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星河の覇皇

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第八十七部第四章 首相官邸にてその三十八

「私はそういったものもです」
「お好きですね」
「はい」
 金に微笑んで答えた。
「内相は和食もお好きと聞いていますが」
「やはり祖国の料理が一番ですが」
 韓国料理がというのだ、この時代でも韓国料理は極めて辛い。その辛さは連合随一とさえ言われている。
「和食もです」
「お好きですね」
「はい、韓国料理ですとチゲが好きで」
 この鍋料理がというのだ。
「他には冷麺や参鶏湯も」
「参鶏湯もですか」
「好きです、いい薬膳料理ですね」
「そうですね、非常に滋養にもいい」
 小柳も参鶏湯についてこう述べた。
「素晴らしいお料理です」
「そして和食はです」
「お刺身に天麩羅に」
「それに冷奴にです」
「湯葉ですか」
「左様です。それに焼き魚も好きで」
 こちらもというのだ。
「ホッケや秋刀魚もです」
「そうなのですね」
「それでこちらでもよく食べています」
 太陽系でもというのだ。
「夏はお素麺も」
「いいですね、私もお素麺は好きで」
 素麺と聞いてだった、小柳は明るい顔で述べた。
「夏はです」
「よく召し上がられますか」
「そうしています」
「そうなのですね。ですが」
 ここで金は少し暗い顔になって述べた。
「私が和食も好きで日本に対して特に強硬なことを言わない」
「そのことがですか」
「祖国では不評だとか」
「あちらではそうでしょうね」 
 小柳もわかることだった、小柳も日本の政治家しかも閣僚を務めている人間である。それでわからないもっと言えば知らない筈のないことだった。
「韓国ではまず日本に対してどうか」
「それが政策の第一にあります」
「外交だけではないですね」
「貿易や産業もそうで」 
 それでというのだ。
「そしてです」
「他の分野でもですね」
「軍事もそうで内政も」
「日本ではどうなっているかで」
「そこから考えて」
 そうしてというのだ。
「そしてです」
「ことを進めていきますね」
「自国はどうか見て」
 金は韓国のことをさらに話した。
「次に日本ではどうか」
「日本より劣っているならですね」
「必死になります」
 それぞれの分野でそうなるというのだ。
「道路の建設一つでも」
「日本より距離や技術で劣っているなら」
「それならです」
 まさにというのだ。 
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