博士の挑戦状
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第百七十三話
第百七十三話 ブリーフ13について
小田切君は洗濯物を干した後一息ついた、博士はその彼それにライゾウとタロに研究室のリビングで一緒に紅茶を飲みつつ言った。
「ブリーフ13じゃが」
「ああ、あのスナイパーですね」
小田切君は紅茶を飲みつつ応えた。
「ド変態の」
「トレンチコートを着ておってな」
「その下は裸ネクタイでしたね」
「靴と靴下は履いておるがな」
それでもというのだ。
「その下はブリーフ一枚じゃ」
「しかも白で」
「おまけに一切洗濯しておらんな」
「そんな恰好でしたね」
「あんなファッションは論外じゃ」
博士は言い切った。
「時にトレンチコートを着ずに歩いておる」
「ってそれ裸にネクタイで白ブリーフ一枚かよ」
ライゾウはその時の彼の恰好をすぐに理解した。
「もうそれってな」
「完全に変態だね」
タロもこう言った。
「どう見ても」
「警察呼ぶべきだな」
「それで精神病院に入れるべきだね」
「わしは間違ってもじゃ」
博士は二匹にも話した。
「こうした格好はせん」
「いや、したら駄目だろ」
「絶対にね」
二匹は博士に即座に言った。
「そんな恰好はね」
「普通に警察来るだろ」
「博士って警察何とも思ってないけれど」
「そんなことで警察と揉めたくないよな」
「わしはマッドサイエンティストで変態ではない」
博士はこのことを強調した。
「だからじゃ」
「それでだよな」
「そうした格好はしないね」
「それで外歩かないよな」
「絶対に」
「左様、どういう訳か知らぬがな」
博士はさらに話した。
「あの者はああしたファッションを貫いておるのじゃ」
「訳がわからねえな」
「何でそんなファッションなんだろうね」
「やっぱり変態だからか」
「そうしたファッションなんだね」
「それ以外考えられないよね」
小田切君もこう言った、そうしてその変態としか思えないスナイパーについてさらに話していくのだった。
第百七十三話 完
2024・6・7
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