後輩と結婚
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第二章
実際に何もなかった、だが大学時代の友人に彼女いないのならと強引に合コンに誘われてであった。
それに参加すると小清水がいてだった、その時はお互い挨拶程度で何も言わなかったが翌日小清水は仕事中こっそりと聞いてきた。
「あの、先輩お相手は」
「いないよ」
「私もです」
「そうなんだね」
「はい、募集中です」
こう言うのだった、この時もそれだけだったが。
暫くしてから小清水が会社帰りに一人で居酒屋に行くとだった。
入り口でばったりと吉川に出会った、彼は自分から言ってきた。
「実は今から一人で飲むんだ」
「私もです」
「ううんと、じゃあ一緒に飲む?」
吉川は先輩として言った。
「ここ二人から食べ飲み放題やるし」
「それじゃあ」
「二人で飲む?その方が安いしね」
「そうですね、私も飲む方ですし」
「それならね」
こうしたやり取りをしてだった。
二人で飲んだ、それが縁となり。
二人は合コンのこともあってそれでプライベートでも付き合う様になった、そうしてそこからであった。
「今度結婚するのか」
「お互いの親には紹介したよ」
吉川は同期に答えた。
「もうね」
「そうなんだな」
「うん、だからね」
それでというのだ。
「これからはね」
「一緒に仕事してか」
「同棲もはじめたし」
「夫婦で暮らすんだな」
「そうするよ、しかし仕事は仕事で」
吉川は同期と一緒に飲みながら苦笑いで話した。
「プライベートはプライベートと思っていたら」
「それがだな」
「うん、もうね」
それこそというのだ。
「一緒になったよ、ただ結婚したら部署は変わるみたいだし」
「流石に夫婦一緒にとはいかないな」
「同じ部署ではね、けれどこれからは」
「先輩後輩じゃなくてか」
「夫婦だよ、世の中どうなるかわからないね」
「全くだな」
同期も確かにと頷いた、そうしてだった。
吉川は小清水と同棲する様になりやがて結婚した、それからは夫婦で仲よく暮らした、もうお互いに苗字を呼び合うのではなく名前をちゃんやさん付けで呼び合う様になった。そうして幸せに暮らしていった。
後輩と結婚 完
2024・10・16
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