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八条学園騒動記

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第七百四十九話 本物の馬鹿その五

「本当にな」
「連合は人権がないからな」
「そうしたことも検討されている」
 国防省の中でだ。
「凶悪犯に人権はなくだ」
「死刑にするならな」
「徹底的に残虐にだ」
 その様にというのだ。
「行うものだからな」
「まあ殺人とか碌でもない犯罪やったら」
 それならとだ、アンは素っ気なく述べた。
「容赦する必要ないしね」
「他の人の人権を侵害するならな」
「それならな」
「そいつの人権は必要ないからな」
 三人でアンに応えた。
「そうだからな」
「もうな」
「連合じゃそうだからな」
「それでよしよね」
「凶悪犯はどんな連中か」
 タムタムはこのことも話した。
「殺人と科悪質な詐欺とか性犯罪とかな」
「碌でもないことをした連中だな」
 ギルバートが応えた。
「そうだな」
「だからな」
「人の人権を侵害した連中だとか」
「人権が必要か」
「いらないな」
「加害者の人権はだ」
 タムタムは連合では一切考慮されないものについて話した、兎角連合ではこのことは一切考慮されない。
「もうな」
「考えなくていいな」
「それこそだ」
 ギルバートにさらに話した。
「徹底的に侵害してな」
「いいな」
「だから死刑もいいしだ」
 残虐なそれをというのだ。
「強制労働もだ」
「いいな」
「過失犯は軽くてだ」
 その処罰はというのだ。
「確信犯しかも凶悪犯ならな」
「人権は不要だな」
「そうだ」
 タムタムは言い切った、事実連合では過失犯には情状酌量が多分に為されてその刑罰も軽いものになる。
「サイコ殺人鬼に人権がいるか」
「怪物みたいなのがいるな」
「たまにな」
 世の中にはこうした輩もいるのだ。
「そうだな」
「ああ、聞くな」
「人を殺したくて殺す」
 タムタムはさらに言った。
「それも残虐にだ」
「楽しんで殺すな」
「そんな奴の人権なんてな」
「考えることはないな」
「殺された人はどうなる」
 そのサイコ殺人鬼にというのだ。
「何の罪もないのにな」
「楽しみで殺された人達はだな」
「どうなるんだ」
「その人達の無念や悲しみはか」
「そうだ、無差別テロもな」
 この行為もというのだ。
「殺された人達のことはどうなる」
「そう考えるとな」
「そうした連中の人権はな」
 加害者それも凶悪犯達のそれはというのだ。 
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