スーパー戦隊超決戦
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第三十七話 ドクターマンの決断その九
「俺もな」
「誰だってそうですよ」
「だから嘘は吐かない」
そうしているというのだ。
「決してな」
「隠しごともですね」
「しない」
そうだというのだ。
「今もな」
「そうなんですね」
「それでだ」
そしてというのだ。
「はっきりと言った」
「それが言霊になってもですか」
「言う」
「ううん、それはかなり困った体質ですね」
「そもそも嘘を吐くと死ぬなんてね」
鬼頭がここでまた言った。
「普通ないしね」
「だから大変なことになっているわね」
ソノニが言ってきた。
「死んだりして」
「そうなのよね」
「確かに正直は美徳だけれど」
「死ぬのはあんまりよね」
「嘘を吐くとね」
「実際にそうした体質だからな」
桃井本人の言葉である。
「受け入れている」
「それで周りにも言うのね」
「周りは受け入れなくてもいい」
特にというのだ。
「俺自身のことだからな」
「そうなのね」
「そしてだ」
桃井はさらに言った。
「一つ思うことだが」
「何?」
「ギアのことも調べるな」
鬼頭に対して問うた。
「やはりな」
「ええ、あんたが言う通り戦う可能性はゼロじゃないから」
鬼頭も認めることだった。
「だからね」
「それなら念入りにだ」
「調べるの」
「そうするべきだ」
絶対にというのだ、桃井はここでは固い信念を以て鬼頭に話した。聞けばその口調は普段より強いものになっている。
「ギアもな」
「敵になる可能性があれば」
「どの組織もそうすべきでな」
「ギアもなのね」
「そういうことだ」
「抜かりなくなのね」
「その通りだ」
まさにという返事だった。
「戦うからにはな」
「何かだ」
カニスカはいつもの調子で言う桃井を見て言った。
「この男はぶれないな」
「いや、個性が強過ぎてよ」
鬼頭はカニスカに眉を顰めさせて説明した。
「変わり様がないのよ」
「このままか」
「変わってもね」
そうなろうともというのだ。
「この個性のままよ」
「変わるか」
「成長してもね」
「そのままか」
「この個性、性格はね」
あまりにも強いそれはというのだ。
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