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星河の覇皇

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第八十六部第三章 学園の理事長としてその四十五

「戦争もなくな」
「これまでの様にですか」
「衝突を繰り返しつつな」
 その内部でというのだ。
「国家として発展していく」
「そうなりますか」
「そうなると考えている、しかしこれはな」 
 八条は由良に話した。
「あくまで私の想定だ」
「そうですか」
「だからだ」
 それ故にというのだ。
「そうなるとはだ」
「限らないですか」
「連合が崩壊することもだ」
 そうなる可能性もというのだ。
「有り得る」
「そうなることもですね」
「十年前は崩壊なぞ誰も考えなかった国が崩壊することも有り得る」 
 これも人類の歴史で存在したことだ、一九八〇年代初頭にソビエト社会主義共和国連邦の崩壊を予見した者は殆どいなかった。
「連合が千年続いたこともな」
「その間様々なことがありましたが」
「そして千年の間に様々な変化があったが」
 これは国家システムでも同じだ。
「続いているな」
「連合という国は」
「その中にある国々も、だが」
「その千年の間にですか」
「崩壊していたこともだ」
 その可能性もというのだ。
「有り得た」
「そうなのですね」
「そしてこれからも連合は続くか」
「それはですね」
「わからない、繁栄の可能性もあれば」
「崩壊の可能性もですね」
「ある、まだ民主国家でなくなりだ」
 連合といえば民主主義国家であるがだ。
「それもだ」
「変わるかも知れない」
「ユリウス=カエサルの様な人物が登場し」
「帝政になる」
「その可能性もだ」
「有り得ますか、確かに」
「君もゼロではないと思うな」
「世の中は様々なことがあります」
 由良もこう言った。
「ですから」
「そう考えるとな」
「はい」
 実際にというのだ。
「連合もです」
「民主政治が終わってだ」
「帝政、それも専制政治ですね」
「それになる可能性もある」
「例え可能性が低くとも」
「それでもだ」
 由良に真面目な声で話した。
「やはりあるのだ」
「現実として」
「そしてだ」
 そのうえで、というのだ。
「日本もだ」
「どうなるか、ですね」
「無数の可能性がある、繁栄もあれば」
「停滞もあり」
「無論崩壊もな」
「有り得ますか」
「連合の中で崩壊した国はないがな」 
 この国の中ではだ。 
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