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星河の覇皇

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第八十七部第二章 膠着状態に入りその六十一

「かなり発展しますね」
「サハラも」
「それではどういった発展になるか」
「それも見ものですね」
 こうした話もしてだった、連合軍の士官達は。
 アバダン星系のオムダーマン軍の基地の中を見てだった、その後は。
 試しにレーションを食べたのだが。
 彼等はテーブルを囲んでこう言った。
「これは」
「どうにもですね」
「オムダーマン軍のレーションですが」
「味は粗末ですね」
「そう言うしかありませんね」
「かなり酷い味です」
 実際に食べてみての言葉である。
「連合では考えられません」
「とてもです」
 それこそというのだ。
「調味料がどうも」
「質が悪いですね」
「食材も悪いです」
「また調理の仕方もです」
「随分悪い様ですね」
「これは食べられません」
「我々では無理です」
 連合の者達にとってはというのだ。
「連合のレーションと違い過ぎます」
「味があまりにもお粗末で」
「栄養的にはよくとも」
「この味はないです」
「何もかもが駄目です」
「食事も技術ですね」
「それが大いに関係ありますね」
 このことを実感しての言葉だった。
「三百年程前の技術では」
「我々から見てそうした技術で作っていれば」
「味も粗末な筈です」
「食感も悪いです」
「サハラのレーションは味覚は、と聞きますが」
「オムダーマン軍もですね」
「非常に悪いですね」
 こう話したがそれでもだった。
 彼等はそのレーションをジュースで何とか流し込んで食べ終えた、そうしてからあらためて話をした。
「貰っているだけに食べない訳にはいかない」
「そこは辛いですね」
「どうしても」
「それで食べましたが」
「二度と食べたくないですね」
「出来れば」
 こう話したのだった。
「しかも量も少ないです」
「連合軍のレーションと比べて」
「これではおやつです」
「おやつ程度です」
「それ位でしかありません」
 その量もというのだ。
「味も量も連合の水準に及びません」
「それもかなり」
「このこともわかりましたね」
「アッディーン大統領も召し上がられているそうですが」
「粗食というあの方らしい」
「他の将兵と同じ食事とは」
「国家元首ともなれば」
 それならというのだ。
「専属のシェフがいるものです」
「そしてその料理を口にしますが」
「それでもレーションを召し上がるとは」
「流石ですね」
「ですが我々にとっては」
 連合の者達の場合はというと。 
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