ドリトル先生と不思議な自衛官
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第七幕その三
「凄いよ」
「考えてみるとね」
「本当にそうだよね」
「イギリス海軍も操艦技術が有名だけれど」
「帝国海軍も凄くて」
「海上自衛隊もだね」
「つくづくね、特に瀬戸内海にはね」
この海にはというのです。
「江田島の海上自衛隊幹部候補生学校があるね」
「そうそう」
「かつての海軍兵学校」
「あそこで最初に訓練を受けるのよね」
「教育も」
「瀬戸内海でずっと訓練を受けるから」
その学校にいればというのです。
「凄くね」
「操艦技術も上がるんだ」
「そうなるんだね」
「必然的に」
「そうだよ、だから今の海上自衛隊も」
この組織もというのです。
「操艦技術が凄いんだ」
「帝国海軍は大和を動かせて」
「そして今の海自さんもなのね」
「操艦技術凄いんだね」
「そうだよ」
実際にというのです。
「本当にね、日本海海戦でもね」
「あの東郷さんが戦った」
「日露戦争でもとくに有名な戦いの一つだね」
「ロシアのバルチック艦隊に完勝した」
「あの海戦だよね」
「天気明朗なれど波高し」
先生は東郷さんが言ったこの言葉をお話に出しました。
「これは即ちね」
「波が高いとね」
チーチーが最初に応えました。
「どうしてもね」
「船を操ることが上手でないと」
さもないと、とです。ジップは言いました。
「満足に進めないね」
「小舟だと転覆するかもね」
「ヨットとかね」
チープサイドの家族は思いました。
「そうなるわよね」
「波の高さによってな」
「その波の高さの中で満足に戦える」
「それはどうしてか」
オシツオサレツは二つの頭で言いました。
「帝国海軍がいつも訓練していてね」
「操鑑技術が凄かったから」
「軍艦を進ませられて」
そしてと言うトートーでした。
「攻撃も行えたかららね」
「波が高いと揺れて」
ガブガブはそうなると、と言います。
「船に慣れていないと自分も揺れて大変だし」
「船酔いだってするわよ」
ポリネシアはこちらのお話をしました。
「人によっては」
「そうなったらもう戦うどころじゃないね」
ダブダブはしみじみと思いました。
「本当にね」
「全くだね」
ホワイティはダブダブの言葉に頷きました。
「僕達も先生も船酔いしないけれど」
「船の揺れに慣れるにも訓練が必要で」
老馬はそこから考えました。
「そう考えると相当だよね」
「ローマは一日にして成らずと言うけれど」
先生は皆にお話しました。
「それはローマだけじゃないよ」
「何でもそうだよね」
「少しずつコツコツことを進めていく」
「そうして成っていくもので」
「軍隊もそうで」
「帝国海軍もそうだったからね」
こうお話するのでした。
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