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第2話「状況把握」
前書き
ネオ・代表05−1です。第2話「状況把握」となります。
どうぞ、ご覧ください。
状況把握に努め、既に1週間が経過した。
あぁ、そうだ。
状況把握していた、そして今後も行っていくそのリストがあったな。確認も含めて閲覧しておこう。
ーーー
【状況把握リスト】
・敵対ギルドへ差し向けた艦隊の所在ならびに天体兵器(超兵器とも呼称される)の所在
・現在地
・元の世界、地球に帰還出来るのか?
・現有戦力
・etc…。
ーーー
以上が、状況把握リストの内容だ。
先ず、一つ目。
WSOゲームが永久終了する瞬間まで、敵対ギルドへ差し向けていた艦隊と天体兵器の所在に関してであるが、…何の成果も得られませんでしたーッ!!(*某進撃の巨人に登場する元団長風)
唯一得られたのは、あれだ、反応消失しているということだ。
艦隊と天体兵器の位置情報だって、同様に無いのだ。
我がギルドの戦力の殆どが手元に無いこの状況。…敵対ギルドが報復にやって来たら、フルボッコ間違いなしである。
ちなみにであるが、敵対ギルドは一つや二つではない。
敵対ギルドは、何百もある。
ふふふっ、楽しかった!
あ〜はっはっはっはっ!……こんな現象が起きるなんぞ微塵も想像なんてしていなかったのだから、仕方がないというものである。いや、本当に。
つまり、だ。
全ての艦隊と全ての天体兵器は手元に無い。その事実に私は、嫌でも認識させられる。
…本当、なんでこんな事に……シクシクと泣こうと決意したのは内緒だ。
次に、2つ目。
現在地だ。
此処はいったい何処なのかだが、…悲しいことに、分からんとしか。
いやだって、そうだろう。いつもなら眼前に薄いウィンドウが展開され、マップが表示される筈が今もなお眼前に現れていないし、要塞に記録してある銀河地図も、全然知らない銀河系であるからか、役に立たない。
一応、どこかの太陽系に属しているのは分かる。
何ならポツンっと浮かぶ準惑星ケレスと同等の準惑星が、我が要塞近隣にあるということも分かる。
周囲の状況をより明確に把握する為、調査隊を出動させた。
調査の結果、この太陽系は地球が属する太陽系ではなかった。
惑星そして衛星の数は地球が属する太陽系と同じであれど、違う。
ということは、だ。
私含む地球人類が誕生した宇宙なのか、それとも観測されていない、多元宇宙の何処かなのかは断言出来ないが、この太陽系は絶対に地球が属する太陽系でないのは間違いなし。
簡単に纏めると、宇宙旅行に該当するだろう。
……こんな宇宙旅行があって溜まるか!!
……ふぅ。
3つ目は、元の世界に戻れるのか、だ。
……これに関しては何とも言い難い。
ネガティブともポジティブとも、そのどちらかも判別しずらい。
前提として地球と同宇宙の何処かなら、まだ帰還できる可能性はあるだろうが、…正直なところ現状では0に等しいだろう。
それだけならまだしも、世界移動をしているなら、尚のこと不可能。
地球がある座標は、持ち合わせていない。
仮にその方法を確立出来たとして、座標が分からなければ宇宙で米粒一つを探すようなもの。
ネガティブかポジティブか、そのどちらを述べるならば……帰還は………ネガティブ寄りだろう。
だがそれでも、可能性が一つでもあるのなら、行動しなくてはならない。
オラ、ワクワクすっぞ!……私はこんなキャラではない、きゃー、恥ずかしい!
ごほん…。
さて、最後に4つ目は…現状の戦力についてだ。
1つ目の通り、敵対ギルドへ差し向けた艦隊と超兵器は手元に無い。
現状の戦力は限られている。
無論、戦力補充はここ1週間ある程度回復した。
とはいえ、だ。
資源が満足といって良い程無い為、しばらく戦場の主力はフリゲート艦が中心となるだろう。
保有する艦艇数は造船中を除き、合計で二百隻ちょっと。
この戦力はフリゲート艦ではあるものの、フリゲート艦の構成次第では、駆逐艦中心そして巡洋艦を旗艦とした艦隊と、渡り合える程の戦力だ。…ただし、多数の敵艦隊となると話は別だが。
ちなみに我がギルドの戦力は、WSOを初めたばっかりのギルドを一方的に蹂躙出来る程の戦力を保有している。
以上で、状況把握リストの内容だ。
そして現在も行っているもの、リストを纏めた。
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【今も行っている事リスト】
・資源確保
・軍拡
・本拠地を確保
・引き続きこの星系の調査
・etc…。
ーーーー
以上が、その内容だ。
資源確保に赴いた採掘艦は、現在も採掘艦による採掘が行われている。
採掘艦は【X8小型汎用艦】を使用。
X8小型汎用艦の外見は、SFバージョンの輸送船を彷彿させるような外見だ。
色は黄色と黒が基調となっている。
X8小型汎用艦は小型倉庫を備えている他に汎用艦ロボットポットが2室あり、汎用艦ロボットポットより汎用UAVを放出し、資源の採掘ならびに採取を行うことが可能で、更に建物の建設も行うことが出来る。
また、基本的な防衛火力として、有砲身型の45mm砲をx2装備している。
とはいえ、単艦だと何かあったら心配。
単艦ではなく護衛艦隊と共に採掘、そして採取を今も行っている。
WSOでもそうだったが、随伴する艦艇がいれば、採取した資源がX8小型汎用艦に納まりきらなくとも、その随伴する艦艇にも積載することが可能なのである。
随伴する艦艇があれば、そして積載量が高い艦艇であれば有る程、積載する上限が上がるのだ。
資源採掘と採取し、上限まで積載し次第帰還し要塞に納め、納めた後は資源採掘と採取へ戻る。
そのルーティンを繰り返しだ。
資源確保はX8小型汎用艦だけでない。
この星系中に採掘ステーションを建設予定し、更に資源を確保していく次第だ。
2つ目の軍拡だが、それに関しては現在も続行中だ。
3つ目の本拠地確保だが、星系調査が済み次第だ。
本拠地といったらこの要塞があるのだが、この要塞は要塞ごと移転する。
本拠地は大陸型惑星の予定だが、未だこの星系調査の最中の為、終わり次第この要塞は直ちに移転する。
そしてそろそろ、本要塞は移転準備が間もなく完了する。
最後に4つ目だが、引き続き星系調査は行われている。
そろそろ、か?
「ギルド長、報告ガアリマス」
OOMコマンド・バトルドロイドが報告にやって来た。
「星系調査ガ完了、並ビに本要塞の移転準備が完了シマシタ」
「本拠地となる惑星の調査も、完了したか?」
「ハイ、完了シマシタ」
そうして、調査報告がOOMコマンド・バトルドロイドより語れ始めた。
この星系は地球が属する太陽系と、同数の惑星があること。
人類の環境に適する惑星が一つあり、その惑星は衛星軌道上には月とほぼ同じの衛星が確認された事。
etc…。
「報告ハ以上トナリマス」
「そうか」
本拠地となる惑星。
その惑星は地球と瓜二つであることが、最後にそう報告された。
「遂に終わったか」
静かに目を閉じる、その時間は10秒。
そして、カッと目を見開き、声高に言い放つ。
…癖なんだ、許せ。
「これより本要塞は移転シークエンスに入る!」
「ラジャラジャ」
「第1、第2艦隊を除き、展開している全ての艦隊は直ちに宇宙港へと戻れ!」
「ア〜、X8小型汎用艦トソノ護衛艦隊モデスカ?」
「そうだ、直ぐに取り掛かれ」
「ラジャラジャ」
命令を確認したOOMコマンダー・バトルドロイドは上下に首を振り、足早で去る。
その直後、要塞司令部は忙しくなった。
こうして、本要塞は地球と瓜二つの惑星軌道上へと移転したのだった。
〜〜〜本要塞移転後から3日後〜〜〜
フフっ、司令官席に座り、優雅にコーヒータイムを勤しむ私。
コーヒーカップを口に近づかせ、匂いを楽しみながらちょびちょびっと飲んでいく。
その姿はまるで貴族令嬢のようであるが軍服姿ではなくドレス、コーヒーでなくティーであれば更にだろう。
平和って良いな〜。あぁ、コーヒーが美味い、最高かな。
『緊急警報!緊急警報!未確認物体を確認!太陽系内に未確認物体を確認!』
「…っ!?ゴホッゴホッ!?」
突然の事に喉が詰まってしまったのか、咳き込んでしまい、更にはうっかりコーヒーカップを離してしまう。
重力に従い床へと落下し、パリンっと音を立ててコーヒーカップは無残に割れ、中身の黒い液体をぶち撒けた。
……訂正する。平和が、終わった。
あぁ、コーヒーが…!?……ではなく、あぁっ、遂にこの時が!?
後書き
現状公開可能な状況:バトルドロイド
B1バトル・ドロイド
全高1.93メートル
ボディ色、ボーンホワイト
武装
・【データ閲覧制限】
概要
使用されているヒューマノイド型ドロイドである。異星人の骨格を参考にして製造されており、骸骨のようである。見た目と裏腹にどこか人間くさいお茶目でユーモアがあるドロイドである。
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さてさていかがだったでしょうか。至らないところもあるかと思いますが、温かい目で観ていただけると嬉しいです。ご意見、ご感想お待ちしております。次回もお楽しみに!
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