ハッピークローバー
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第百五十八話 デマコーグその八
「中国は基本インディカ米よ」
「ジャポニカ米じゃなくて」
「当然インドもね」
インディカ米という名前だけあってというのだ。
「東南アジアもそうだし」
「タイ米ね」
「アメリカもね」
この国もというのだ。
「カルフォルニア米はインディカ米だし」
「何かやたら日本に売ろうとしていたっていう」
「あのお米もね」
「同じなのね」
「そうしたお米は合わないのよ」
「納豆には」
「他にはね」
理虹にさらに話した。
「お寿司もそうだしね、お握りも」
「インディカ米のお握りね」
理虹はお握りの名前が出て腕を組んで考えた、そうしてそのうえで中国の娘に対してこう言ったのだった。
「言われるとね」
「ピンとこないでしょ」
「お寿司もね」
「あるにはあるけれどね」
「インディカ米のお寿司も」
「けれどあんた達には合わないわね」
「日本人には」
「そう思うわ、それで納豆にもね」
「納豆巻あるけれどね」
その寿司のネタの中にはというのだ。
「あれも合わないのね」
「ジャポニカ米じゃないとね」
「そうなのね」
「そう、だからね」
それでというのだ。
「納豆は美味しくても」
「ジャポニカ米のものね」
「そうよ」
こう言うのだった。
「本当にね」
「そこまで気付かないわ」
「日本の食べものだから日本のお米に合うのね」
「そういうことね」
理虹に少し真剣な顔で述べた。
「つまりは」
「そうなのね」
「炒飯やカレーやピラフだってね」
「和食じゃないわね」
「インディカ米の方が合うし」
「実は」
「日本人は特にカレー魔改造して」
理虹にここでは笑って話した。
「自分のお料理にしたけれどね」
「インドのカリーとは別ものよね」
「炒飯もそうだけれどね」
「あんたの国のお料理の基本ね」
「その炒飯だってね」
「魔改造して」
「独自のものにしたけれど」
それでもというのだ。
「基本はね」
「インディカ米なのね」
「カレーとかはね」
「そうなのね」
「そう、まあ魔改造はいいけれどね」
中国の娘はそれはよしとした。
「かえって美味しくなるし」
「それでなのね」
「いいけれどね」
「そうなのね」
「考えたら」
こうもだ、中国の娘は言った。
ページ上へ戻る