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第百四十話 ささやかなご馳走その一
第百四十話 ささやかなご馳走
留奈は伊東を家に呼んだ、そしてだった。
一緒に飲むがこの時にだった。伊東は自分達が囲んでいるテーブルの上に置かれている料理を見て言った。
「お野菜にお魚にね」
「豪勢よね」
「お魚は僕が持って来て」
「お野菜は私の親戚が送って来てくれて」
「それでお料理したけれど」
「いい感じね」
「美味しそうだね」
伊東はにこりと笑って言った。
「サラダもお刺身もね」
「そうね」
「お刺身はうちのお母さんが切ってくれて」
「唐揚げも持って来てくれたわね」
「これね」
小魚のそれを見つつ言った。
「どっちも今日親戚が持って来てくれたんだ」
「釣りがお好きな」
「丁度よかったよ」
「本当にね」
「それでお野菜はうちのお母さんがね」
「サラダにしてくれて」
「あとジャーマンポテトにもね」
ジャガイモはそうなっている。
「してくれたし」
「今から食べよう」
「そうしましょう、お酒はね」
留奈はこちらの話もした。
「お互い持って来たわね」
「焼酎とか梅酒をね」
「ええ、じゃあ今からね」
「運動会の打ち上げでね」
「一緒に飲もう」
「そうしましょう」
二人で話してだった。
そのうえで乾杯して飲みはじめた、二人で刺身に唐揚げ、サラダにジャーマンポテトを楽しむがその中でだ。
ふとだ、留奈はこんなことを言った。
「お魚ハマチだけれど」
「お刺身はね」
「ハマチいいわね」
その刺身を食べつつ笑顔で言うのだった。
「本当に」
「何でも大きなのが何匹か釣れたから」
「一匹なのね」
「うちハマチが好きだから」
それでというのだ。
「持って来てくれたんだ」
「それがこのハマチで」
「それでお母さんが三分の二持って行けって言ってくれたんだ」
「三分の二もなの」
「お父さん今出張でうちにいないから」
「それでなの」
「僕と留奈ちゃんで三分の一ずつで」
そうであってというのだ。
「それでね」
「三分の一はおばさんね」
「そうなんだ」
「公平になのね」
「うん、ただ唐揚げはね」
こちらの料理も見て話した。
「全部持って行けってね」
「言ってもらったの」
「それで僕は少し残して」
「おばさんのところに」
「こっちに来たんだ」
「そうなのね」
「うん、それで来たら」
「私の方はお野菜をね」
「用意してくれたね」
「そうなの、ただサラダは身体にいいけれど」
こうもだ、留奈は言った。
「それだけだとお酒のおつまみにはね」
「ちょっと弱いね」
「だからお豆腐を入れて」
そうしてというのだ。
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