星河の覇皇
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第八十七部第四章 首相官邸にてその五十一
「そしてアッチャラーン首相もまた」
「味方ならですね」
「この上なく頼りになります」
まさにというのだ。
「そして敵ならば」
「これ以上はないまでに厄介ですね」
「そうした敵です、粘り強く頭の回転が早く」
「そして隙を衝いてくる」
「そうしたです」
こう話したのだった。
「強敵です」
「その時はですね」
「タイという国もそうであり」
そしてというのだ。
「首相もです」
「中央政府においても」
「実に」
小柳は率直に述べた。
「なら私もです」
「隙を見せないで、ですね」
「ことにあたります」
「そうですか」
「はい、そして」
そのうえでというのだ。
「我が国は我が国の国益を手に入れます」
「日本のそれを」
「そうします」
必ずとだ、小柳はまた述べた。
「それが政治家の務めなので」
「義務ですね」
「それは内相も同じですね」
「政治家は国益をもたらすものです」
金もそうだと答えた、そこには政治家としての確かな考えと理念があった。それを以て小柳に答えたのだ。
「ですから」
「連合全体にですね」
「国益をもたらす様にです」
「働いておられますね」
「そうしています」
実際にというのだ。
「今も」
「左様ですね」
「中央政府は連合全体の国益を考え」
「その獲得を目指していますね」
「常に、ですが」
「それでもですね」
「日本の国益はまた違いますね」
このことを小柳に話した。
「そうですね」
「はい、日本は日本で」
またというのだ。
「国益があります」
「同じ連合であっても」
「確かに連合の中にありますが」
日本という国はというのだ。
「しかしです」
「それでもですね」
「日本だけの国益もです」
「存在しますね」
「その日本の国益を手に入れる為に」
まさにその為にというのだ。
「日本政府は動いていまして」
「その為にですね」
「中央政府と対することもあり」
「それが今ですね」
「左様ですね、では」
「これより」
「はい、お互いにですね」
「国益を求めていきましょう」
「それぞれの立場で」
こう話した、そしてだった。
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