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私 あの人のこと 好きなのかも やっぱり好きなんだよ 昔からー

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7-4

 5日の日には、自分の寮の部屋に引き上げてきていた。それ以上 一緒に過ごしていると、最後の一線を越えないという自信も無かったし、月のものも近いから・・・。次の日から授業も始まるのだ。

 真菜も帰省先の鳥取から帰ってきていて

「蟹の脚だけなんだけど 実家から持ってきたの 香苗も呼んで 皆で食べよー カニ寿司と何本かはボイルで」

「おいしそー いいねぇー」 

 私達にはボイルした蟹脚から身をほぐしださせておいて、真菜はその間に卵そぼろとかカイワレを手際よく準備していた。そして、ほぐした蟹肉に薄くすし酢をまぶしておいて、炊きあがったご飯もバットに移して、すし酢を混ぜ合わせ、30分程落ち着かせるのよって言っていた。

 その間に、私達は残りのボイル蟹をほおばっていたのだ。

「おいしいぃー ねぇ 真菜は鳥取のどこ?」

「浜坂ってとこ 鳥取市より電車で少し東に行くの 温泉があってね すたれてきているけどね ウチもおばあちゃんが小さな旅館をやっていたんだけど、廃業しちゃった ウチのほうはさー 各家庭のお風呂でも温泉のとこが多いんだよー」

「へぇー ぜいたく・・・ だから 真菜はお肌がきれいなんだー」

「そーかなー そんなこと言われたのって初めて カニの殻でお肌 磨くからかなー」

「えぇー そんなのー 痛くて傷だらけになるヤン」

「ふふっ ウソよっ そんな訳ないやん さぁ もう お寿司食べよーかー」

 こっちも美味しくてー みんなで感動していたのだ。すると、真菜が

「みんなに報告があります。私 3年の山野川秀市(やまのがわしゅういち)さんとお付き合いすることになりました。教育学部のー」

「えぇー 誰? それ 知らないー いきなりやんかー」

「うん 帰省する時にね 偶然 一緒になったの 新幹線から乗り換えの姫路駅で 彼ね 実家が鳥取市内なの」

「だってさー それでも いきなりやんかぁー」

「うーん でもね 学祭のときにね お客さんで来てくれて その時にね 話してて 同じ鳥取ってわかったの」

「あぁー わかった 真菜が楽しそうに話してた人かぁー」

「そう この前もね デートに誘われて そん時 付き合ってくれって言われてさー」

「ふ~ん まぁ 良さげな人よね そうかぁー 学祭の時から狙われてたんかな」

「そーでも無いんだろうけど 鳥取まで一緒の電車でお話してて 楽しかったからね」

「で こっちに来るときも一緒だったの?」

「それはないよ 彼は昨日 帰って来てるはず・・・ ねぇ マオは彼とどうなの?」

「えっ まぁ うまくいってるよ」

「そう ずーうっと 一緒だったんでしょ」と 香苗が反応を確かめるように・・・

「そんなにー 一緒 だったなんてー」

「こらぁー 白状しろ! 裏付けはあるんだよ! なんで 私等にも隠すん?」

「う ら づ け って?」

「まぁ とぼけてさー 31日の日 キャリーバック抱えてバイトに行ったでしょー バイト 終わったら10時よねー それから滋賀まで帰れるんかなぁー それに、マオが帰ってきた時、洗濯物いっぱいだったじゃん 実家から帰ったばっかーなのにおかしくない? お正月の間 どこに行ってたんかなー? ? ?」

「・・・彼んとこ 初詣一緒に行ったきりで 閉じこもってた あぁー でも 違うよー 一線は超えて無いよ そんなのしてないものー」

「あっ そう そこまで 聞いて無いよ そーなんだ まだなんだぁー でも 一線の手前までは行ってるんでしょ! 一つの部屋で過ごしたんだものね 性的欠陥でもあるの?」

「もぉーぅ そんなんちゃうよーぉ 真菜 意地悪な言い方しないでよー こっちに来る時 お母さんと約束したから・・・学生なんだから節度ってこと考えなさいよって」

「ふ~ん 学生だから 余計に興味あるのにねぇー 伊織利さんから求めてこないの?」

「そうねー お互いに ブレーキをかけているのかも・・・ ねぇ 香苗はどうなの 浮いた話 無いの?」

「私? 私なんか そんなのと縁遠いからなー 好きな人もいないしー」

「そーなん クラブとかは?」

「あー ダメ! それに、合気道は女の子の方が多いんよ 私は 高校も女子高だったし 男の子には縁が無いのよ」と、あっさりしていた。  
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