新オズの臆病ライオン
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第十二幕その八
「いつもとは違ったね」
「マジックですか」
「それをされるんですね」
「今回は」
「それじゃあですね」
「期待させてもらいますね」
「そうしてね、イリュージョンもしてきたけれど」
それもというのです。
「けれどね」
「今回は、ですか」
「また別のマジックですか」
「それは一体何か」
「見てのお楽しみですね」
「そうですね」
「そうだよ、楽しみにしておいてね」
こう言うのでした。
「是非ね」
「僕達は漫才だよ」
「それをさせてもらうよ」
かかしと樵も言ってきました。
「二人でね」
「それをさせてもらうね」
「へえ、漫才ですか」
「かかしさんと樵さんが」
「そちらも面白そうですね」
「期待させてもらいますね」
「是非共」
五人はかかしと樵にも応えました。
「マジックに漫才に」
「色々ありますね」
「どちらも楽しそうですね」
「何か今から楽しみで」
「待ちきれなくなってきました」
「そこで待つには寝ることだよ」
ボタンが言ってきました。
「僕はピエロになって芸をするしね」
「私はトトと一緒にパントマイムをするわ」
「無言劇をね」
ドロシーとトトも言ってきました。
「一緒にするんだ」
「今回はね」
「僕は玉乗りだね」
腹ペコタイガーはそちらでした。
「他には空中で綱渡りもするけれど」
「何か色々やるね、皆」
臆病ライオンは皆のお話を聞いて思いました。
「僕はまだ決めていないのに」
「僕達もなんだよね」
神宝が残念そうに言ってきました。
「これが」
「そうなのね」
恵梨香もそうした表情になっています。
「これが」
「何をしようかな」
ジョージも悩んでいます。
「一体」
「あれこれ考えてもね」
それでもというカルロスです。
「これといったものが思い浮かばないね」
「そうなのよね」
五人のまとめ役であるナターシャも今は、でした。
「これが」
「君達もなんだ」
臆病ライオンは五人の返事を聞いて言いました。
「そうなんだね」
「これがね」
「どうにもなんだ」
「一体何をしようか」
「本当に悩んでいて」
「困っているの」
「それじゃあ一緒に考えよう」
臆病ライオンはこう五人に提案しました。
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