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ハッピークローバー

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第百四十話 ささやかなご馳走その七

「そうした風にね」
「感じるよね」
「何でも横浜は」
 この街のこともだ、留奈は話した。
「これといってね」
「そうは感じないみたいだね」
「そうみたいね」
「千葉もね」
「そうみたいね」
「よく埼玉が言われるけれど」
 この県がというのだ。
「田舎とか」
「あそこ田舎かしら」
「漫画とかのネタでね」
「東京と比較されて?」
「それでね、けれどね」
 その埼玉県もというのだ。
「別にね」
「関西人から見て合わない訳じゃないのね」
「結構いい場所らしいよ」
「そうなのね」
「都会だしね」
「プロ野球の球団もあるし」
「そう、西武ライオンズがね」
 パリーグのこのチームがというのだ。
「だからね」
「田舎かっていうと」
「これがね」
 その実はというのだ。
「あまりね」
「違うよね」
「埼玉都会よ」
「さいたま市にしても」
「それで所沢市もね」
 西武ライオインズの本拠地であるこの街もというのだ。
「そんなネタにされる位かっていうと」
「違うわね」
「何でかね」
 留奈は首を傾げさせつつ言った。
「埼玉県言われるけれど」
「田舎だって」
「田舎自体悪いことでもないし」
「それで埼玉県もね」
「充分以上に都会でしょ」
「あそこはね」
「むしろ東京じゃないから」
 だからだというのだ。
「いいでしょ、昔はライオンズ滅茶苦茶強かったし」
「ああ、西武凄かったね」
 伊東もそれはと返した。
「八十年代、九十年代ね」
「殆ど毎年日本一だったわね」
「それでうちの叔母さんファンで」
「そうなの」
「うん、セリーグは阪神で」
「パリーグは西武なのね」
「元々阪神ファンだったけれど」
 それがというのだ。
「パリーグにも興味持ってね」
「西武応援する様になったのね」
「同じネコ科だから」
「虎とライオンはね」
「だからね」
 その関係でというのだ。
「西武も応援していて」
「それでなのね」
「そう、それでね」
 その為にというのだ。
「毎年バーゲンに行っていたそうだよ」
「西武百貨店ね」
「毎年みたいに日本一になって」 
「百貨店がバーゲンになって」
「大喜びで行ってたそうだよ」
「そうだったのね」
「子供の頃から学生時代は」
「丁度西武が強くて」
「秋山さんや工藤さんがいて」
 選手はというのだ。 
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