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世界の礎

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第一話その十一

「家畜をだ」
「用いますか」
「幸い駱駝も家畜化されているが」
「駱駝をですか」
「多く用いる、また牛もだ」
 この家畜もというのだ。
「多く入れる、馬もな」
「多く入れますか」
「そして荷物を運ばせ」
 そうしてというのだ。
「また畑仕事にもだ」
「用いるのですか」
「そうしていって用いてだ」
「役立てるのですね」
「そうする、そうすればより働いた結果が出る」
 そうなるというのだ。
「畑はよく耕されものも多く運べる」
「だからいいのですね」
「そうだ、あと馬に乗ってだ」
 そうもしてというのだ。
「用いる、軍にもな」
「馬をですか」
「入れる、これは後で大々的に進める」
 軍に馬を入れることはというのだ。
「そうする」
「馬に乗ってですか」
「暫くしてな、米やジャガイモにだ」
 農業だけでなくというのだ。
「法、道や橋だけではない」
「他にもですか」
「多くのものを入れてだ」
 国にというのだ。
「発展させる、そうしてだ」
「国を大きくしていくのですね」
「今はな、そしてな」
 義青はさらに話した。
「まずはチグリス=ユーフラテス川流域を統一する」
「この辺りをですか」
「そうする、それからだ」
 義青はこの世界のこの地域の地図を自身の頭の中に出した、そのうえでカニに対してさらに言うのだった。
「さらに勢力を拡大するが」
「まずはですね」
「この二つの川の流域をだ」
「統一しますか」
「その為の第一歩だ」
「今は」
「それを踏み出したばかりだ」
 こう言うのだった。
「我々はな」
「一歩を」
「そうだ、米やジャガイモや玉蜀黍は大きいな」
「非常に」
 カニはまさにと答えた。
「街に水路を入れ堤防をもうけ」
「城壁もよくしてな」
「法や術も整えましたが」
「しかしそうしたことはだ」
「第一歩ですか」
「そうだ、まして我々はまだウルとその周辺だけだ」 
 その勢力圏はというのだ。
「それならだ」
「尚更ですか」
「第一歩をな」
「踏み出したばかりですか」
「千里のな、まだまだやるべきことが多く」
 そうであってというのだ。 
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