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ハッピークローバー

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第百三十三話 創作ダンスの後でその十四

「福岡を舞台にした大柄なサラリーマンの人が主役の」
「その漫画か」
「ハウス栽培とか自然食とか駄目出ししないで」
 そうであってというのだ。
「初対面の人をケダモノ呼ばわりもね」
「しないしか」
「お店の中で喚かないし」
「全部普通しないけれどな」
「異常に短気で無教養な野蛮人しか出ないとかもないし」
 だからだというのだ。
「平和に読めるしね」
「いいんだな」
「それで私もね」 
 かな恵自身もというのだ。
「そっちの漫画の方をね」
「読んでか」
「参考にしてるわ」
「そうなんだな」
「ええ、面白いしね」
 その漫画はというのだ。
「そんな新聞記者が主人公の」
「そっちの漫画と違ってか」
「こっちは面白い面白くない以前に」
 それこそというのだ。
「不愉快になるから」
「そうした意味でも読んだら駄目か」
「そうなの」
「酷い漫画もあるな」
「そんな漫画が百巻以上続いたって凄くない?」
「確かに凄いな」
 鳴海も否定しなかった。
「世の中おかしいな」
「その漫画から料理漫画定着したっていうけれど」
「よりによって屑漫画の中の屑漫画なんだな」
「そんな漫画読まないでね」
「それで料理作って飯食っていかないとな」
「馬鹿になってだしね」
「いいことなんて絶対にないな」
 かな恵に強い声で言い切った。
「それこそ」
「そうよね」
「俺も気を付けるよ」
 こう言ってだった。
 鳴海はかな恵にそろそろ戻ろうかと話してだった、二人で戻った。かな恵を彼女のクラスまで送って自分のクラスに戻ったのだった。


第百三十三話   完


                   2024・5・8 
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