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革命を知らない愚か者

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第三章

「無茶苦茶になって」
「酷いことも起こすわね」
「そこで酷い人も出るのよ」
「スターリンなりが」
「恐怖政治やったロベスピエールもでね」
「クロムウェルも」
「そう、ナチスだって言ってたわよ」
 彼等もというのだ。
「革命だってね」
「ナチスも」
「そうよ、だからね」
「革命って言うと」
「一見素晴らしいことでね」
「抑圧と階級から自由と平等ね」
「天国になる様で」 
 そう思われるがというのだ。
「地獄になるのよ」
「そうしたものね」
「ましてその革命を碌でもない連中が行ったら」
「スターリンとか」
「ヒトラーでもね」
 ナチスの彼もというのだ。
「クロムウェルやロベスピエールは滅茶苦茶真面目で清潔だったのよ」
「人としてはそうだったのね」
「腐敗とは無縁のね」 
 そう言っていいまでのというのだ。
「生活も質素で贅沢もしない」
「そんな人達だったの」
「私利私欲のないね、けれどね」
「大勢の人達を殺したのね」
「これが私利私欲しかなくて実は政治家としての能力もなくて」
 そうであってというのだ。
「嘘ばかり吐いて自分以外を食いものにする様な奴が起こしたら」
「とんでもないことになるのね」
「そんな奴が起こす革命なんてね」 
 それこそというのだ。
「とんでもない独裁国家で」
「独裁者だけが肥え太るのね」
「そうなるわ、国は滅茶苦茶になって」
「自由と平等なんてない」
「それも腐り果てた」
「最悪なものになるのね」
「そうなるわよ、それがわからないとね」
 静は強い声で言った。
「間違えるわよ」
「絶対によね」
「そうよ、間違えてね」 
 クッキーを食べている亜美に話した。
「馬鹿なことになるわよ」
「最悪地獄見るわね」
「殺されるかね」
「いいことは絶対にないわね」
「革命よりもよ」
 静はさらに言った。
「時間をかけてね」
「じっくり変えていく方がいいのね」
「漫画やアニメでもあるでしょ」
 こうもだ、亜美は言った。
「劇薬飲んで強くなろうとして」
「改造手術受けたり」
「そうしてね」
 それでというのだ。 
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