シャーロック=ホームズの悩み
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第五章
「そうしたものだとね」
「受け入れるしかない」
「世の中が変わったと」
「昔は男性は誰もが吸っていたよ」
「吸わない方が少なかった」
「葉巻を吸う人もいたよ」
パイプでなくというのだ。
「そんな人もいたよ」
「チャーチル卿もだったね」
「あの人は随分な葉巻好きで」
「お風呂に入っても葉巻だった」
「随分と身体に悪いがね」
それでもというのだ。
「あの人はそうだった」
「本当に葉巻が好きだった」
「しかしね」
それがというのだ。
「もうだよ」
「今ではね」
「葉巻も少ない、男性でも喫煙者は減った」
「そうした人自体が」
「誰もが吸う時代どころか」
「少数派だね」
「そうなったよ、我が国でも」
ホームズは寂しそうに語った。
「僕もこの通りだ、中には止めろとね」
「言う人もいるね」
「身体に悪くて」
そうしてというのだ。
「しかもお金がかかるし周りに迷惑もかかる」
「悪いことしかないから」
「だからね」
それでというのだ。
「本当にね」
「止めた方がいい」
「そう言う人もいるよ」
今ではというのだ。
「最早ね」
「若しかしたら法律で禁じられるかもね」
煙草を吸うことはとだ、ワトソンは話した。
「今後は」
「それは嫌だね」
ホームズは暗い顔になり応じた。
「僕達喫煙者にとっては」
「地獄かな」
「吸わない人にはいいね」
今では多数派になった彼等にはというのだ。
「何も関係ないしむしろね」
「嫌な煙草を吸う人がいなくなる」
「いい社会だよ、ただこれからお店で買うには」
「苦労するね」
「どうしたものかな、あのお店も何時まで置いているか」
「それならだよ」
ここでワトソンはホームズに知恵を出した。
「インターネットの通販でだよ」
「買うことだね」
「そう、そして」
そのうえでというのだ。
「パイプも煙草の葉もね」
「買うことだね」
「軍隊のレーションもあるんだ」
インターネットの通販ではというのだ。
「だからだよ」
「そちらで買うこともだね」
「一つの手だよ」
こう言うのだった。
「今はね」
「ならそうしようか」
ホームズもそれならと応えた。
「僕もね」
「今はインターネットの通販でだよ」
「何でも買える」
「それこそ古本屋で手に入らない様な本でも」
それでもというのだ。
「手に入るからね」
「便利なものだね」
「だからパイプも煙草も」
ホームズにとっては欠かせないこうしたものもというのだ。
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