 これで封印されていないジュエルシードはなくなった。
 すべてがフェイトまたは俺達の手にある。
 最悪このままフェイトと言葉をかわすことなく二度と会えない可能性すらあるのだ。

「なのは、気を落とすな」
「士郎君」

 不安げに俺を見つめるなのは

 確かに最悪二度と会えないかもしれないが、この可能性は低いと俺は思っている。
 なぜなら

「おそらくフェイトが必要なジュエルシードの数が足りてない。
 今持つジュエルシードを囮に使えばまた会えるし、ちゃんと決着もつけれる」
「え? どういうこと?」

 俺の言葉にユーノが不思議そうにし、クロノとなのはも首をかしげている。

「今回のジュエルシードを除けばフェイトが持つのは五つ。
 あと一つや二つ程度足りないなら時間がかかるが管理局にばれないように探す手立てもあったはずだ。
 だが今回のフェイトの行動を見る限り、管理局に自分の居場所がばれる事も構わず行動を起こしている。
 恐らくは何らかの理由で回収を急いでいる。
 さらに無理やり全てのジュエルシードを発動させたことから最低でもあと六つは足りないと推測できる」

 推測できると言っているが、フェイトの今回の行動を見る限りほぼ確実だろう。

 まだジュエルシードが必要なら現在持っているジュエルシードを囮にすれば案外すぐに会えるかもしれない。

「だからそんなに心配するな」
「うん!」

 俺の言葉に力強く頷いてくれる。
 その時

「準備ができましたから転送します」
「了解した」
「はい」

 リンディ提督の言葉に俺とクロノが頷き俺たちは再びアースラに戻っていった。

 アースラに戻ると同時にプライウェンを外套にしまうように霧散させる。
 とその時

「士郎君!!」

 いきなり腕をなのはに掴まれた。
 なのはは何も言わず俺の外套の袖を捲り上げる。

 そして、俺の腕を見て顔が真っ青になっている。
 気がつかれたか。
 なのはの行動にクロノとユーノの視線も俺の腕に集まる。

「な、なんだこの怪我は! エイミィ、すぐに救護室に連絡。
 士郎が負傷した!」
「えっ! わかった。すぐに連絡する」

 いや、そこまでしなくてもいいんだが

「クロノ、俺の腕よりリンディ提督の」
「ダメっ!」
「そうだよ。すぐに治療しなきゃ」
「艦長には僕から伝えておくから治療が先だ」

 クロノを先頭に、なのはに引き摺られるように救護室に連れて行かれる。
 吸血鬼の身体ならそれほど時間もかからずに完治出来るのだが、吸血鬼という事を言うわけにもいかないのでなすがままになる。

「傷はそれほど深くはないみたいだが、表面はボロボロだな。
 しばらくは動かさない方がいいね」

 救護室の男性にそう言われ、包帯を巻かれる。

「それにしても一体どこでそんな傷を?
 モニターで見てたがいつ傷を受けたか思い当たらないんだが」

 クロノが包帯を巻かれる俺を見てそんな事を言うが、なのはとユーノも頷いている。
 これはさっきまでの方がまだひどかったとは言わない方がいいな。

 なのは達が俺を治療室に連れて行った原因は俺の右腕にある。
 俺の右腕の二の腕辺りから下がまるで火傷を負ったかのようにボロボロになっているのだ。
 プライフェンを持っているときは気がつかれなかったが、霧散させるときになのはに右手を見られたのだ。

 この原因は単純にプライウェンの真名開放にある。
 聖マリアが描かれた聖楯。
 持つだけで死徒であるこの身にはダメージを負うのだ。
 では真名開放すればどうなるか?
 真名開放により放たれた聖楯の加護の力。
 当然それが死徒である俺を受け入れるはずもない。
 結果として護りの力は俺の腕を焼いたというわけだ。

 だがこれを正直に説明するとなると当然のことだが俺が吸血鬼という話もかかわってくる。

「この怪我は自分でやったものだ」
「自分で?」

 俺の言葉にクロノが眉をひそめる。
 まあ、こんな言い方をすれば意味がわからないだろう。

「俺が空を飛ぶ道具として使用した盾だが、アレに欠点がある」
「欠点?」
「ああ、能力としては他者を守る時に本来の力を発揮する盾なのだが、所有者を完全には守ることができないんだ」

 目を見開くなのは達。
 まあ、無理もない。
 この説明を聞けば誰でも盾として致命的である事はわかる。
 盾とは本来所有者を守るもの。
 それが他者を守る時に本来の力を発揮し、その際に所有者を守りきる事は出来ない。
 紛れもない欠陥品である。

「なんでそんなものを」
「空を飛ぶ事を優先したためだ。
 本来なら使う気はなかった」

 首をすくめてみせる。

「はあ、事情は分かった。だが少なくとも二度と使わないでくれ。
 こちらの心臓に悪い」
「そうだよ。心配したんだよ」
「……すまない」

 クロノがため息を吐きながら文句を言ってくる。
 適当に受け流そうと思ったのだが、さすがになのはに睨まれては敵わないので素直に謝っておく。

「それじゃ、士郎の治療も終わったし会議室に行こうか」

 クロノに連れられて治療室を後にする。

 それにしてもアースラに戻ってきた時も感じたことだが、なにやら他のクルー達が騒がしい。

「クロノ、これは何の騒ぎだ?」
「ん? ああ、海上にいる君達に魔法攻撃があった時に同時にアースラにも攻撃があったんだ。
 そのせいでアースラが損傷を受けた。そのせいだ」

 アースラにも攻撃?
 こんな特定の位置を掴みにくいだろうアースラを正確に狙い、それと同時に俺達の世界にも攻撃をする。
 一体どんな魔法だそれは

「詳しい事は会議室で一緒に説明するよ」
「了解した」

 会議室につくとリンディ提督が俺達を待っていた。
 そして、まず俺達が海上に出てからのアースラに起こった事を教えてもらった。
 まあ、教えてもらったといっても

 ・アースラが俺達とほぼ同じタイミングで攻撃を受けた事
 ・その攻撃でアースラが損傷して、今動けない事
 の二点ぐらいである。

 俺達の収穫としてもジュエルシードが三つ。
 フェイトとアルフは逃走。
 で俺達が所有していない八つはフェイトがすべて回収しており、現存している二十個はもうどちらかの手の中にあるという事である。

 なのはにはジュエルシードを囮にすればと言ったが、この作戦に管理局が賛成するかといえば賛成はしないだろう。
 なぜなら現状ではこの作戦には穴がある。

「さて問題はこれからね。
 士郎君、先ほどなのはさんにジュエルシードを囮にすればフェイトさんと接触できると言っていましたけど」
「現在の情報から推測しただけだが、ほぼ間違いないと思う。
 もっとも接触して奪われて逃げ切られるとどうしようもないのでな。
 作戦と呼べるようなものではないが」

 これが大きな穴である。
 接触したのはいいがジュエルシードを奪われ、逃げられてしまえばおしまいなのだ。
 俺の言葉にリンディ提督は何か考えて

「クロノ、事件の大元について心当たりがあると言ってたけど」

 壁際で話を聞いていたクロノに視線を向けた。

「はい。エイミィ、モニターに」
「はいは~い」

 エイミィさんの言葉と共に会議室中央のモニターに現れたのは一人の女性の映像。

「あら」
「そう、僕らと同じミッドチルダ出身の魔導師、プレシア・テスタロッサ」

 プレシア・テスタロッサ。
 フェイトと同じファミリーネーム。
 この女性がフェイトの母親か……

「専門は次元航行エネルギーの開発。
 偉大な魔導師でありながら、違法研究と事故によって放逐された人物です」

 次元航行エネルギー?
 そっちの方は俺には専門外だから特に気にすることではないか。
 違法研究というのが多少気にはなるが

「それにしても行き詰っていたが急に情報が出てきたな」
「プレシア・テスタロッサの名前だけは昨日ぐらいに出てきてはいた。
 だけどフェイト自身の戸籍がないことから今回の件の大元か判断ができなかったんだ。
 でもさっきの攻撃の魔力波動が登録データと一致したことからようやく確証を得られたというわけだ」

 なるほど。
 確かに余計な情報で混乱するよりも確証を持ってから情報を与えた方が効率はいいか。

「あの時、フェイトちゃんが母さんって
 それに驚いてるっていうより怖がってる感じでした」

 なのはが言うべきが迷いながらも発言したことによりこの女性、プレシアがフェイトの母親であるのは間違いないだろう。
 そして、怯えているというのは

「フェイトの情報についてまだ話してないことがある」

 アレの事が関係しているのだろう。

 俺の言葉にその場にいる全員が驚いた表情をする。

「士郎、まさか情報を隠蔽しようと」
「その意図はない。この情報は知らなくてもフェイトの捕縛や補足には何の影響もない」

 クロノが疑うのはもっともだ。
 だがこの情報があったからといってフェイトの補足自体には全く関係がない。
 あるとすればフェイトが管理局に捕縛された時の情状酌量を求める時である。

「フェイトと接触した時にジュエルシードを集める理由を問うたと言ったが、その時問う前にフェイトの治療を行った」
「治療?」

 リンディ提督が不思議に思うのも無理はないだろう。
 フェイト程の実力者で、アルフというサポートがいればジュエルシードが何かを取り込んだとしても怪我を負う事もまずないと言える。
 なのはとの闘いに関してもなのはの魔法は非殺傷設定なので直接傷を負う事はまずない。

「鞭によるものと思われる裂傷が多数あった。
 フェイトの使い魔、アルフによるとフェイトの母親にやられたと」
「そ、それって」
「……虐待という事ね」

 俺の言葉になのはは涙を浮かべ、リンディ提督は大きくため息をついている。
 クロノとユーノも言葉を発することが出来ないでいる。

 重い雰囲気ではあるがこちらもいくつか確認するべきところがある。

「リンディ提督、いくつか確認したい事があるのだが」
「ええ、構わないわ」
「まず先ほどのプレシアがアースラと海上に放った魔法は?」
「次元跳躍攻撃ね。言葉通り次元を超えて魔法攻撃を行うもの」

 そんな魔法まであるのか。

「その魔法は誰でも」
「いえ、体力的にも魔力的にもかなり消費するわ。
 並の魔導師では扱う事すらできない」

 なるほど。
 つまり仮に管理局と敵対しても海鳴にいきなり魔法を撃ちこまれる心配は低いか。

「この魔法の発射位置の特定は?」
「可能だけど、今回はアースラに受けた攻撃で一部機能不全を起こしたから特定は無理でした」

 なるほど今回は攻撃で無理だったが、位置を補足する方法自体はあるか。
 だが次も同じように攻撃してくるとも限らないし、フェイトを見失っては元も子もない。

「アースラの修理にはどれぐらいかかりますか?」
「修理と魔法攻撃に備えたシールド強化で二日ほどかしら」

 二日か。
 微妙な日数ではあるが

「フェイトとプレシアがすぐに動く可能性はどれぐらいだと思います?」
「すぐに動く可能性は低いと思うわ
 フェイトさんもプレシア女史も膨大な魔力を消費しているから、恐らく二日ぐらいは動けないはず」

 魔法に関してはリンディ提督の方がはるかに詳しい。
 さらにプレシアの情報を持っているのだからこの予想はほぼ確実だろう。

「二日でどうにかする必要があるという事か」
「そういう事ね。
 とりあえず士郎君になのはさん、ユーノ君は帰宅を許可します。
 アースラは修理で動けないし、特に士郎君となのはさんは学校をずっと休むのも問題でしょう」

 俺はどちらでも構わないのだが、確かになのはは問題だろうな。
 それにアースラの修理などに関しては役には立てない。

「了解した。一旦帰るとしよう」
「う、うん」

 なのはとユーノを連れて転送ポートに向かう。

 なのはも一回休息は必要だろう。
 フェイトが虐待を受けていたという事もショックだろうが、ようやく友達になりたいという思いに気付き、ぶつけることができたのだから。
 もっともその返事がまだもらえてないのが問題だが。

 それにしてもジュエルシードを囮にするという作戦はどうにかならないものか。

 フェイト一人ならばまだしもアルフというサポートがいれば逃げ切るのはそれほど難しくないだろう。

 確実にこちらが勝利するとなれば、俺が出ればいい。
 フェイトの命にかかわる可能性も高いが勝てる。

 だがフェイトの相手は俺ではない。
 あくまでフェイトの相手はなのはだ。

 そうなると手が足りない。

 フェイトに負けたとしても補足できる可能性をもっと上げる必要がある。

「……現状では手詰まりか」

 どこか重い空気を纏ったまま俺達は地上に戻った。 
 

 
後書き
続いて二話目でした。

次回更新予定は来週です。

ではでは 
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