宇宙人は実在した
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第三章
「あれは」
「虫みたいに動いたり止まったりもして」
「ええ、どう見てもね」
「まさか」
春香は怪訝な顔になって千早に言った。
「あれって」
「UFO?」
「そうじゃないの?」
「まさか、いやあの動きはどう見ても」
千早は否定しようとした、だが。
どうしても出来ずだ、春香に言った。
「あれはね」
「そうよね」
「そうとしか思えないわね」
「何かの錯覚とはね」
「思えないわね、それじゃあ」
「UFOは実在して」
春香はその千早に言った。
「宇宙人もね」
「実在するのね」
「どの星の人かはわからないけれどね」
それでもと言うのだった、二人はそのUFOを観て話した。やがて何処かに行って二人の視界から消えた。そして。
春香と千早は北海道に着き空港を出るとだった。
すぐにホテルに入った、そこで春香は千早に言った。
「スマホでUFOのお話調べたら」
「何かわかったの?」
「パイロットの人結構見るそうよ」
飛行機を操縦している彼等はというのだ。
「どうもね」
「そうなのね」
「言わないだけでね」
「結構見るのね」
「それで私達もね」
自分達もというのだ、今二人はそれぞれシャワーを浴びて持って来たパジャマに着替えて寝る準備に入っている。
「見たってことよ」
「そういうことね」
「考えてみれば地球に私達がいるし」
春香は今度はこう言った。
「それじゃあ宇宙は広いし」
「他にも地球みたいな星があって」
「そこにね」
「宇宙人がいてもなのね」
「不思議じゃないわ」
「そういうことね、オカルト好きじゃないから」
千早はそれでと話した、二人でそれぞれのベッドの上に座って話している。
「否定していたけれど」
「そう考えたらね」
「宇宙人もUFOもいるわね」
「そう考えるのが自然よね」
「そうね、考えあらためるわ」
千早は春香に確かな声で答えた、そしてその日はそれぞれのベッドで寝た。北海道の観光は次の日からで楽しんだ。だがこの旅行で最も印象的だったものはUFOを見たことであったことは言うまでもない。
宇宙人は実在した 完
2023・12・12
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