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闇賭博には用心

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第一章

                闇賭博には用心
 徳晃無頼はニュースキャスターである、膨れ上がった顔に細い目に黒髪は縮れている。背は一七二位で太っている。
 趣味はギャンブルだ、兎に角だ。
「あの人酷いな」
「最低だな」
「金に汚くて」
「ギャンブルに夢中で」
「しょちゅう散財してな」
「無茶苦茶な生活してるぞ」
 周りはそのギャンブル狂に顔を顰めさせていた、普段の発言や態度も酷くだ。
 彼をよく言う者はいなかった、そして周りに人はいなかったが。
 彼はギャンブルばかりしていった、仕事をしていないならギャンブルの話をするか実際に行っていた。
 そんな彼がだ、ある日だった。
 その筋の者からだ、こう誘われた。
「へえ、あたるとかい」
「凄いんですよ」
 その筋の者は雀荘彼がよく行く店で話した。
「もうルートが」
「そうなんだね」
「それでどうですか?」
 こうも言ったのだった。
「今度」
「やるよ」
 ギャンブル狂いでモラルもない徳晃はすぐに乗った。
「じゃあ紹介してくれるかな」
「どうぞ」
 その筋の者はにやりと笑って応えた、こうしてだった。
 徳晃はある店に案内されてそこで様々なギャンブルを楽しんだ、ルートは確かに高く彼にとっては最高だった。
 だがその彼を見てだ、職場のテレビ局の同僚達はひそひそと囁いた。
「あの人まさかな」
「違法賭博やってないか?」
「最近変な人とよく一緒にいるし」
「怪しい場所に出入りしているそうだし」
「まさかな」
「そうしてないか?」
 こう噂した、そして。
 警察にもその話が届いた、それでだった。
「がさ入れするか」
「そうするか」
「あの人つけてな」
「再起違法賭博の取り調べもしようと思っていたし」
「それならな」
「やるか」  
 内部で話してだった。
 そうして彼を密かにマークしてだった。
 調べていきそうして遂に店に踏み込んだ、そこで彼ごと違法賭博の店を摘発した。それを受けてだった。
「やっぱりやっていたか」
「モラルのない人だからな」
「それもギャンブル狂いで」
「違法賭博に手を出していたか」
「その筋の人に誘われて」 
 職場のスタッフ達は誰もが思った。 
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