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スーパー戦隊総決戦

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第二十話 戦いが終わってその一

                                 戦いが終わって
 最後の戦いの幕が開いた。解説のヤバイバとツエツエはマイクを前にしてまさにプロレス中継の乗りで実況解説をするのであった。
「さて、いよいよはじまりました」
「最後の最後の大決戦」
 まずはこう言う。
「この戦いどちらが勝つか」
「もっともそれは決まっていますが」
「我等十冥神とロン、そして血祭ドウコク」
「華々しい勝利を飾るでしょう」
「それではでおじゃる」
 ケガレシアはグラスに紅のワインを入れていた。
「皆で今から乾杯でおじゃるよ」
「うむ、勝利の前の祝いなり」
「そうするぞよ」
 ヨゴシュタインとキタネイダスもこれを言う。
「では。今は明るく楽しく観戦するなり」
「行儀正しくぞよ」
「さあ、戦闘機も出ています」
 ヒラメキメデスはガイアークのその戦闘機達を見ながら述べた。かなりの数だ。
「戦いは面白いものになるでしょう」
「そうですなあ。我等の外道衆も既にナナシを大勢出してます」
 巨大化している彼等も既に出ている。
「最後の最後に相応しい戦いになるかと」
「よし、ガオレンジャー達覚悟しやがれ!」
「遂に勝つ時が来たのよ!」
「こう言っていつも負けてるし」
「ええい、黙れ!」
「余計な突っ込みはいいのよ」
 ヤバイバとツエツエはテトムの突っ込みに怒って返す。
「百回打って倒れない木はないんだよ!」
「それも言っておくからね」
「嘘も百回言えばとは言わないのね」
 テトムはこの言葉で返した。
「それはないのね」
「嘘はあくまで嘘だろ」
「それ以外の何者でもないわよ」
 二人もそれはわかっていた。嘘は所詮嘘なのである。
「だからそれは言わないんだよ」
「私達だってそれはわかってるわよ」
「そうじゃな。嘘は嘘でしかない」
 シャーフーもこう言って頷く。
「真実は変わりはしない」
「だからだよ」
「嘘は言わないわよ」
 二人も変わってはいた。少なくとも嘘をつくような存在にはなっていなかったのである。このことはかなりいいことではあった。彼等にとっても。
「それでだよ」
「まずは外道衆のナナシが出たわね」
「戦闘機もな」
 戦いがはじまっていた。十体の巨大マシンにだ。ナナシと戦闘機達が襲い掛かる。
 その数はだ。かなりのものだった。
 それを見てである。まず言ったのはシンケンレッドだった。
「むっ、来たか」
「薫、ここはだ」
「わかっています。緒戦です」
 それだというのであった。
「緒戦を制してです」
「そのうえで、だな」
「ドウコクとの決戦はそれからになります」
 こう左右に並んで話をする。
「それで如何でしょうか」
「そうだな。それではだ」
「参りましょう」
「うむ、シンケンジャー」
 ここで言葉を発したのは薫のシンケンレッドだった。
「参る!」
 その剣を両手に持ち囲んできたナナシを斬っていく。これが合図になった。
 他のマシン達もだ。一斉に動いた。
「アノマロカリスの数はかなりですね」
「ええ、確かに」
 アバレッドがアバレブラックの言葉に頷いていた。
「凄い数ですね」
「あの最後の戦いの時よりも数は多いですが」
「気にすることはない」
 アバレブルーはそれは構わないとした。
「倒すだけだ、どれだけいてもな」
「そうね。世界を破滅させるわけじゃないし」
 アバレイエローはこのことは安心していた。あの時は世界を破滅させる為だった。だが今はそれは違う。世界は維持されるとわかっているのだ。それが楽だった。
「それだったら」
「来る敵は倒す、それだけだ」
 最後にアバレキラーが言った。
「どれだけ来てもな」
「おい、どれだけ来てもな!」
「ものの数じゃないっすよ!」
 ゴーオンレッドとゴーオンブルーもいた。
「戦闘機が千機や二千機いてもな」
「今の俺達には関係ないっす」
「そこまでいるかな」
「いないだろ」
 ゴーオングリーンとゴーオンブラックがこう話す。
 
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