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八条学園騒動記

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第七百八十六話 海賊の食事その十二

「本当にね」
「エウロパっていう敵が必要なのね」
「連合共通のね」
 そうしたというのだ。
「だからエウロパは必要なんだ」
「連合にとって」
「嫌な連中でね」
「皆大嫌いだけれど」
「けれどね」
 そうであってもというのだ。
「必要なんだよ」
「連合がまとまる為には」
「若しエウロパがなかったら」 
 連合共通の敵がというのだ。
「今以上に連合の中でね」
「揉めて」
「もうね」 
 それこそというのだ。
「国家としてだよ」
「成り立たないの」
「そこまでね」
「揉める様になってるの」
「そうだと思うよ」
「そうね、これだけ揉める国よ」
 ペリーヌも確かにと頷いた。
「それならね」
「エウロパがなかったら」
「もう揉めに揉めて」
 蝉玉に話した。
「どうしようもない位にね」
「なっていたのね」
「そうだと思うわ」
 ペリーヌもというのだ。
「私もね」
「そうなのね」
「だからね」
「ペリーヌもそう思うのね」
「ええ、エウロパがないとね」
「連合は成り立たないのね」
「ピーターパンはね」
 彼はというと。
「ヒーローでなくなるだけで」
「やっていけるけれど」
「それでもよね」
「連合はね」 
 自分達の国はというと。
「エウロパがいないと」
「成り立たない」
「そうじゃない?」
 こう言うのだった。
「もうね」
「そこまでなのね」
「そう、敵がいないと国家で成り立たないとか」
 考えつつこうも言った。
「そうじゃないかしら」
「否定出来ないね」
 スターリングもこう返した。
「どの国もね」
「敵がいないと成り立たないかも知れないのね」
「連合がそうだしエウロパもね」
「連合がないと」
「どうなのかな」
 彼等もというのだ。
「あの国だけでやっていけるかな」
「難しい?」
「そうかもね、少なくとも連合はね」
「無理ね」
「敵がいないとね」
「エウロパっていう」
「そう、特に貴族がね」
 連合が否定している階級制度そのものの彼等がというのだ。 
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