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オズのエマおばさん

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第八幕その六

「火鍋はよ」
「夜にしたんだね」
「そうなの、それで夜はね」 
 この時はというのです。
「そちらを食べるけれどそれまでは」
「どうするのかな」
「ちょっと街を回らない?」
 こう言うのでした。
「路面電車でね」
「ああ、あれだね」
「そう、どうかしら」
「路面電車もいいよね」
 モジャボロはにこりと笑ってです、ドロシーに応えました。
「独特の風情があって」
「そうでしょ、だからね」 
 それでというのです。
「お昼はね」
「路面電車で街を巡ってだね」
「観て回りましょう、そして中華街に戻ったら」
 それからのこともお話するのでした。
「京劇を観ましょう」
「京劇?」
 そう聞いてです、おばさんが声をあげました。
「確か中国の」
「そう、劇でね」
「オペラやミュージカルみたいなものね」
「そうよ」
 ドロシーはおばさんに答えました。
「簡単に言うとね」
「そうよね」
「路面電車の後はね」
 こちらに乗って街を観て回った後はというのです。
「京劇を観てね」
「そうして楽しむのね」
「そしてね」 
 そのうえでというのです。
「その後でね」
「晩ご飯に」
「火鍋を」
「いや、盛沢山だね」 
 おじさんはドロシーのお話を聞いて言いました。
「今日のお昼も」
「そうでしょ」
「うん、賑やかだね」
「賑やかに過ごすのもね」
 ドロシーはおじさんにもお話しました。
「オズの国よ、賑やかに楽しく」
「そうしてだね」
「過ごすのもね」
「オズの国だね」
「静かに楽しくもあって」
「賑やかに楽しくもだね」
「あるのよ、それで京劇もね」
 こちらのお芝居もというのです。
「凄くね」
「楽しいね」
「だからね」
 それでというのです。
「一緒に観ましょう」
「それじゃあね」
「さて、火鍋も楽しみだけれど」
 それでもと言う弟さんでした。
「まずはね」
「そうしてね」
「楽しむんだね」
「そうしましょう」
 こうお話してでした。
 皆で路面電車に乗ってでした、街を観て回ってそれから中華街に戻って京劇の劇場に入りました。そして観るのですが。
「ええと、この人は誰かな」
「裁判官みたいだね」
 腹ペコタイガーと臆病ライオンは舞台にいる人を観てお話しました。 
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