親友の妹と付き合ってみた
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第二章
「そうな」
「そうなんだな」
「ただな」
溜息を出して一呼吸置いてからさらに言った。
「相手がお前か」
「考えてなかったよな」
「全くな、ただな」
また一呼吸置いてから話した。
「お前のことは知ってるからな」
「ヤクザ屋さんでも半グレでもないってか」
「いい奴だってな、菫と付き合ってもな」
そうしてもというのだ。
「悪いことにはならない、だから」
「いいのね」
「ああ、そもそも俺が駄目だっていうことか」
こうもだ、神崎は言った。
「お前等が付き合うことについてな」
「言うことないっていうの」
「ああ」
そうだというのだ。
「本当にな、だからな」
「いいのね」
「そうしろ」
強い言葉で告げた。
「二人でな」
「それじゃあね」
「じゃあな」
湯浅も神崎に言った。
「これからそういうことでな」
「宜しくな」
親友同士は微笑んで言葉を交えさせた、こうして二人は付き合う様になった。
だが後日だ、湯浅は神崎に部活の時に言った。
「あのな、まさか俺の従姉と塾で知り合ってな」
「先生と生徒でな」
「そこから付き合うなんてな」
「塾卒業したからいいだろ」
大学も一緒になりそこで話していた。
「それはな」
「まあな、しかしな」
「それでもか」
「ああ、予想してなかったよ」
「俺から告白してな」
「それでか」
「ああ、いいよな」
湯浅に真剣な顔で問うた。
「それでも」
「俺が言うことじゃないからな」
今度は湯浅がこう言った、そこにデジャブも感じつつ。
「いいさ」
「お前もそう言うか」
「ああ、それじゃあな」
「宜しくな」
二人は今度はこう言葉を交えさせた、そうしてだった。
それぞれの交際を続けていった、どちらも真面目に交際し幸せになった。そのこと自体は問題なかた。
親友の妹と付き合ってみた 完
2024・1・25
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