| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

オズのエマおばさん

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第七幕その十

「どうやらね」
「それは悪い羊ね」
 おばさんも聞いて眉を曇らせました、そのうえで言いました。
「怒らないとね」
「全くだね」
「僕達はそんなことしないからね」
 ここで羊のうちの一匹が言ってきました。
「安心してね」
「そうなのね」
「当たり前だよ、皆いい子達だから」
 だからだというのです。
「そんなことはしないよ」
「だったら私達も」
「安心してね」
 そうしてというのです。
「ここにいて楽しんでね」
「そう言ってくれるなら」
「是非ね」
 おばさんとおじさんはそれならと応えてでした。
 安心して楽しく羊達ととも遊びましたがふとです。
 そこに牧場の人が来てです、こう言ってきました。
「羊の毛を刈りたいですが」
「羊毛ね」
「それを採るんだね」
「はい、そうしたいですが」
「ええ、それじゃあね」
「やってくれるか」
「今からしますね」
 こう言ってでした。
 牧場の人は羊にです、服を被せまして。
 その服を取ると毛が一気に取れました、お二人はそれを見て驚きました。
「へえ、バリカンじゃなくて」
「服で取るんんだね」
「魔法みたいね」
「全くだ」
「この服外の世界でもあるわ」
 ドロシーが驚くお二人に答えました。
「それでね」
「そのうえでなのね」
「こうして毛を刈っているのね」
「そうなの、それでね」
 そのうえでというのです。
「すぐに安全にね」
「はい、こうして毛を取るとです」
 牧場の人も言ってきました。
「すぐですしバリカンみたいに羊の肌を傷付けないんですよ」
「そうなのね」
「だからいいんだね」
「すぐに刈ることが出来て安全で」 
 そうであってとお二人にお話します。
「いいです、バリカンですと」
「時間がかかるわね」
「一匹の羊の隅から隅までだから」
「はい、ですが」
 それでもというのです。
「こうしてです」
「服を被せて毛を服に付けて」
「一気に取ったら」
「本当にすぐで」 
 それでというのです。
「羊も怪我しないです」
「オズの国のバリカンは安全でも」
 羊も言ってきました。
「時間はかかるよね」
「うん、どうしてもね」
 牧場の人は羊にも答えました。
「そうなるよ」
「そうだよね」
「けれどね」 
 それでもというのです。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧