大阪のしゃんしゃん火
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第二章
「入学式終わった直後にクラスメイトの娘に言われて」
「彼女さんいるの」
「ですから」
そうなったからだというのだ。
「岩崎さんとはです」
「真面目ね、そこで二股とかしないのね」
「それって地獄行きのパスポートですから」
「浮気はね、特に不倫なんてね」
「ばれますよね」
「ばれて離婚慰謝料のコンボよ」
「それで人生終わりですね」
「そうなるわ」
まさにとだ、茉由も否定しなかった。
「本当にね」
「知り合いでいい加減な人いて今慰謝料で苦しんでるの見てるんで」
「不倫してなのね」
「はい、そういう人見てるんで」
それでというのだ。
「知ってます、そういうことは」
「それで浮気はしないのね」
「岩崎さんともお付き合いしません」
「わかったわ、じゃあお礼はコンビニのアイスでね」
茉由は松岡に頬んで話した。
「宜しくね」
「アイスですか、僕アイス好きなんで」
「それじゃあね」
「ただ二人で行くと浮気って疑われますね」
松岡は自分から言った。
「そうですね」
「真夜中だし特にね」
「だったら僕の彼女も呼びます、そういうの好きですし」
「三人だと疑われないわね、私も彼氏に三人で行ったって画像付きで連絡した方がいいわね」
「岩崎さんも気を付けるんですね」
「ええ、じゃあ三人でね」
「そのお寺行きましょう、待ち合わせは今日の十一時半に環状線の桃谷駅の内線側の出口でいいですよね」
松岡は待ち合わせの時間と場所の話もした。
「そちらで」
「環状線の内側にあるのね」
「僕の家とお寺は」
「わかったわ、じゃあ自転車で来るわね」
「お願いします」
「それじゃあね」
こうした話をしてだった。
茉由は仕事が終わると一旦今自分が暮らしている八条住宅が運営している大阪市福島区のマンションに戻ってだった。
そこで入浴をしてから自転車で環状線桃谷駅に向かった、夕食は仕事の休憩時間の時に自分が作った弁当を食べていた。
それで桃谷駅に行くとだった。
暖かい恰好の松岡と眼鏡をかけた黒髪を顔の両方で編んでいる優しい顔立ちの小さな丸い顔とピンクの唇を持つ一五五位の背の少女がいた、茉由はその娘を見てすぐにわかった。
「その娘がなのね」
「彼女です」
「石川光です」
少女はにこりと笑って名乗った。
「松君の彼女です、こう見えて肉食系です」
「自分で言うの」
「いや、これはって思ったら」
茉由ににこりと笑って話した。
「自分から動く方で」
「それでなんですよ」
松岡も言ってきた。
「僕入学式の直後に」
「付き合いなさいって言われて」
「付き合う様になりました」
「そうなのね」
「もう光ちゃんが言って」
そうしてというのだ。
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