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オズのエマおばさん

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第十一幕その六

「明るくて朗らかでね」
「ドロシーがいてどれだけよかったか」
「わし等二人だけでカンザスにいたら」
 大平原の中の小さなお家にというのです。
「どれだけ寂しいか」
「あんな広くて何もないところに」
「あそこに二人だけね」
 ドロシーはお二人のお話を受けてカンザスを思い出しました、そうしてそのうえでお二人にお話しました。
「それだとね」
「わかるわよね」
「どれだけ寂しいか」
「けれどドロシーがいてくれて」
「本当に嬉しかったんだよ」 
 そうだったというのです。
「そして今もね」
「オズの国にいてもこうして会えるしね」
「どれだけ素晴らしいか」
「嬉しいことか」
「私は何もしていないのに」
 それでもと思うドロシーでした。
「おばさんとおじさんにいいことをしているのね」
「カンザスにいた時からね」
「もっと言えばわし等の家族になってからもだよ」
「トトも来てくれたし」
「こうしてオズの国で暮らす様にもしてくれたし」
「今もよくしてくれて」
「いてくれるだけでだよ」
 まさにそれだけでというのです。
「ドロシーには感謝しているよ」
「心からね」
「そうなのね」
「そうよ」
「本当にね」
 こう言うのでした。
 そしてです、ここでカルロスがドロシーに言いました。
「感謝し合ってお礼をし合っていますね」
「私達は」
「いつも」 
「そうしているのね」
「お互いに」
「そう思っているのね」
「はい」
 そうだというのでした。
「僕は」
「そうなのね」
「違うでしょうか」
「いえ、言われるとね」 
 それならと答えたドロシーでした、ステーキを食べながら言います。
「確かにね」
「そうなるんですね」
「そう思ったわ」
 実際にというのです。
「私はね」
「そうですか」
「いいことね」
 ドロシーは笑顔でこうも言いました。
「お互いそうであることは」
「感謝し合ってお礼をし合う」
「そうしたことをすることはね」
「いいことですね」
「ええ、そしてね」
 それにというのでした。
「これからもそうした間柄でね」
「いることですね」
「是非ね」
 まさにというのです。
「続けていきましょう」
「ずっとですね」
「永遠にね」
「そうですね」
 カルロスもまさにと頷きました。 
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