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合コンのモブ

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第二章

「本当にね」
「だから言っただろ、雑草なんて草はないんだ」
「じゃあモブもなんだ」
「ないんだ」 
 そんな言葉はというのだ。
「全くな」
「そうなんだね」
「お前はお前だ」
「堀勝太郎なんだ」
「そうだ、別に意識して目立とうと思わなくてもいいがな」
 それでもというのだ。
「モブだとか引っ込まなくてもな」
「いいんだね」
「そうだ」
 まさにというのだ。
「そうしたものだ」
「そうなんだね」
「だからだ」 
 西原はさらに言った。
「お前はそんなこと思うな」
「これからは」
「そうだ」
 絶対にというのだ。
「いいな」
「そうすることだね」
「そしてだ」
 そのうえでとだ、西原はさらに言った。
「また参加するな」
「合コンに」
「ああ、女の子達からも人気が出たしな」
「それでだね」
「お前が謙虚で穏やかでな」
 そうした人間でというのだ。
「歌が上手だからな」
「それでだね」
「人気が出たからな」
 だからだというのだ。
「またな」
「出ればいいんだね」
「そうだ、考えていてくれるか」
「うん」
 堀は微笑んで答えた。
「そうさせてもらうよ」
「穏当に雑草なんてなくてな」
 そう呼ばれる草はというのだ。
「人だってな」
「モブはないんだね」
「そうだよ」
 まさにというのだ。
「この世にはな」
「だからだね」
「お前もそんなな」
 西原は堀に顔を向けて言った。
「地味とか言ってな」
「何かと諦めることはないんだ」
「そうだよ、だからこれからもな」
「合コンにもだね」
「出たらいいんだよ」
 こう言うのだった。
「いいな」
「うん、じゃあね」
 堀な西原にそれならと応えた。
「これからは参加させてもらうよ」
「ああ、何でもな」
「そうしていくよ」
 こうした話をしてだった、堀は西原と共に帰った。そうしてこの時から彼は彼なりに前向きに色々とやってみて参加する様になったのだった。


合コンのモブ   完


                  2024・7・18 
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